タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪467号(2014年9月21日発行) 
斉藤畳店 斉藤 勇さんへ

お彼岸も間近の今日この頃、季節の花、曼珠沙華も見頃を迎えています。さて、本日の友達の輪には芦葉武尊さんにご紹介いただいた斉藤勇さんに登場いただきます。斉藤さんは畳店の八代目だそうです。

【本紙】 斉藤畳店さんは歴史があるそうですね。

【斉藤】(敬称略) そうですね。創業ははっきりとは分からないのですが、墓石の墓誌を見る限りでは嘉永何年と書いてありまして、その時に畳屋徳太郎さんという方が創業したとあります。そこから数えて私は8代目ということになりますね。名前が畳屋となっていましたから、最初から畳屋だったのだとは思いますが、それ以外にも農家をやりながらだったのではないかと思っております。畳の中の芯を床と言いますが、中身は藁ですから、お米を収穫したときの藁を使っていたのではないかと思います。いまはコンバインだから粉々にしてしまいますけど、私が子供の頃は藁を三角の形にして干していました。今は材料屋さんから材料を仕入れて加工がメインになっていますけど、当時は材料を作るところから全てやっていたと思いますよ。

【本紙】 七代まで続いて、次はいよいよ自分の番と思ったりしましたか?

自然と後継者に友達の輪写真

【斉藤】自分の番というよりは、家族だけでやっている畳屋なので子供の頃から遊びに行くような感覚で父にくっついて仕事にいったりしていました。私の子どももそうですが、お客さんのところにいって掃除をしたりちょっとしたお手伝いをしていると、お駄賃をお客さんから貰えたり、また褒められたりするのです。それが嬉しくてまた一緒についていっていました。後を継ぐにしても特に抵抗もなかったので、そのまま畳の仕事にすっと入っていきましたね。和室には畳があれば襖もあります。畳が綺麗になると、今度は襖も気になってくるものです。今までは襖屋さんを紹介していたのですが、自分でも襖の仕事が出来るようになれば、畳の仕事のあとに襖の仕事も出来るので一石二鳥になると考え、高校卒業後に3年間木更津の中村産業という会社で襖の仕事をしてきました。そうして21歳の頃に実家に戻り、畳に関しては父から教えてもらいました。しかし、メインである畳の仕事が以前から比べると減ってしまいました。新築の家など畳がある部屋はひとつくらいです。和室がまったくない家もあります。高齢者の場合は畳が多いのかな、とも思うのですが意外とそうでもなくて、例えば介護用のベッドを置くので、畳だと重みでへこんでしまい、それを嫌がってフローリングにするということもあります。自分で経営をしてみると、そういったことがどんどん浮き彫りになってきて、いまは畳、襖以外にも内装関係のクロスなどもやるようにしています。

【本紙】 和室の良さが見直されていますよね?

裏返せば青々と

【斉藤】 そうですね。日本家屋は春夏秋冬の四季折々に合っていると思いますね。畳も襖、障子、などといった和室のものは木も壁も含めて全て呼吸しています。湿気があれば、湿気を吸って、乾燥しているときは湿気を吐き出します。そうして部屋を自然に保つような働きをしているのです。いまはエアコンがないといられないような住宅が多い中で、そういったところでしか生活したことのないような人ほど、和室の効果というものは感じられるのではないかと思います。汗をかいた状態で畳に寝転がっても、それらを畳が全て吸い取ってくれます。浄化作用もあってそんなに汚れも目立ちません。畳はエコな商品で裏返しと言って、今ついている表を剥がして、裏返してまた付け直すと、同じ材料ですが青い畳の状態になります。裏返しは4~5年くらいで行えば青い状態になります。表面は日に焼けて乾燥しますが、裏はそうではないですからね。そして、次の4~5年くらいで床はそのままで表替えをすることになります。床は本来なら家と一緒でずっと持つものです。ただ、湿気が床下にあったりするとカビが生えたり、藁なので腐ってしまったりする場合がありますが。

【本紙】 少年野球をやられているそうですね。少年野球の楽しさって?

一番は子どもたち

友達の輪写真

【斉藤】 少年野球チームである吉田ジャガーズの監督を4年務めています。息子を吉田ジャガーズに入れたのをきっかけに、少年野球に関わり9年目になりますね。チームの監督を務めているというよりは自分でも幼いころやっていた少年野球に戻ってきたという感覚のほうが強いですね。楽しさですか。一番は子どもたちですね。監督じゃないときはきょろきょろして集中してないし、話も聞かないのですが、監督になった途端に子どもってこっちをよく見ているんだ、と実感しました。監督になったから話を真面目に聞くようになったということではなく、様子をうかがっているといいますか、自分の中で色々と考えて探っているのです。子どもなりに私に対して気を遣っているのかもしれません。こちらに対してどこまで踏み込んでいいのか考えているのでしょうね。この人はどういう人なのか、こういうことをやると怒るのか、この辺までやっても大丈夫だったからちょっといたずらしてみよう、とかですね。子どもたちと一緒になってやっていくと、1年間に1試合や2試合くらい子どもたちが信じられないような力を発揮するような場面があります。大人よりも子どもの方がリミッターがないのではないかと思います。そこまで力をあげていくというのは、普段の練習もそうですし、チームの人間関係などといった積み重ねというのが重要だと思います。もちろん、試合に勝つのは嬉しいですけど、泣くほど悔しがるという試合というのも年に数回はあるので、それもまたいい経験になると思っています。勝ったから年間のベストゲームというのではなく、負けたけどすごくいい試合だったというのもあります。

【本紙】 印象に残っている試合ってありますか?

共に緊張した試合

【斉藤】 たくさんありますが、監督1年目の夏の試合ですね。準決勝で勝てば東部大会でした。そのときの対戦チームが権現堂ファイターズで、私が見た限りでは自チームの方が力は上だったと思っていました。ところが、ものの見事に負けてしまいました。負けたというよりは、勝たせてあげられなかった、自分の未熟さと監督というものの難しさを痛感させられた試合でした。勝てば東部大会ということもあって、相当プレッシャーだったのでしょうね。私自身も監督1年目ということもあって、子どもたちよりも緊張していたと思います。

【本紙】 ありがとうございました。それでは、お友達をご紹介ください。

【斉藤】 幸手市内で歯科医をやっている岩上徳志さんをご紹介します。 

【本紙】 ありがとうございました。ますますのご活躍を祈念します。(斉藤さんは吉田ジャガーズを通じて地域のコミュニティを育てていると強く感じると共に子どもたちを育てる環境にはこのようなことが大切と感じました。そして、畳の裏返し、1枚税別3.500円、表替えは1枚税別5.000円~8.000円とのこと。お見積り無料ですので、お気軽にお電話下さいとの事でした。斉藤畳店・0480-48-1031 )