タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪510号(2016年9月18日発行) 
(株)サンセット・シニアーズ 代表取締役 田口 渡美子さんへ

リオのパラリンピックの閉会式がいよいよ明日(日本時間)に迫りました。日本選手団や世界のアスリートには勇気と感動を与えていただきました。感謝でいっぱいです。さて、本日の「友達の輪」には㈱日本ヒューマンサポートの久野義博さんからご紹介いただきました田口渡美子さんに登場いただきます。田口さんは久喜市でサンセット・シニアーズという介護の会社を経営されています。

【本紙】 お仕事を始められたきっかけなどありますか?

【田口】(敬称略) 平成10年になりますが、秋谷病院で看護師をやっておりまして、あるとき、ベッドサイドにご立派な女性の方が座っていらしたのです。「お父さんですか?」とお聞きしたら、夫のお父さんだそうで、病気になってしまったので、学校の教師を辞めてずっと付き添っているとのことでした。学校の教師という専門職の方が、病気になった方の介護のために退職してしまう事態に驚いてしまったのです。また、外来にいたときに、車椅子のお婆さんが道路を見ながら行ったり来たりしているのを見かけ「どうしたのですか?」と声をかけたら、退院するということでした。話を聞いてみたら、一入暮らしのようで迎えに来る人もいなければ、食事を作ってくれる人もいないし、食事を共にする人もいないそうです。そういったことを見聞きして、「病院に勤めている場合ではなく、地域のためになにかしないといけない」と感じたのがこの仕事を始めるきっかけでした。その頃、都内に看護師さんが会社を作っているというのを知っていましたので、私も会社を作って地域の看護をやろうと思いました。それで、この地域がどういう看護の状況にあるのか知りたいと思い、東鷲宮病院を始めとする色々な病院に勤めました。おかげさまで会社を平成10年に作ることが出来、ケアマネージャーの試験にも合格しました。介護保険制度が始まり、当社の居宅介護支援事業所サンセットが旧久喜市で一番若い番号をいただくことになりました。

【本紙】 現在の事業形態はどのようなものがありますか?

在宅介護サービス友達の輪写真

【田口】  田ロ 当初は居宅介護支援、訪問介護、訪問看護の在宅サービス中心で事業を開始し、通所介護(デイサービス)、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、介護タクシー、高齢者専門宅配弁当店と在宅介護の周辺の事業を小さいのですが拡大し、小規模多機能型居宅介護と共同住宅(有料老人ホーム登録予定)を行っています。残念ながら現在、訪問看護は行っていません。グループホームは認知症対応共型共同生活介護といいまして、1ユニット定員9名での共同生活をしています。この9名というのは法令で決まっている人数です。当初は3ユニットまで出来たので、27名まで出来る事業所さんもあります。日中の時間帯はご利用者3名に対して1名の介護職員を配置することになりますので、7名から9名のご利用者がいる場合は3人の介護職員が必要となります。もちろん、24時間体制です。夜勤は1名です。現在24時間体制の事業所としてグループホーム2ヵ所、小規模多機能型居宅介護が1ヶ所ありますので、法令で定められた人員は守らなければなりません。スタッフはグループ全て含めると80名弱くらいですね。私はそんなに力のある人間ではないので、グループホームも1ユニットにしてあります。18人や27人という人数を看るのは大変ですし、それだけの介護職員の確保も難しいですから。

【本紙】 グループホームと共同住宅の違いってなんですか?

グループホーム

【田口】 グループホームというのは、認知症対応型共同生活介護と謳っているので、認知症がないと入れまぜん。障がいは残っているが、入院の必要はないが生活に少し不自由があるといった方たち、脳梗塞で体に障がいが残っているが、認知症の症状がない方などはご利用できませんでした。そういった行き先に困っている方々の受け皿として、平成17年より住む場所を提供しようと始めました。当初はグループホームとしての運営を考えていたのですが、平成18年4月からグループホームは地域密着型サービスとなり、県から市町村の管轄となり、久喜市にあるグループホームは、原則、久喜市民の方しかご利用できなくなりました。そして、新規の開設も各市町村の計画に基いた公募制となったのです。

【本紙】 共同住宅は?

【田口】 共同住宅は高齢者に限定せずどなたでもご利用できますし、入居者が必要に応じて必要なサービスを選択し、ご利用できます。イメージとしては昔の学生さんの下宿のような感じでしょうか。昼間はデイサービスに行ったり、デイサービスに行かない日は訪問介護を受けたりしています。ただ、火災や虐待事件、生活保護者の保護費丸取り事件も発生している昨今、埼玉県より有料老人ホームとして届けをして下さいとの指導もあり、現在、住宅型有料老人ホームとして準備中です。有料老人ホームとして届出をした後も、住む所にお困りの方には今までどおり柔軟に対応していきたいと思っています。

【本紙】 さまざまな対応をされているのですね。

一番の自慢友達の輪写真

【田口】 秋谷病院にいたときに、着護助手の方たちにヘルパーの資格を取らせたほうがいいと思ったことが発端で「さわやか福祉財団」で勉強して、地域の一般の方々にヘルパー2級の研修を「WACさわやか埼かつ」で受けてもらったのです。講師の先生は医師や理学療法士、介護福祉士といった専門の方です。私が一番自慢していることがありまして、平成10年にヘルパー2級養成が始まって、介護保険スタートが平成12年。その最初の段階にホームヘルパーを養成していたので、この地域はヘルパーさんを確保することができたし、事業を始めることが出来たと思っています。いまでもうちでヘルパー2級を取った人たちが「ケアマネージャーの資格を取りました」と報告に来てくれることもあります。へルパーを取ってもすぐにケアマネージャーの資格を取れるわけではありません。最低ラインの資格がヘルパー2級で、その資格を持った上で5年以上経験を積んでいる方がケアマネージャーの受験資格があるのです。

【本紙】 なるほど、これからの夢ってありますか。

【田口】 29年4月から介護予防の通所介護と訪問介護が介護保険から外れてしまうのです。今まで介護予防でサービスを受けられていた要支援の方たちにボランティアグループを作って趣味ごとなどを始め、何か出来ないかと考えています。「NPO法人さわやか埼かつ」でも「60才以上元気印 さわやか交流」として活動もしています。そこでは社交ダンスとパドル体操を栗原記念会館で毎週行っています。人数は多くないですが10年くらいになります。これについても勉強会を行いよりよいものにしていこうと思っています。

【本紙】 さらなる向上心ですね。では、お友達をご紹介ください。

【田口】 アスカル幸手で卓球を指導されている鈴木亮子さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご活躍をお祈りします。(田口さんとともにスタッフの中心にはお話を伺った取締役事業部長の川島弘勝さんやグループホームれんげ荘の大溝志津子さん、ホームヘルプサービスはるかぜの笹山政子さんたちの活躍が大きく感じられました。)