タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪494号(2015年11月1日発行) 
幸手白百合幼稚園 園長 青鹿 義和さんへ

11月の声を聞くと「今年ももうすぐ」と感じてしまいますね。1年は早いものです。さて、本日の友達の輪はMASAバレエスタジオの百瀬雅浩さん、華絵(はなえ)さんご夫妻からご紹介いただいた幸手白百合幼稚園園長の青鹿義和さんに登場いただきます。

【本紙】 素敵な幼稚園ですね。始まりは洋裁学校だそうですね?

【青鹿】(敬称略) 私の父は農家の長男でしたが、復員後、昭和25年に幸手で白百合服装学院という洋裁学校を始めました。既製品も充実してきた頃で、学生募集も大変だったようです。一方で戦後まもない頃で、子どもは多かったのですが、大人は生きるのに必死で子供の教育まで手が回らなかった時代でしたので幼児教育を始める決意をしました。私が生まれた昭和28年になります。徐々に幼稚園の方が大きくなり、幼稚園だけになりました。

【本紙】 幼稚園に行けない子どももいた時代ですね。

子どもの多い時代

【青鹿】 創立当時は幼稚園に行くことが珍しい時代でしたから園児募集も近辺だけでなく、五霞・栗橋のほうまで広く募集していたそうです。次第に園児が増えていき、通園バスでは乗り切らなくなってしまって、五霞や栗橋からの路線バスを使うようにもなりました。栗橋町に幼稚園を作ってほしいという声に応えて、昭和43年に栗橋に白百合幼稚園を作りました。昭和48年頃には幸手団地への入居が始まり子どもも増えて、幼稚園を作ってくれないかと町に頼まれ、昭和50年に栄団地に栄白百合幼稚園が出来ました。その後幼稚園がたくさん出来ましたが少子化により、園児が減少してしまいました。私は大学を卒業後昭和53年から栄白百合幼稚園に就職しました。体育指導をしながら幼稚園教諭の資格を取り、昭和62年から栄白百合幼稚園長を任されました。平成14年栄白百合幼稚園は幸手白百合幼稚園に統合されました。

【本紙】 現在の園舎はいつできたのですか?コンセプトなどあるのですか?

自園給食友達の輪写真

【青鹿】 平成24年です。コンセプトは自然の恵みを取り込む園舎、食育に主眼を置いたランチルームです。自園給食を是非やりたいと思いました。園児が畑で野菜を育て、収穫までの成長を見届けて食べるという活動は自園給食を始める前からやっていました。自然観察園もありますので、サツマイモ、ジャガイモは毎年作り、植え付けから収穫まで園児に体験できるようにしています。園庭でも夏野菜を中心に色々育てています。本園でも枝豆を植えたり、田植えをし、稲刈りもしました。そして、育てた枝豆を茹でたり、カレーを作りお泊り保育のときに食べたりしています。パンやクッキーを作ったりもしています。その他、毎月色々な食育活動を行っています。食育や食の安全が叫ばれる昨今ですし、自園給食は好評ですね。それに温かい汁物やバラエティー豊かなメニューが食べられるというのもあります。施設面では「みんなのキッチン」を使って栄養士さんと一緒に園児中心の調理実習も出来ますので、今までよりもさらにレパートリーが増えたという感じです。生きる力を育む食育活動が厨房を活用して幅広く展開できるようになり嬉しい限りですね。

【本紙】 幼稚園の園訓やお知らせなどありますか?

知能は語彙力

【青鹿】 創立時からの園訓が「いつも元気な強い子良い子」「にこにこ優しく明るい良い子」「みんなで遊ぶ仲良し良い子」です。キャッチフレーズは「無理なく、楽しく、いきいきと」があります。また、教育方針ですが、子どもの持っている個性・能力を高いレベルでバランスよく伸ばしていきたいと思っています。その中でも特に国語に力を入れていますね。言葉が育つと心を含めて色々なものが育っていくものだと思っています。語彙が広くなると色んなことを考えることができるようになると思います。知能は語彙力とも言えます。もちろん、知恵だけつければいいというわけではなく、同時に心も育たなければ意味はありませんね。

【本紙】 保護者の方から漢字に強くなるという評判がありますが。

漢字教育に没入

【青鹿】 30年前より、漢字教育提唱者の石井勳先生の著書を読んだり、学習会に参加したりして少しずつ始めました。最初は漢字カードで出席を取ったり、靴箱の名前を漢字にしたり、漢字絵本を備品として購入したりして試してみました。実際にやってみると、子ども達がすぐに漢字を覚えていくのです。平仮名と違い、字に意味があるので、覚えやすいようです。漢字は難しいからと決めつけ平仮名から与えるのは間違いだとわかりました。漢字は使わないから難しくなってしまいますが、絵本やかるたを使い、初めから大人と同じ漢字仮名交じり文を使っていれば学習能力の高い幼児はすぐに慣れるものです。子どもも漢字の方が良くなるのです。大人が漢字で書くものは子供にも漢字を使うように心がけています。大人だって、小学校低学年用の平仮名ばかりだったり、平仮名と漢字が微妙に混じっている文章は読みにくいと思います。名前も親の思いが込められているものですから、その思い通りに漢字で書けるようするべきだと思いますね。最近では読み方が凝って、読み方の難しい名前も多くて、みんなを悩ませたりもしていますけどね。

【本紙】 卒園生もたくさんいらっしゃいますね。

近況を知らせて友達の輪写真

【青鹿】 62年の歴史を刻み続けると2代目、3代目の卒園児さんも多くいらっしゃいます。お爺ちゃんやお婆ちゃんも卒園児というお子さんもいて大変嬉しいですね。送りだした卒園児さんの合計は11,711名になりました。近年は教え子がお父さんお母さんとして、又保育者となって幼稚園に帰ってきてくれるのも喜びです。 卒園児さんが各方面で活躍していてこれもまた嬉しいことです。これからも活躍する卒園児さんを応援し続けていきたいと思います。是非近況を幼稚園までお知らせください。

【本紙】 では、お友達をご紹介ください。

【青鹿】 親子共に卒園児の石井酒造の社長である石井誠さんをご紹介致します。

【本紙】 ありがとうございました。ますますのご活躍を祈念します。(青鹿さんは数学や物理が好きで、建築関係に進みたいと大学院まで建築学を専攻されていたそうです。でも、最終的に幼稚園の先生になろうと思ったそうです。自ら目標を見つけてまっしぐらという漢字の大好きな先生でした。)