タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪428号(2013年2月3日発行) 
有限会社 玉木 代表取締役 木村 健さんへ

今日は節分です。節分は各季節の始まりの日の前日のことで「季節を分ける」ことを意味しています。寒さはまだまだ続きますが、明日から春に向かって気持ちだけは暖かくなりますね。さて、本日はオートフィックス88の木村 和弘さんからご紹介いただいた木村 健さんに登場願います。木村さんは五霞町大福田で寿司玉製造卸をされています。

【本紙】 オートフィックス88の木村和弘さんから先輩とご紹介されました。寿司玉製造卸とありますが、寿司玉とはなんですか?また、このお仕事はいつ頃から始められたのですか?

【木村】(敬称略)木村さんとは先輩後輩の関係です。近所ですし長いお付き合いになります。寿司玉はお寿司屋さんで出される玉子焼きです。いわゆる玉(ぎょく)ですね。商品は純粋な玉子焼きのみになります。玉子の中に具材を入れたものなどは扱っていません。昭和48年に私の父が創業したものです。当時は、茨城県と埼玉県のお寿司屋さんと、大宮市場、上尾市場、熊谷市場、栃木市場に卸していました。今年でちょうど40周年を迎えます。

【本紙】 お寿司屋さんで使われる玉子焼き専門の製造会社ですか?創業のきっかけってなんですか?

半自動の特注マシーン友達の輪写真

【木村】 うちは元々魚屋で、玉子焼きは父の兄が最初やっていたのです。そんな時に兄から手伝ってくれないか?と頼まれて手伝ったのが始まりです。その後、兄が事故に遭ってしまい仕事が出来なくなってしまったので、父がそのまま引き継いだのです。父が引き継いだときは1個ずつの手焼きでした。熟練した腕と大量に作るには時間がかかったようです。現在は機械化されておりますが、当社のものは玉子を鍋で攪拌するのに一つずつ熟練した人間が行っています。ですから全自動でなくて半自動といった感じです。人の手が入ることによって、独特の味が出るんです。1本の卵を焼くのに5分くらいかかりますが、全自動で作った玉子焼きと食べ比べしてもらえば味の違いは分かってもらえると思います。でも、この機械はずいぶん長く使っていますので、壊れてしまわないか心配です。実は、機械を作ってもらった会社がもうないのです。ですから、毎日自分でメンテナンスをしながら大事に使っています。メイン部分が壊れてしまったらおしまいですが、それ以外の部分ならばモーターを買ってきて交換したり、ベアリングを交換したり、作業するスタッフにも「機械が危ないと思ったらすぐに停止ボタンを押せ」と言っています。無理に回して壊れてしまったらもう取り返しがつきませんからね。ここまで長く使っていると愛着も湧きますし、すごく可愛いですよ。

【本紙】 卵も相当な数を使いますよね。

ベテランスタッフがひとつずつ

【木村】 当社は液卵を使うのですが、撹拌されたものが1単位18キロあるのです。これが年末ですと500くらい使います。もちろん、これを焼いていくわけですが、先ほどの半自動のマシーンで人が箸を使ってかき混ぜながら焼いていくのです。機械は二つ一組の鍋がありまして、それが6組あります。鍋に液卵が入ると、カシャンと回ります。それで、別のスタッフが鍋に油を塗って、それがまた回って次にかき混ぜて返していきます。長い人だと創業時からやっている人もいますので、もう40年にもなる大ベテランです。10年近くやっているスタッフもいますが、当社の寿司玉はそういった熟練の人に支えられています。

【本紙】 年末は大変だったようですね。味にもこだわりがあるようですね。

年の瀬は家族総出で

【木村】 やはり年末は尋常ではないですね。子どもたちにも手伝ってもらいましたが、フル稼働で休めませんから猫の手も借りたいくらいです。夜中の2時くらいから段取りを始めて翌日の夜遅くまでやっていました。スタッフは私たち夫婦と、父、母、それとパートの方が3人です。年末などの繁忙期は子供たちと妹夫婦が手伝ってくれます。大きい会社ではないので、家族ぐるみで小さいなりに出来る範囲の仕事をやろうと思っています。また、玉子の味は父が40年間ずっと守ってきた出汁が命です。秘伝の出汁といわれるもので、40年間ずっと変えていません。この出汁にはレシピはなく、ずっとやってきた経験で覚えています。そんなに難しい配合ではないのですが、これからも確実に守っていきたいですね。その出汁を使って寿司玉だけで勝負しています。玉子は物価の優等生と言われるように価格変動が少ないのですが、原材料の食品油や砂糖などの価格改定は多く、値上げ前には業者さんに頼んで少しでもストックしてもらうようにしています。

【本紙】 夢などありますか?また、ご趣味などは?

玉子焼きと言ったら玉木友達の輪写真

【木村】 夢は「玉子焼きといったら玉木」と言われるくらいになりたいですね。それくらい当社の商品が消費者に浸透してくれたら嬉しいです。色々と考えることもあるかもしれませんけど、玉子焼きという商品だけを貫いて、出来る限りまでやってみたいと思います。工場では直売もしています。工場は日曜と月曜は休みですが、販売は常時行っています。営業時間は朝8時から夜5時くらいまでです。趣味はゴルフを少々ですね。気分転換のようなものです。アベレージは80台を維持したいなというのが目標です。

【本紙】 玉木の玉子焼きがおいしさで全国的に有名になるといいですね。では、お友達をご紹介ください。

【木村】 幸手市内にあるお蕎麦屋さんで「権兵衛」の野村守さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。ますますのご繁栄を祈念いたします。(木村さんから変わった玉子焼きレシピを伺うと、玉子焼きにとろけるチーズを挟んで、てんぷらにすると美味だと教えていただきました。ぜひ、お試し下さい。寿司玉卸(有)玉木:五霞町大福田209:TEL0280(84)0105 午前8時~午後5時 幸手市から向かう場合は新四号バイパスの五霞町消防署交差点を直進、突き当りT字路右折後、すぐ最初の信号左折、突き当り左折後、500m先左側、神社の向かい側です。寿司玉1本600g600円。全国どこでも宅急便でクール配送可能、送料別途。)