タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪486号(2015年7月5日発行) 
石垣書道教室書家 石垣 翠園さんへ

梅雨に入りましたが、蒸し暑い日が続きます。今回の友達の輪は野菜のソムリエの小川悦子さんからご紹介いただいた石垣京子さんに登場いただきます。石垣さんは五霞町にあります道の駅に手造り商品を出品されている方です。

【本紙】 のあ夢工房の竹内さんから、商品名のシールなどを書いていただいてる方と紹介いただきました。書家ということですが、書道を始められたのは、また、書道教室はいつから開かれたのですか?

【石垣】(敬称略) 竹内さんから道の駅に出品する商品のネームシールを依頼されて書いております。色々なネーミングがあって、イメージしながら楽しく書かせていただいております。書道は小学生の頃始めました。当時は東京に住んでいて、習い事が盛んな地域で、姉と一緒に始めた習い事のひとつでした。今まで長い年月でしたので、会社勤めを始めた頃は仕事が忙しくて辞めたいと思った事もありましたけど、これまで続けてこられたのも、周りの環境に恵まれていたからだよ、感謝の気持ちを忘れてはいけないと先生に悟され励まされてやってきました。五霞町に越して来てから35年程になりますが、ずっと都内の先生のところに通っておりました。師事した西久保翠丘先生は国内だけでなく海外でも活躍された方で、弟子として50年近く勉強させていただきました。その先生も2009年にお亡くなりになり、今は書家の奥様とお嬢様と一緒に続けています。現在地元で開いている書道教室は、1年生から中学生までを週に1回見ています。学年に関係なく毎週月曜の4時から、都合の良い時間に来てもらってますので、上級生が下の子供たちの面倒を見てくれたり、話題を共有したり、微笑ましく、お稽古しております。正座して書きますので姿勢のことや、行き帰りの挨拶のこと等も指導してます。

【本紙】 子どもたちは楷書から始まるのですか?手書きはいいですね。

手書きの良さ友達の輪写真

【石垣】幼稚園のお子さんが見えていた時は硬筆から、そして、小学生くらいまでは楷書で、中学生あたりから行書もやります。東京の本部と現在も繋がりがあり、お手本などもそこからいただいています。色んなお手本がありますが、こちらのお手本は癖のないおおらかでのびやかな書体ですので、子供達が学ぶのにとてもいいと思います。今は、パソコンや携帯電話が普及して、文字を書く機会も減りましたよね。そういうものの便利さもありますけど、自分の文字というものがなくなり、個性がなくなる恐れもあると思います。それを考えると、文字を書くということは大事ですね。結婚式などの芳名帳などはまだ手書きではありますけど、賞状や運動会の入退場門などの文字はパソコンになってしまいました。確かにパソコンですと、間違いなく綺麗に書けますが、味といいますか、素朴さというものがないですよね。息子が高校のときに野球をやっていまして、厚いビニールシートのようなものに、墨とボンドを混ぜて大きな文字を書いて、それをバックネット裏に掲げていただいたこともありました。力強く「百戦錬磨」と書いた覚えがあります。

【本紙】 その他にご趣味などは?

健康体操

【石垣】 書道以外ですと、2008年から始めた「くびれ体操」が生活の一部になっています。友達の輪にも出られた矢野剛敏先生が主催している体操です。この体操は「自分の体は自分で治す」を合言葉に、身体を鍛えることは勿論ですが、近隣40ヵ所ちかくの会場に時間内、自由に行けるので、会員同士のコミュニケーションの場にもなりますし、これから年を重ねていくことを考えますと、家に閉じこもっているよりもその場に出て行って、皆さんとお話ししたり、接点をもてることが何よりだと思います。五霞のふれあいセンターでも始まり体の調子もよく、やはり筋肉を鍛えるということが大事なんですね。くびれ体操の年齢層は幅広いですし、それに色んな場所で行われていますから、その日に会ったメンバーがまた一堂に会するということがないので、一期一会とも言えますね。たくさんの素敵な仲間と出会えました。この健康体操から体作りに関心を持ち、一昨年五霞町で「シルバーリハビリ体操」の普及を進めるという県の事業があり、ボランティアで指導士を募集していたのです。友達と共に講習に行き資格を取得しました。社協の地域包括支援センターの基に五霞町の15の地域や公民館をベテラン指導士と私のような新米指導士も一緒について勉強させてもらっています。シルバーリハビリ体操は教える側も教わる側も60歳以上なんです。1年半くらいたち少し慣れてきました。公民館のクラブは「いきいきヘルス体操」といって、こちらも60歳からの体力作りで日常生活の動作を楽にして、健康寿命を延ばすというものです。これらの体操の効果で茨城県は寝たきり老人の方が少なくなっているそうです。身体を動かすことは大切なことですね。1人でも多く地域の方々に参加していただけたらと思います。

【本紙】 これからの夢などありますか?

前向きが大切友達の輪写真

【石垣】 あるホームのお習字の時間をお手伝いさせていただいた時に、「字が下手だから皆さんの前で書くのが恥ずかしい」という方がいらっしゃいました。上手、下手ということではなく、参加をして楽しいと思える心がわくわくするような文字を書く場が作れたら素晴らしいですね。例えば、教室でしたことですが、私が模造紙の真ん中に花という字を書きまして、子ども達にその周囲に好きな花を書いて良いということを行ったのです。子ども達も最初は上手に書かなくてはと思っていたようですが、私が書いた花という字も出来る限り面白おかしく創作したのです。そうすると、学年って関係ないですね。小さい子は漢字は書けませんが、見よう見まねで可愛い花を書いてみたり、中学生ですと、上手く書こうとする意識が強く、自分の感情を素直にさらりと表現するということが難しいようで、あまり字が得意でないお子さんのほうが自由な発想で型破りなものを書いたりしますね。ですから、字の良し悪しに関係なく、それこそ自分にしか書けない「世界に1つだけの花」を創作できるような楽しく文字が学べる環境を作りたいですね。また、そういうことをするためには筆を握ったり、そういう場に参加する気持ちを持たないといけませんから、そういった前向きな気持ちを持てるように、書道でもシルバー体操でも、皆さんと一緒に頑張っていきたいです。

【本紙】 ありがとうございました。では、お友達をご紹介ください。

【石垣】 五霞町で珠算塾をやっている菊地慶子さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご活躍を祈念します。(石垣さんの師匠である西久保先生は前衛作家だったそうで、墨象といって文字を超えて、人間の生き方を筆や墨を通して、心に繋げ共感を与える書を書かれていたそうです。健康の秘訣も生き方にあるようですね。石垣さんは10月に都内で書家作品展が開催され、そちらに出品されるそうです。)