タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪358号  さくら草代表 小倉 栄一 さん

三月に入り梅の便りから桜の便りへと、気持ちも春めいてきましたね。でも、花粉症でお悩みの方には辛い季節です。さて、本日の友達の輪には、居酒屋「磐梯」の折原和夫さんからご紹介いただいた小倉栄一さんに登場いただきます。小倉さんは幸手在住ですが埼玉東部エリアで訪問リハビリのお仕事をされている方です。 友達の輪写真

本紙 こんにちは。折原さんから「磐梯友の会」の会長さんと紹介いただきました。

小倉 折原さんが「居酒屋 磐梯」を創めてからのお付き合いです。「磐梯」にはゴルフ、ボーリングが主な親睦団体「友の会」があり、私はその会長を務めています。友の会はもう20年ぐらいになりますね。私はお酒を飲むことが日々の楽しみですので(笑)友の会は大切な場所です。

本紙 お仕事について伺いたいのですが?

リハビリの道へ

小倉 現在は、訪問リハビリ、マッサージを行っている「さくら草」の代表をしています。この世界に入って今年で五年目になります。それ以前は業種も全く異なる会社に40年間勤めていました。後半は管理職でしたので定年はなく、62歳まで働いていました。その会社を退職して一カ月くらい何もしないでいたのですが、毎日が休日ということがどうにも耐えられなくなってしまったんです。

そこで、地元で鍼灸マッサージの送迎担当者募集という求人が目に留まり、お手伝いという形で患者さんの送迎の仕事を始めたのです。これが今のリハビリの道へ進むきっかけになりました。そこで、一緒に働いていたマッサージの先生方と今の「さくら草」を立ち上げたのです。ゼロからのスタートでしたから、資金面なども含め、思い切った決断だったと思います。64歳での決断でした。周囲の方々にも助けられ、平成18年に越谷にオープンしました。私は医療関係は全くの素人ですから、主に送迎を担当しながら医療事務から勉強していきました。新たな挑戦でした。苦労もたくさんありましたが、おかげさまで五年目を迎えることができました。

本紙 訪問リハビリとはどんなものなんですか?

現状維持から

友達の輪写真 小倉 「さくら草」は越谷に本部があり、訪問できるエリアは足立区の一部から越谷、春日部、杉戸、幸手、五霞町と広域です。保険診療でリハビリが必要な方々のご自宅を訪問してリハビリやマッサージの施術をおこなっています。患者さんは主に、脳梗塞で倒れた方、交通事故などで後遺症がある方が対象です。

患者さんのご自宅まで訪問するスタッフは、全員「あん摩マッサージ師」という国家資格を持っています。スタッフそれぞれが責任を持って、患者さんに対応しています。患者さんによってまちまちですが、多い方ですと週に四日から五日、訪問マッサージを受けている方もいます。患者さんは、その日その日で体調も違いますし、症状もそれぞれ違いますから、患者さんに合った施術が必要となってきます。歩けなかった人が歩けるようになった例もありますから、やはりあきらめずに、リハビリを頑張ってほしいと思っています。

ただし、頭から「リハビリ、マッサージさえ受ければ良くなる、治る、という考え方はしないで下さいね」と、いうことを患者さんにはお伝えしています。高齢の方も多く、現状維持を一つのレベルと考え、最初に「現状から後退しないように」という考え方をお伝えしてから施術に入ります。大切なのは、患者さんとのコミュニケーションですね。訪問している先生方には、患者さんの「身体のケアも大事ですが、心のケアを十二分にしなさい」ということをいつも言っております。

お一人住まいのかた、ご家族とご一緒にお住まいの方、生活スタイルはさまざまですが一人暮らしの方は心のケアが必要なケースが多いように感じられます。身体もそうですが、心のほうも暗くなってしまっていることもありますから。「病は気から」は本当にそうだと思います。

本紙 何か印象深いエピソードなどありますか?

「ご苦労さん」

小倉 永くお付き合いしている高齢の患者さんがいます。この方は脳梗塞で倒れ、始めてお会いした時は意思表示も話したりもできない状態でした。その方のリハビリ、マッサージを施術したときのことは印象に残っていますね。施術の前に、まずは意思の疎通から始めるのですが、患者さんの意識の中にも、「敵」「味方」の区別がありますから、話すことが出来ないとはいえ、まずは私はあなたの味方なんだよいうことを伝えます。それは患者さんの手に触れているだけなのですが、手を通して心を通わせることが出来るのです。

意思の疎通ができると患者さんも心を開いてくれます。それで受け入れてくれるようになったら、施術を始めるのです。3年くらい年月がかかりましたが、施術を続けるうちに患者さんからも反応が出てくるようになりました。施術が終わると、「ご苦労さん」という言葉を言ってくれているんだということが伝わってきました。うれしかったですね。患者さんやご家族の方に喜んでいただけることが一番の喜びでどんな苦労も吹き飛ぶものです。

本紙 そうですね。でもリハビリは大変ですよね。

小倉 リハビリにも色々ありまして、耐えられない、苦しいようなリハビリもあります。「苦しい、だめだ」となってしまっても、つらいリハビリを乗り越えないといけません。良くなる為に患者さん自身にもがんばっていただくのです。また、「施術ばかり当てにしてはしていてはだめですよ」とご家族の方にも伝えています。患者さんの直したい、よくしたいという思いがとても大切になってきます。ですから、患者さんに最適なリハビリをするためにコミュニケーションを大切にしているのです。

本紙 ではお友達をご紹介下さい。

小倉 古い友人で皮の加工をしている橋本 裕さんを紹介します。

本紙 ありがとうございました。これからも健康に留意されご活躍下さい。(小倉さんは、もし、リハビリを受けたい、マッサージが必要だという方がいらっしゃいましたらご相談下さいとのことです。

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