タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

サイトマップ・個人情報取扱いについて
  • トップ
  • 友達の輪
  • タウンプレスとは
  • タウンプレス最新号
  • 会社案内
  • 特集号
  • 学校新聞
  •  
  • 読売新聞

友達の輪463号(2014年7月20日発行) 
江森造園代表 江森 範行さんへ

台風や集中豪雨で梅雨らしくない天候が続きました。読者の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。さて、本日の友達の輪にはカラオケ「えんか道」のオーナー高橋順子さんからご紹介いただいた江森範行さんに登場いただきます。江森さんは造園業をされている方です。

【本紙】 どのような経緯でこのお仕事を始められたんですか?

【江森】(敬称略) 我が家は農家ですが、父がイチゴや米を作っていた時がありました。でも、イチゴに病気などがあって、米は続けましたがイチゴはやめることにしました。その時、知り合いの植木屋さんから「植木の仕事をやってみないか」と誘われたのです。父が植木屋の手伝いに行き始めた時期と自分が高校を受験する時期が重なったため、色々な選択肢の中から造園に関することをやってみようと思い、杉戸農業の造園科に入学しました。造園科の仲間も楽しい人たちだったので盛り上がり、文化祭で庭を教室に作ったりしました。みんなで作るのが楽しくて夜の9時くらいまでずっと準備をしていました思い出があります。

【本紙】 高校卒業後、すぐに家業の造園業に入ったのですか?

修業に修業を重ね友達の輪写真

【江森】 高校卒業後、専門職を磨く意味で鶴ヶ島にある農業大学校に2年間通いました。2年目の1学期までは寮生活ですが、2学期からは植木屋さんのお宅に修行を兼ねての住み込みになります。そして農業大学校を卒業したあとに、もう1年、地堀屋さんと言って、植木を根巻きする専門の農家に修業に行きました。地堀屋さんは植木を移動させる時に根を傷つけないように掘る専門の人のことです。そこで掘る勉強と植木の鉢に巻く根巻きの練習を何百回としました。掘る際には根元の幹の太さの2倍から3倍の根を残すと言われ、その根の部分にわらを巻きつけるのです。この作業は根巻きといいます。木によっては泥をつけなくても動かせる木と動かせない木があるのです。泥がついていないと動かせない木というのは、泥の中にもある細かい根っこがないと水を吸い上げられないんです。桜の木などは2~3月頃であれば根をぶつ切りにして、泥を落とした状態で移植することが出来ます。地堀屋さんのあとに、剪定の修行として3~4年ほど別のところに通っていました。最初のうちは独立という形ではなくて、そこの親方のところにいながら、知り合いの人から「ちょっとやってみないか?」と頼まれればこそこそと仕事をしていました。こういったことを2年くらいやっていましたね。そうして4年目くらいに自分でやってみようかな、と思って独立しました。やっぱり独立というのは勇気がいりますね。今までは親方のところにいたから仕事がありましたが、個人になっても同じ仕事が来るとは限りません。たまたま知り合いの結婚式に行ったときに、地堀屋さんに行っていた近所の先輩がいたのです。そこで近況を聞かれて独立を伝えたところ、川口の仲間を紹介していただきとても助かりました。そのおかげで地堀屋さんだけではなく、公園などの管理をしている業者をしている方とも知り合いになれて、そういった方たちから声をかけてもらって細々と仕事をこなしていました。そうしている内に私一人では手が足りなくなって、従業員をひとり増やし、ふたり増やしという感じで今に至っています。

【本紙】 造園というと公園などをイメージしてしまいますが、一般家庭などでは具体的にどんなお仕事がありますか?

枯れ保証一年間

【江森】 この間やらせていただいたのが、レンガで花壇を作り、植栽を何本か植えて芝を張り、パターゴルフの要望もありましたので、人工芝も張りました。お客様からは簡単な手描きのイメージ図をいただき、そこから私がさらに膨らませていくような感じで施工しています。和風だけでなく、洋風もやります。ただ、今はもう日本庭園も数も少なくなってきてしまいました。今だと一般住宅の限られた面積の中でどう造るかという感じです。建て売り住宅などでは芝を張って、そこにシンボルになる木を1本か2本くらい植えるしか選択肢がないような気がします。費用もかける気になれば100万にもなりますし、かけなければ10万でも作ることが出来ます。最初は低予算から始めて、徐々に予算をかけて立派にしていく方も多いですね。また、当社では「1年間の枯れ補償」をつけています。1年の内に枯れてしまったら当社の負担で再度植え直します。植木は根がきちんと張るまで最低でも2~3年はかかりますので、しっかりと面倒を見てあげないとすぐに枯れてしまいます。ですから、水をやらないと枯れてしまいますので、お客様にはきちんと水やりを説明させていただいてます。また植える時期もあります。落葉樹などは葉が出る前に植え替えたほうがいいですね。葉が出ているときだと、より多くの養分を必要としますので、根がしっかりと張られていないと養分が行き渡らずに枯れてしまいます。落葉樹をどうしても葉のある時期に植えないといけない場合は意図的に葉を少しもいでおきます。もし、造園のことでご相談があればお気軽に連絡してもらえればと思います。もちろん、見積もりは無料でやっています。

【本紙】 ディズニーランドに行くと、ミッキーマウスの形に刈られたツゲがありますけど、そういう庭にして欲しいという方もいるんですか?

トピアリーって

友達の輪写真

【江森】 時々いらっしゃいますね。そういうカットのやり方をトピアリーと言うのですが、私はどちらかといえば得意なほうに入ると思いますが、人によって得意不得意が出てくる作業だと思います。勉強するというよりもセンスが重要ですね。以前私が依頼されたもので、植木を平べったくして亀の甲羅を形作り、そこから手と足、頭が分かるように刈り込んでいき、亀を造ったことがあります。どんな木でも出来るわけではありませんが伽羅木や金伽羅木がトピアリーに向いている木です。

【本紙】 ご趣味はなにかありますか?

【江森】 もうほとんど仕事ですね。息抜きという点ではたまに釣堀に行ったりはしています。この辺だと加須にある室内施設に行っていますよ。特になにも考えずにボーっとできるのはいいですね。また、天神町でお祭りの会に入っており今日20日は市内で山車を繰り出しますので観覧に来て下さい。

【本紙】 息抜きは大事ですよね。ではお友達をご紹介ください。

【江森】 建設基礎を専門にされている宮崎基工㈱の宮崎和弘さんをご紹介します。

【本紙】 ますますのご繁盛を祈念いたします。(江森さんは造園の原点である杉戸農業高校時代の学園祭で作った庭を、いま振り返ると「一生懸命作ったものですが、赤ん坊が作ったようなものですね」と笑いながら懐かしんでました。高校進学時に決めた進路を初志貫徹された姿に感じるものがありました。)