タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪479号(2015年3月22日発行) 
幸手市立武道館連絡協議会会長 矢野 勝司さんへ

さくらのつぼみもふくらみ週末には権現堂の開花が期待されます。朝夕冷えますが、本格的な春到来です。さて、今回の友達の輪に登場いただく方はCaféフレブルの石井正一さんよりご紹介いただいた矢野勝司さんです。矢野さんは幸手市立武道館連絡協議会の会長をされており空手の指導者です。

【本紙】 こんにちは。武道館連絡協議会というのはどんな団体ですか?

【矢野】(敬称略) 幸手市の武道館を利用している、柔道、剣道、弓道、空手道、薙刀、合気道、太極拳、少林寺、居合道の連絡協議会です。武術を広めようという目的もあり、年1回武道館祭りを7月の最終日曜日か8月の第一日曜日に開催し、各団体が演舞を披露して市民の方々に広く知ってもらうために活動しています。また、居合道には柳剛流という幸手で生まれて全国に広がった流派があります。武州北葛飾郡惣新田の岡田総右衛門奇良が流祖の実戦的な剣法で、他の流派と比べると大衆向けで、使う刀も特別で、長剣で片刃ではなく、先端の方が両刃のものを使用しておりました。

【本紙】 武道館には幸手の武術が集まっていますね。空手を始めたきっかけはなんですか?

気が弱くて友達の輪写真

【矢野】50年くらい前になりますね。昔は気が弱くてそれを克服しようということで始めました。当時は東京に住んでいましたので、東京の道場に通っていました。でも、道場に行ったり行かなかったりと我流でやってましたね。それで、子供が生まれたのをきっかけに教育の一環として本格的にやろうと思いました。二人の息子がおりますが長男が小学校に上がる頃から一緒にやりました。最初の頃は試合に出ることもなく、体を鍛えたり心を養ったりという感じでした。でも、続けるうちに息子も試合に出したいと思うようになり特訓しました。今にして思えば厳しすぎた部分もあったと思います。でも、長男が小学校で書く作文で「将来の夢」は空手の先生と書くくらいでしたから空手が好きだったのでしょう。その長男は続きましたが、次男は途中で辞めてしまい、仕事とは別に都内で趣味として空手の会を開いています。長男は空手の延長で整骨院の学校に進んで、今は体操や空手を教えています。私は現在公認5段ですが、所属している糸東流(しとうりゅう)の流派では6段です。空手道は大きな流派では剛柔流、糸東流、松濤館流、和道流とあり、そこからさらに細かく派生しています。

【本紙】 指導されている中で大事にしていることや、会についてお話し下さい。

思いやる武道

【矢野】 どこの武道も同じだと思うのですが、礼節を重んじるということと、相手を思いやるという心です。道場に入る前の一礼などはやはり大事だと思います。言葉で説明できるようなものではないので、理解させるのはやっぱり難しいですね。そして、空手の特長ですが、空手は相手を思いやるスポーツです。「相手を思って技を決める」という観点から寸止めというのもあります。最近、ルールが変わって防具を付けた中段は思いっきり打たないといけなくなりましたが、自分も痛い目を見るからこそ、これをやったら相手も痛いというのも分かるのです。幸手で指導をはじめて、30年位になりますが、現在70名程の会員がおります。練習は水、土、日で、金曜は私ひとりで稽古するという時間を作っています。金曜は夕方からで水曜は19時~21時までになります。土曜・日曜が10時~13時になります。会費は月3.000円です。家族での入会も可能で、人数問わず6.000円ですからご家族で来ている方もいます。シニアも多く最年長は72歳の私ですが、私以外にはシニアの大会に参加している60代の方もいます。現在、指導は息子が主にやっています。

【本紙】 二人で指導されているのですね。

空手道親子鷹

友達の輪写真

【矢野】 私の頃は準備体操とストレッチをやったらあとは空手だけの動きをやる感じで、出来るだけ、空手の時間を取るようにしていましたが、息子がやるようになってから準備体操なども変わり、本当の強さを出すために体幹をしっかり作ることを教えています。今日も息子が来ていますから息子の剛敏から聞いて下さい。

【矢野(剛敏)】 子供たちは元々体を使う能力を持っているのです。私たちはそれを引き出してあげるだけです。それを引き出すために、子供たちが発揮できる能力の受け皿としての体力が必要になります。出来るのだけど、体が壊れてしまうようであれば、壊れないように体を作ってあげれば、あとは子供たちが上手に、パフォーマンスが出来るようになります。この一年、空手の技術は教えていないのですが、空手の成績は上がっています。それは元々持っていたものを出せるようになってきただけなのです。この空手の道場を通じて、これから世の中に出て行くときにリーダーになってもらいたいと思います。おとなしくて従順でいて能力が高く、言われたことがなんでも出来るけど、自分の意見が言えない子には育てたくないなと思います。空手を通じて、意見を言える子供を育てたい、そういう人の先頭に立ってリーダーリップを発揮することの出来る人材を育てていきたいと思います。

【本紙】 「くびれ体操」も主宰されていますね?その体操も空手に取り込んだそうですね。

くびれ体操

【矢野(剛敏)】空手以外にNPO団体として「くびれ体操」を開催しています。地域は南が松伏から北が加須までで、登録されている会員数は3.000人位になると思います。メインになっている会員は50歳から65歳くらいの女性で、先月体操に来てくれた方は1034名です。日曜を除いて毎日活動しています。なぜ、くびれ体操を空手に取り入れたかと言うと、見ていると子供たちの怪我が非常に多く、また才能のある子ほど怪我をしているように見えて、とても不幸なことだと思ったのです。それは指導者の知識不足であるところが大きく、指導者が出来る子、使える子を使いすぎでしまい結果的に消耗させてしまうのです。プロになれるような才能を持っていても成長期で体を壊してしまって、そこで終わってしまうのです。そうならないために、壊れそうなところを強化して、壊れないようにしていくのが最初の段階です。次に強くなった体を上手に使って、壊れないような競技の仕方を目指していかないといけないというところでこの体操が役立っていると思います。空手でやっている体操はくびれ体操よりもちょっとハードになります。

【本紙】 なるほど、勉強になりました。では、お友達をご紹介ください。

【矢野】 妻がやっている新日本舞踊の松あや乃さんを紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご活躍をお祈りします。(矢野さんの趣味は山スキーだそうです。昔は東京の山スキー同志会というところに登録もして、北アルプスなどに10日間位行っていたこともあるそうで、今でも息子さんに指導を任せ山スキーに行くそうです。空手に興味のある方はTEL 42-4436矢野さんまで。)