タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪366号  環境コンサルタント 税所 伊織 さん

ワールドカップで盛り上がっておりますが、梅雨も半分を過ぎて本格的な夏ももうすぐですね。さて、本日の友達の輪には、美容室o・a・sis(オアシス)の佐野 純一さんからご紹介いただきました環境コンサルタントの税所 伊織(さいしょ いおり)さんに登場いただきます。

本紙 こんにちは。佐野さんから自然大好きな青年ですと紹介されました。めずらしい名字ですね?

税所(敬称略)こんにちは。よろしくお願いいたします。そうですね。鹿児島のほうの出身です。大隅半島には多いみたいですよ。

本紙 お仕事内容について伺いたいのですが?

環境コンサルタント

税所 今は、環境コンサルタントとして仕事をしています。全国の川や、山などへ出向いて公共の工事などや、大規模な開発をした場合、どのように生態系に影響を与えるか、どういった種類の魚にどのような影響があるのかなど調査をしている会社です。今年で就職して二年目になりますが、忙しくて大変な分、とてもやりがいのある仕事であると日々感じています。私は自然の中で働くのは大好きですから、天職なのかもしれません。

本紙 魚が大好きだそうですが?

ランドセルにどじょう

税所 小さいころから魚が大好きで、小学生のころは、学校帰りにランドセルに捕まえたどじょうを入れて家に持って帰ったり、勉強そっちのけで魚の図鑑を見て名前を覚え、そして外で魚を観察したりしていました。祖父と一緒に釣りへ行ったことをよく覚えています。初めて釣りをしたのは小学校二年生くらいだったと思います。幸手の倉松川で釣っていました。当時川にいて釣れた魚はモツゴ(クチボソ)、オイカワ(ヤマベ)、ギンブナ、タモロコ、コイ、ボラ、ウグイ、アユなどです。今もアユは生息していますよ。中学校になっても、とにかく魚が好きで寝ても覚めても魚のことを考えていました。魚の種類や特徴も覚えてしまい、この辺に生息している魚は知らないものはないですね。

本紙 進路にも変化があったようですね。

落ちたらマグロ漁船 友達の輪写真

税所 高校進学の時に、自然環境について教えている学校があると聞いて進学しようと思いました。中学時代も魚のことばかりで、学校の勉強をしていなかったので落ちたらマグロ漁船にでも乗ろうかなんて考えていたんですが(笑)。希望どおり与野にあるいずみ高校に合格できました。ここは生物・環境系について学ぶ独特なカリキュラムがあり、森の保全活動などや、子どもたちに生物について教えたりとかボランティアもたくさんやりました。

そして、卒業後C.W.ニコルさんが学習長の東京環境工科専門学校に進みました。ここでの学生生活は最高でした。屋久島や長野県やその他にも学校の合宿所があって、一年生の時は野外活動の基本を教わります。動物と魚のさばき方、テントの張り方、チェーンソーの使い方、ナイフの使い方などです。そして、ロープとブルーシートだけで一晩過ごせという授業もありました。寝袋を持ってひとりひとり散らばり、わずかの食料とナイフを渡されて、夕方から朝までひとりで過ごします。その時、私は山菜が近くに生えていて、あと近くに川があったのでそこでイワナを採りました。このサバイバル生活は一年生の夏のことでした。インドネシアにも研修に行きました。

本紙 就活はどうしたのですか?

楽しい仕事!

税所 専門学校在学中にアルバイトをしていました。水生昆虫を現地から拾い集めてきて、顕微鏡を見ながらゴミと虫をわける作業です。川に行って石の裏に着いているような虫を採取し、数えて、重量を量ります。少しの水の中に何百種という昆虫がいっぱいいました。このアルバイトは楽しくて楽しくて全く苦にはならなかったです。そしたら「明日も」「明後日も来てくれる」なんて声が掛かり続けていきました。他にも魚を投網や刺し網で採るという仕事もやりました。その時も「なんて楽しい仕事なんだ!大好きな魚を採っている間にも時給がもらえるなんて!」と感激しました。

専門学校に二年間通い、就職となったときにいくつか候補先があって、先生に「こちらの会社にしたら?」と別の就職先もあったのですが、今の就職先にしました。アルバイトで行ったところで、「税所くん、ここで働きなよ」と言ってもらえた会社でした。

本紙 何か興味深かった調査などありますか?

生態系が崩れる 友達の輪写真

税所 岐阜県での調査は興味深かったですね。岐阜はちょうど西日本と東日本の境目ですから、魚類層が西と東のものがごっちゃになっているんです。西と東では生息している魚の種類が異なるんです。例えば、オイカワは東の魚、カワムツは西の魚です。それが岐阜の川には両方いたのです。ただ、これとは別に、最近は西の魚も東日本で採れるようになってきて問題になっています。西の淡水魚は海を渡ることは出来ませんから、東日本にいるはずはないのです。しかし、東で放流しているアユは琵琶湖で養殖して、稚魚で持ってきている場合が多く、その中に西の魚の稚魚が混ざっていることが多いのです。西の魚は環境に対する適応能力が高く、縄張りを広げてしまう傾向があります。関東にしてみたら、西の魚は外来種なんですよね。

本紙 大変なことですね。今後の夢などありますか?

日本一周魚の旅

税所 日本一周魚の旅に行きたいです。専門学校の先生が「自分を磨きたいなら、いろんなことに挑戦しろ」と言っていたので、私もいろんなところで適応能力を磨いていきたいと考えています。今とはもっと違う世界も観てみたいですね。日本中の川をめぐり、魚を捕まえて写真を撮って楽しみたい、というのが自分の夢です。ただし、日本一周となると今の仕事を極めてからにしないと、と考えています。最低十年かかるでしょうね。知らないこともたくさんありますし、色々な経験をして、見聞を広め、今以上に大好きな魚と共に自分を磨いていきたいと思います。

本紙 楽しみですね。では、お友達をご紹介下さい。

税所 車が好きなんですが、いつもお世話になっている大宮モータースの大宮久直さんをご紹介します。

本紙 ありがとうございました。水の事故には気をつけて頑張って下さい。(税所さんは自分を川魚にたとえたら「ウグイかな。なんでも良く食べて生命力が強く好奇心も旺盛で、全国どこにでもいて、たくましい魚です。」と目を輝かせて話してくれました。好きな事が仕事に出来るって楽しいでしょうね。今後に期待します。)

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