タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪425号(2012年12月23日発行) 
(株)竹下製作所 代表取締役 竹下 清史さんへ

衆議院選挙も終わり、新しい内閣が誕生しました。そして明日はクリスマスイブ。今年のクリスマスウィークは土曜日がお休みなら3連休です。ファミリーにとっては楽しいクリスマスになることでしょう。さて、本年最後の友達の輪となりました。トリを飾っていただくのは和食処「喜楽」の倉持寿雄さんからご紹介いただいた(株)竹下製作所の竹下清史さんです。

【本紙】 こんにちは。倉持さんからお店によく来ていただく方とご紹介いただきました。よろしくお願いいたします。

【竹下】(敬称略)そうですね。定期的に通っているというわけではないのですが、母親が倉持さんと仲がいいので、家族で食事に行ったり、わりと近いので昼食を食べに工場の人と行ったりすることが多いですね。

【本紙】 お仕事について伺いたいんですが、こちらの工場ではなにをメインで作っていらっしゃるんですか?また、いつ頃からされているのですか?

二代目として

【竹下】 建築金物です。創業してから、もう20年以上になると思います。父の代から続いていますので二代目になります。実は私は跡を継ぐ気はなかったんです。漠然とですが、販売業とか営業職の方が自分に合っていると考えていましたので、家業とは全く違う仕事で、おそば屋さんなどに修行にいったりしていました。でも、父親が大変そうな姿をみて家業に入ることにしたのです。現在、当社のメインはベランダとかの手すりなどです。ビルの屋上やベランダなど、点検をする人が行くような場所の手すりなので、そんなにスタイルやデザインなどにはこだわらないで、安全のためにある設備です。当社では金属パイプを仕入れて工場で加工して製作しています。

【本紙】 手すりといっていろいろありますが、どんなものまで加工されるんですか?スタッフは何名くらいでやられているんですか?

図面から製作設置友達の輪写真

【竹下】 そうですね。オフィスビルの屋上とか、設備関係の手すりとかが多いですね。最近まで丸の内や大手町のビルなどの工事にも、当社で製作した手すりを施工していました。手すりに関しては図面起しから製作して設置まで一貫して行っています。社員は私を含めて7名になりますが、それでも足りなくて、現場は下請けさんに何名か入ってもらっています。

【本紙】 最近、景気が悪いと言われますけど、こちらの業界はいかがですか?

中国製品と競合

【竹下】 う~ん、やっぱり景気は良くないですね。それと、当社が扱っているような製品は価格が安い中国製のものと競合しています。中国製の製品は価格が安いという点では競合するのに厳しいものがありますが、当社は中国製品と同じ価格で、日本製のクオリティを出すという形をとっています。ですから、複雑な製品は製作しないのです。なんでも出来る金物屋さんのように色んなこと含めてやれる会社はあると思うのですが、当社は設備なら設備だけをやるようにしています。品質を高めて薄利多売な仕事に特化していますので、景気が悪い中でも逆に仕事が取れるようになっています。

【本紙】 そうなんですか。設備業界にも外国製品との競合があるんですね。いつ頃からですか?

 

特化した製品

【竹下】 5年くらいですかね。それ以前は丸ごと一軒請け負うような感じでいろいろな金物もやってたんですけど、結局は大手との争いが激しくなって、当社のような小さいところで全部やるというのは難しくなってきました。それと、なんでも出来るようになったので、逆に手すりといった特化した設備に行き当たるまでに紆余曲折がありました。幸い、業界内でも安いものだけに特化してたくさんの量をこなすという企業がなかったものですから、やればある程度の仕事量が確保できるようになったのです。

【本紙】 需要があるわけですね。これからのプランというのはありますか?

友達の輪写真  

若手の育成を

【竹下】 当社では弟も妹も一緒に仕事をしています。弟に関しては私よりも先に父親の下で手伝い始めました。いまでも工場での製作については弟が中心になっています。また、妹も工場で製作に関わっています。女性のほうが製作に関してはセンスがありますね。このように今までは家族が中心となって仕事をしていましたので、若いスタッフを育てあげていないんです。ですから、これからは若い従業員を育てていくことが自分の役割と考えています。

【本紙】 若いスタッフは未経験者の方が多いのですか?経験のない人にも一から教えていくのですか?

【竹下】 そうですね。当社でも現在は50才を越えた人がメインになっています。若いスタッフは未経験者からの方が多いですね。でも、経験のない人のほうが飲み込みは早いようです。逆に経験のある人だと自分のやり方が決まってしまっているので、「こうやってくれ、ああやってくれ」とこっちから指示ができないんですよ。設置現場でも高年齢化で極端に若いか、極端に年いってるかしかいないんですね。逆に20代が少ないですね。体力の問題もありますからね。せっかく中国と勝負できる技術を持っていても、その人たちも10年、20年と長く勤めてくれるとは考えられないですから。

【本紙】 現場に行っている方が多いんですか?それとも工場で作っている方が多いんですか?

【竹下】 う~ん、比率としては、現場が6の工場が4くらいですね。全員で製作して、みんなで現場に行くわけです。作るときは作って、出来上がったら取り付けにいく繰り返しです。去年あたりは丸の内とかの大手の開発があって、東京がメインでした。あの辺のビルがずいぶん綺麗になりましたよね。一段落して、今年に入ってからは千葉・茨城・栃木が多くなりましたね。特に当社が関わっている千葉は船橋や松戸で、再開発ではなく病院や新しい建物がほとんどです。

【本紙】 趣味はなんですか?

【竹下】 若いころからバイクや車が好きで、今でもバイクでツーリングに行ったりします。なかなか乗る時間がありませんけどね。(笑)

【本紙】 気分転換にいいですね。では、お友達をご紹介下さい。

【竹下】 五霞町でOZガレージを経営されている大関貴史さんをご紹介します。私のバイクのチューニングもお願いしているところです。

【本紙】 ありがとうございました。国産クオリティを大事にされ、ますますのご繁栄をご祈念します。(竹下さんはとても家族想いな方で、若い時にやんちゃだったそうで、両親に迷惑かけた分、家族想いになったそうです。取材時には愛犬のバク親子も愛嬌を振りまいてくれました。)