タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

サイトマップ・個人情報取扱いについて
  • トップ
  • 友達の輪
  • タウンプレスとは
  • タウンプレス最新号
  • 会社案内
  • 特集号
  • 学校新聞
  •  
  • 読売新聞

友達の輪457号(2014年4月27日発行) 
幸手柔道クラブ会長 中村 達男さんへ

初夏の日差しを感じる日もあり、ゴールデンウィーク突入直前の日曜日ですが、いかがお過ごしでしょうか?本日の友達の輪にはミヤタガスの宮田 充さんからご紹介いただいた幸手柔道クラブ会長の中村達男さんに登場いただきます。

【本紙】 柔道を始めたのはいつ頃からですか?なにかきっかけがあったんですか?

【中村】(敬称略) オリンピックで金メダルを取った斉藤選手が幸手の武道館に講演に来たことがありました。二人の兄も中学校から柔道を始めていて、父もスポーツ好きで一緒に見に行きました。それで「柔道ってすごいな」と思ったのがきっかけです。それを見た1年後くらいに柔道を始めました。小学校4年生ですから25年くらい前になります。小さい頃は負けるのが悔しかったですね。始めたばかりなので、同年代の子に投げられたり、抑え込まれたりしてしまうと、それが悔しくて、休まず道場に通いました。それもあってか、人一倍先生に可愛がられましたね。

【本紙】 現役時代の得意技ってなんですか?柔道はずっと?

高校最後の大会で

友達の輪写真

【中村】 私は大外刈りと内股ですね。大外刈りは組んだときに相手の足を外側から刈る技です。これを相手が警戒すると重心が後ろに移りますから、今度は内股が有効になってきます。綺麗に技が決まるとやっぱり気持ちいですね。内股は見た目のイメージから足だけで相手を投げているように見えますが実は違います。相手を引き出してバランスを崩したところを足ですくい上げる感じでしょうか。背負いや内股は綺麗なので、見た目にも分かりやすいと思います。柔道は高校までで止めてしまいました。実は、高校最後の大会で全国を狙う気持ちで、練習も一生懸命にやっていたのですが、自分のミスで負けてしまったのです。柔道はルーチンワークな部分があって、いかにして自分の型に持っていって相手を投げるか、というものです。それで相手を自分の型に持っていく過程の中で決してやってはいけない動きをしてしまったのです。柔道っていうと、ガッと組んでいくイメージが強いのですが、頭も使うスポーツです。事前に相手をビデオ研究して、組み手や技に入るときの癖をメモして、自分が苦手とする対応を練習するのです。ですから負けた時には、柔道は一生やらないというくらいに落ち込んでしまいました。セレクションといって、柔道推薦を受けて進学する道もありましたがそれさえも断りました。でも、幸手の柔道クラブには月に1、2回くらいの頻度で続けていました。

【本紙】 再び柔道に本腰を入れるきっかけなどあったのですか?また、クラブの会長として後進の育成をされていますが。

基礎は礼儀

【中村】 実は長男が小学5年で柔道を始めることになったので、それを機に私も本腰を入れて毎週行くようになりました。現在、小学生が12~3名で、中学生が5~6名います。最近、幼稚園の子も1名入りました。会長として常に教えていますのは、柔道の基礎部分である礼儀を重んじることです。例えば、入ってきたばかりの子に問いかけると「うん」って言います。そこで、「うん」じゃないよね。先生はお父さんでもお母さんでもないし、先生に「うん」はないよ。「はい」でしょ、と。そして、「挨拶をきちんとする」という意識を持ってもらうようにするのです。子供ってやっぱり万能なもので、可能性をたくさん持っています。3ヶ月もすれば自然と挨拶をするようになっていきます。礼節を重んじるというのは親御さんに対しても同じです。見学するにしても、体育座りのようにひざを立てるのは禁止です。なぜかというと、なにかの拍子にそこに子供が倒れてきたとしたら、ひざにぶつかって大怪我をしてしまうからです。安座していつでも逃げられる体勢を取ってもらうようにしています。見学に来ている親が違う話で盛り上がってしまうこともあります。そういう時は「話をするのなら表でして下さい、ここは柔道場で柔道をやっていますから」と言っています。親が言われているのを子供たちも見ているわけで、親だから子だから、小さい大きいは関係ないのです。道場に一歩でも入ったら、礼節をわきまえルールを守っていただくだけのことです。それがひとつのポイントであって、駄目な理由を聞かれたら、駄目な理由を説明すればいいのです。説明できずにただ駄目だというのはいけません。いままでの柔道のイメージが悪いところがあるのはそれだと思うのです。「いいからやれ」というような部分ですね。そういったイメージの悪いところを払拭しないといけないと思います。

【本紙】 クラブに対しての夢ってありますか?

受継ぐ人づくり友達の輪写真

【中村】 試合での結果を残したいというのも、もちろんですが、柔道人口を増やしてたいと思います。また、柔道って投げられると受身を取れば痛くないとは教えますが、実際は痛いんです。ただ、正しい受身が出来れば怪我はしません。そして、痛みを知ることで相手の痛みも分かるようになります。そうしてそういう子が増えていってくれればと思います。また礼節もそうですね。節目節目でしっかりと挨拶が出来るようになってほしいですね。道場に来たときと帰るときだけではなく、挨拶やお礼を言う場面ではしっかりと言える子になって欲しいです。本音を言えば小学校以降も柔道を続けて欲しいと思いますが、自分の選ぶ道もありますからそれでも構わないと思います。少しでも柔道を通じて礼節や人の痛みなどを知って欲しいと思います。私も今指導をしているのも、先輩方に教わったことを返しているだけです。そして、全員とは言いませんが10年後くらいに人間として成長した何人かが後進のため柔道に戻ってきてくれると嬉しいですね。

【本紙】 最後に柔道の魅力は?

【中村】 相手の息使いだったり、動きだったり、組んで感じるというドキドキ感でしょうか。あれだけ組み合って対峙するスポーツというのは他にはないと思いますね。だからこそ、人との付き合いというのにも通じる部分があるように思えます。

【本紙】 ありがとうございました。それでは、お友達をご紹介ください。

【中村】 小川測量登記事務所の代表である小川哲也さんを紹介します。

【本紙】 ますますのご活躍お祈りします。(中村さんは礼儀正しい明るい方で、座右の銘は“一期一会”だそうです。今まで柔道で千人以上と近距離で組み合っていても、同じ選手とまた試合が出来る機会があるとは言えません。だからこそ一期一会を大事にしたいと語って下さいました。また、幸手柔道クラブに関心がありましたら、090-2482-3049までご連絡下さい。所用があって電話に出られないときは折り返し連絡をしますとのことでした。練習時間:毎週土曜日18:00~20:00・21:00迄延長あり・毎週日曜日17:00~19:00・20:00迄延長あり・場所:幸手武道館)