タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪470号(2014年11月2日発行) 
白石工務店代表取締役 白石 充さん

全国では収穫祭や秋祭りなどの市民参加型イベントが開催されていますが、住宅産業でも見学会や相談会など目にすることが多くなりました。さて、本日の友達の輪にはファニチャーオグリの小栗泰直さんにご紹介いただいた株式会社白石工務店代表取締役の白石充さんに登場いただきます。

【本紙】 小栗さんから後継者として活躍されている大先輩と紹介いただきました。

【白石】(敬称略) 曾祖父の頃は農業の傍ら大工の棟梁をやっていたようで、祖父の頃から工務店としての仕事だけで食べていけるようになったと聞いています。会社勤めをしていましたが26歳のときに家業に戻り20年になりました。3代目になります。

【本紙】 お勤めをされていたのですか?

入社直前に方向転換友達の輪写真

【白石】鹿島建設に入りたくて、在学中はバイトもしていました。二次面接まで終わって、もう後は入社だけだろうなと思っていたのですが、鹿島で働く先輩らが夜中まで模型を作っている姿を見て、「自分もこういう仕事をするのかな」と思ったらちょっと空しくなったのです。そんな時に知り合いの方から外資系の設計事務所を紹介されたのです。そこは、建築、設計会社が外国で仕事をする時の海外の会社や職人さんとのやり取りや、大プロジェクトですと現地での雇用など、海外での仕事が上手くいくように協力する仕事をする会社でした。教授からは二次面接まで行きながらの方向転換なのですごく怒られました。仕事中の会話は英語です。私は英語が全く喋れなかったのですが、社長や奥さんがすごくフレンドリーで、喋れないのなら勉強すればいいと、最初の2年間は英語の勉強ばかりしていました。4年ほど働きましたが、長男として家業を継ぐか設計事務所に残るか考えました。工務店と設計の仕事も全く違いますし、大工になるかも悩んでいました。そのことを設計事務所の社長に相談したら、「半年くらい休みを取って実家の工務店の仕事を手伝ってみたらどうだ?」と提案されたのです。

【本紙】 半年間休んでという発想はすごいですね。

困ったら棟梁に

【白石】 家業に戻っても何も出来ませんから、まずは、今まで建てた家や修繕した家のお客様宅に、祖父に連れて行ってもらいました。二か月で百件位まわったと思います。 テレビドラマの「暴れん坊将軍」をご存知ですか?祖父が好きだったのか、子どもの頃テレビでよく見ていました。そこに出てくる火消しの親方。町の人々は、困ったことがあると「とりあえず、親方に相談してみな」と親方を尋ねます。そんな、「困った時に、町一番に相談しに行こう」と思ってくれるような存在になりたいと思いました。地域密着ということでしょうか。それで、戻ってもいいかなと思いはじめました。

【本紙】 力をいれている仕事はなんですか?

障がい者が快適に

【白石】 高齢や障がいなどで身体が不自由な方とそのご家族が快適に過ごせる住宅を提案することです。障がいといっても色々とありますが、可能な限りそれらをカバーしていきたいと思っています。車椅子などのお客様もいらっしゃいますが、その方々に合わせて新築したりリフォームもします。しかし、建築だけでは限界もあって、快適に暮らすには福祉用具も活用したいと思っています。さっきの話ではないですけど、困ったことがあったときに「あそこで話を聞いてもらえるな」と思ってうちに相談してくれるようになれればと思っています。

【本紙】 聞いてもらうことは大事ですね。

人生を楽しむ姿勢友達の輪写真

【白石】 佐賀大学に、私のバリアフリー住宅に関する師である松尾先生という方がいらっしゃいます。松尾先生は、21歳の時の事故で車いすの生活をされているのですが、60歳とは思えない若々しい方で世界を飛び回って活躍されています。自分は立って歩くことはできないけれど、車いすを使えばどこにだって行ける。不便なことはあるけれど、不幸なことではない。今は人生を楽しんでいると話されていました。でも、そこに至るまではすごく辛かったそうです。私も障がいを持っている家族がいる方と打ち合わせなどで意思を伝えたりすると「あなたは分かっていない」、「障がい者の立場になっていない」と言われることもありました。確かにその辛さというのは本当の意味では私には分からないのかもしれません。だからこそ少しでも分かるように勉強をして、「この人だったらちゃんと対応してくれそうだ。」というところまで成長しないといけないなと思います。お客様と打ち合わせをして、なにを望んでいるのか、それを実現させるにはどうしたら良いのか、どうすると生活が楽になるのか、どうすれば介助者の方の負担が減るのかというのを一緒に相談させてもらいます。押し付けるのではなく、お客様のこうあるといいという希望があれば、それにを実現する方法や用具などを紹介していきたいと考えています。バリアフリー住宅だけでなく、福祉用具の販売やレンタルの取扱いもしております。

【本紙】 夢などは?

【白石】 最初の頃はスタッフも家族だけでしたが、現在では家族以外のスタッフが多くなりました。みんなで力を合わせ、幸手に住む健康な人、高齢な人、障がいがある人、誰もが生き生きと生活するためのお手伝いを、家づくりを通してさせていただけたらと思っております。

【本紙】 ありがとうございました。では、お友達をご紹介下さい。

【白石】 事務用品、OA機器販売の株式会社ウチダの内田豊さんをご紹介します。内田さんのご自宅のリフォームや、娘さんのご自宅の新築もさせていただきました。奥様がケアマネージャーをされていらっしゃるので、介護の分野でもいろいろ教えていただいたりと、家族ぐるみでお付き合いをさせていただいております。

【本紙】 ありがとうございました。ますますのご活躍を期待します。(白石さんは包み込む様な温和な方で、バリアフリーな住環境を手掛けるエキスパートと感じました。何でもお気軽にご相談下さいとのことでした。)白石工務店ホームページ