タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪469号(2014年10月19日発行) 
ファニチャーオグリ取締役部長 小栗 泰直さん

本日の友達の輪には岩上歯科医院の岩上徳志さんにご紹介いただいたファニチャーオグリの小栗泰直さんに登場いただきます。

【本紙】 いまのお仕事は何代目になりますか?家業に就かれましたか?

【小栗】(敬称略) 父が2代目になりますので、私で3代目ですね。最初に大学を出まして、カリモク家具というメーカーで家具店に卸す営業として6年間勤めていました。それから結婚を機に、実家のある幸手に戻ってきました。一応、家業を継いだことになりますが、実際のところは転職をしたような感じで、家業である職場に入ってきた新人のようなものでした。カリモク時代もいちサラリーマンとして働いていたようなものですから、メーカーと小売店の違いに気づいたり、恥ずかしい話ですが、真剣に家業について考えたのは3年くらい経ってからでしたね。

【本紙】 「家具のオグリ」から「ファニチャーオグリ」に変えられたのは?

価格競争から脱皮友達の輪写真

【小栗】名前を変えたり、業態変換をしたのは私が実家に戻ってきて5年くらいしてから、2000年の頃だったと思います。きっかけは、久喜に格安の大型家具店が出店したことですね。低価格競争に影響を受け、当社も低価格商品を扱いましたが、お客様に品質でご迷惑をかけることが多くなり気付きました。先代からのお客様の信頼を大切にしないといけないと。それで、自信を持ってお勧め出来る品質第一で正直に真剣にご相談にお応えすることを考え直しました。町の家具屋ではありますが、コンセプトや理念を明確にしてお客様にアプローチしなければならないと考えたのです。でも、まだ「家具のオグリ」という名前の方が強いですね。お電話を受けたときに「ファニチャーオグリ」です、と言うとご年配の方ですと、「オグリ家具さん?」と問い返されることが多いです。「家具のオグリ」としての歴史が長いですから、仕方のない部分もあると思いますね。名前だけではなく、私が入ることによって扱う商品構成も様変わりしていると思います。今までの父や母、祖父の代からのお客様が来店されたとき、いい意味で「変わったね」ということではなく「変わっちゃったね」と違和感を覚えられているのかなという思いもあります。地元で昔からやっていますから、そういったお客様に対する品揃えも絶対に大切ですが、それを大事にしつつも新しく変えていくというのも大切だといまでも葛藤しています。競争力といいますか、負けず根性で貫いて、小さいながらも個性と信念を持って、お客様に商品をご提案していくことを考えていければと思います。

【本紙】 自然素材の家具が中心ですね。買い付けにも全国に行かれるとか?

工房とパートナー

【小栗】 木の温もりを感じられる国産家具を中心に揃えています。当たり前ですが、家具は木で出来ているものでしたが、最近の安価な家具ですと、木もどきの化粧合板になっています。人間は木に触れることによって癒されます。また木だからこそ修復できるというところもあります。当店のコンセプトとして木の温もりを感じられる家具は大きな柱のひとつになっています。国産家具は飛騨高山、九州、北海道が三大産地です。仲間の紹介で「オグリさんだったら、真剣に物を売ってくれるよ」と営業に来られた九州の家具工房の社長さんがいました。物作りはいいけれど、営業力やデザイン力がなく下請けでしたが、最近デザイナーと組んでオリジナルブランドを作って評判が上がっているところでした。普通ならカタログを持ってきて、「いかがですか?」と売り込みをしてくるのですが、一切カタログを見せずに「実物を見てからお話をしたい、今日はオグリさんがどんな考え方で家具を扱っているかを見にこさせていただきました」というのです。どこにでも卸すのではなく、真剣な考え方を持つパートナー探してを目の当たりにしたときは、これくらい真剣でないと生き残っていけないなと感じました。お客様だって損をしたくないわけですから、簡単に買って後悔されないように、真剣に考えて見合うものを提案していくことの大事さを改めて思いました。それで、その工房に行きましたら、10人ほどの小さな工房ですが、商品に対して自信がみなぎっているのです。吟味した材料で手間暇かけ、良いものを作っているのを感じました。お客様の要望通りに時間をかけて制作してお届けするのです。私どもも大量生産ではなく、イージーオーダーの木の家具を主としていますので、通じるところがありました。10年位前にお客様に「100年使える家具はありますか?」と聞かれたことがありましたが、当時は専門店として恥ずべきことですが、まっとうな返事が出来ませんでした。今ならその答えに恥じないレベルで、自信をもって適正な価格でお勧めできるものは揃っています。

【本紙】 いま一番力を入れているものや夢などありますか?

建具が原点

友達の輪写真

【小栗】 当社は家具店のイメージが強いのですが、創業の原点「建具」のリフォームもご提案していきたいと考えています。家具に関しては折込広告などを活用し、広く宣伝して広域からお客様に来ていただくにはいいと思っています。しかし、建具などの住生活部門については地元にしっかりと根ざし、幸手地区に集中していこうと思っています。主に窓の部分には力をいれておりますが、内窓だったり、防熱防寒の2重窓サッシで省エネのご提案などです。広く考えるのではなく、幸手の皆様にご提案させていただこうと思っています。10年以内の計画ですが、このオグリという店を「豊かな暮らしのインテリア専門店」としての地域一番店にしたいですね。規模とかの話ではなく、「いいものならオグリに行けばあるよ」という感じでしょうか。建具や家具を作る木工職人もおりますので、オリジナルのオーダー家具や内装リフォームという方面も伸ばしていこうと計画しています。

【本紙】 ご趣味などは?

【小栗】 そうですね。今は子育てと言うか、子どもと遊ばせてもらうことですね。40才までは商工会青年部活動があり、子育ては全て妻に任せてしまいましたから。今は子育てと仕事に没頭できるようになれたということでしょうね。体を動かすことも好きなので、たまにフットサル等もやっていますが、やっぱり一番は家庭ですね。中1、小5の娘と5歳の息子の3人います。一番下の息子が跡継ぎになる可能性もありますので、それまでここを守らないといけないというプレッシャーもありますね。継がせるというよりも自然な流れでそういう方向になればいいと思います。私自身もそういう流れで後を継ぎましたし、幸いなことに家具、インテリアが好きだったこともあって、恵まれていたとも思います。

【本紙】 それでは、お友達をご紹介ください。

【小栗】 株式会社 白石工務店の社長の白石 充さんをご紹介します。私から見て大先輩のような方になります。

【本紙】 ありがとうございました。ますますのご繁栄を祈念します。(小栗さんは自社で制作するオーダー家具の技術と幸手の中で物を作る仲間とコラボレーションをして、自社ブランドの家具を作ってみたいと語ってくれました。幸手発の家具、素敵ですね。)