タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪453号(2014年2月21日発行) 
串揚の店「アジト」オーナー 鈴木勝利さんへ

数々の感動を与えてくれたソチオリンピックも早いもので本日が閉会式です。選手団の皆様には心から感謝をしたいと思います。そして四年後を目指してさらに活躍していただきたいものです。さて、本日の友達の輪には居酒屋「夢芽」の蛭間光枝さんからご紹介いただいた鈴木勝利さんに登場いただきます。鈴木さんは串揚の店「アジト」を経営されています。

【本紙】 こんにちは。こちらはいつオープンされたのですか?

【鈴木】(敬称略) 2010年の5月24日になります。この場所は元々は駐輪場でした。幸手での開業は初めてになりますが、実はこのお店で4軒目になります。一番最初は20年前に兵庫県の姫路市でした。それ以前はミナミスポーツというスポーツショップで勤務していました。その時に六本木の串焼屋さんのオヤジと知り合い、通っているうちに声をかけられたんです。それで思い切ってやってみようとオヤジのもとで修行を始めました。25歳くらいのことですね。

【本紙】 串焼屋さんや居酒屋をやってみたいと思っていたんですね。独立しようと思っていましたか?

播州弁に驚き友達の輪写真

【鈴木】 もちろんです。そのつもりでやっていましたから。育ちが幸手なんですが、幸手に戻って開業しようとしたときに、バブルが弾けてしまい、宙ぶらりんな状態になってしまいました。それで、姫路に行くことにしました。姫路ってガラは悪いですけど、とってもいいまちなんです。播州弁(ばんしゅうべん)というんですけど、言葉がすごく汚いんですよ。初めは外国に行ったときのような感じでした。妻に通訳してもらわないと分からない言葉が多かったですね。例えば業者に注文を入れるときでも、ちょっとなにを言っているのか分からないことがあるんですよ。注文をしたときに、これで大丈夫ですか?と聞くと、「べっちょないで」と返ってくるんです。「別に問題ない」という意味ですね。物を捨てるのにも、「ほかして」などと言いますね。

【本紙】 ご夫婦でお店はやられていたんですか?

姫路でグー

【鈴木】 妻も姫路でお店をやっていたんです。それもあって、店を閉めるわけにもいかず幸手に来られなかったんです。それならと、姫路に来たらうちで働けば、と言ってくれるお店があってそこでバイトを始めたんです。すると、1週間もしないうちに、酒屋さんにすごく気に入られて、「訳ありの物件があるけど、4ヶ月間の家賃を納めないといけないので、少しくらいなら家賃を安くするから4ヶ月だけでもやってくれないか」と頼まれたんです。せっかくのいい機会だったので、やってみることにしました。居抜きなので設備は揃っていましたから、包丁や焼き鳥台などの簡単なものを用意すればすぐにスタートできる状態でした。あとは、「契約の問題もあるので、4ヶ月間は屋号を変えないでくれ」ということでした。それで、4ヶ月間はそのままで営業し、4ヵ月後に改めて家賃交渉をしたんですけど、下がることはなかったので、新しいお店を始めてしまったほうがいいだろう、と考えました。幸いにもすぐに喫茶店の居抜き店舗が見つかり、カウンターだけ残っていたので、これは使えそうだな、と思って契約しました。テーブルや椅子、食器類などを入れて初の独立となりました。お店の名前は「GOO」で「グー」でした。意味合いとしては、お腹が空いたときの腹の音ですね。

【本紙】 幸手にはいつ戻られたのですか?

阪神大震災と

【鈴木】 姫路では、3年半くらいやっていたと思います。そして、あの阪神大震災があって、そしてこの頃、夫婦の間にもちょっと亀裂が入ってしまいまして、それで幸手に戻ってきました。戻って来て1年くらいバイトのようなことをやっている間にお店の話が来たんです。友達から「五霞にある六角堂という物件が空いているから、立ち上げをやってくれないか」と言われたのです。実際に見に行ってみたら、面白い物件だなと思ってそこで「ぐtsuぐtsu」というお店を始めました。おでん屋から始めて、焼き鳥をやって、最終的に串揚げをやっていました。お店の名前は変わっていませんけど、内容はころころと変えていましたね。5年くらいやって40歳でお店を閉めたんですけど、友達に頼まれたわけですから、雇われ店長でした。それで、なんとしても自分のお店を持ちたいと思い、7年間トラック運転手をやって資本金を貯めました。

【本紙】 居酒屋への思いが熱いですね。一番の売りってなんですか?

日本酒に力点

友達の輪写真

【鈴木】 日本酒に力を入れていますね。十四代と八海山はレギュラーで置いてます。あとは自分で色々と探しては買ってきています。取引している酒屋さんは試飲が出来るので、ラベル買いではなく、自分で試せるのがとてもいいですね。酒米によっても当然味が変わるのですが、好きな酒米は雄町ですね。お酒は枡にコップを置いて、こぼれるくらいに注ぎ提供させていただいてます。また、焼酎は全部ハーフボトルでやっていますので、ひとりでも気軽に飲めると思います。ハーフボトルキープ1本1.000円です。そして、串揚はパン粉を裏ごししてパウダー状にして使っています。油を必要以上に吸わないので、お客さんからはヘルシーだと評判をいただいています。仕込みは全部自分でやっています。アスパラなんかは1本そのままが多いんですけど、私は焼き鳥出身なので、1個1個巻いています。また、煮付け系は鯛に限らず、ぶりかまをやったり、時々変えています。

【本紙】 これからの夢ってありますか?

【鈴木】 自分も東京のオヤジと出会い、今があるのでこのお店がもっと繁盛して人を雇えるようになったら、その子を育てて独立させてあげたいなと思います。これは思いというよりも、まだ夢に近いですけどね。

【本紙】 楽しみですね。では、お友達をご紹介ください。

【鈴木】 同級生の吉田光浩さんを紹介します。彼は幸手ゴルフセンターを経営しています。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご繁盛を祈念します。(お店の名前であるアジトは隠れ家の意味だそうです。子供のころに作った秘密基地が大人になってお店に変わったというような感じだそうです。)
居酒屋 アジト 営業時間午後6時~午後12時頃・休業・水曜。幸手市中1-14-15