タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪524号(2017年4月23日発行) 
フェルマータオーナーシェフ 栗原重雄さんへ

桜の季節も終わりGWがそこまでやってきました。GWには海外へ出かける方も多いようですが、国内の観光地には海外からの観光客もたくさん訪れてます。さて、本日の友達の輪は新井農園の新井恵司さんにご紹介いただいた栗原重雄さんに登場いただきます。栗原さんはイタリア料理のシェフです。

【本紙】 料理の世界一筋だそうですね。

【栗原】(敬称略) そうですね。21歳の頃からイタリア料理一筋でやってきました。初めはホテルシェフになりたくて服部栄養専門学校に通ったのですが、当時のホテルはメガネをかけていると雇ってもらえなかったのです。理由としては、メガネが曇ってしまい、危ないのでコンタクトにしなさいという事でした。今はないと思いますよ。それで、ホテルでの仕事は諦め、冷凍食品を扱う会社に勤めましたが、面白くないので辞めてしまいました。その辞めたタイミングで東京麹町のイタリア料理店「カーサ・ピッコラ」が人を募集していると聞いたのです。そこで約5年程勤めた後に当時のシェフから紹介状を書いてもらいイタリアへ行きました。単身での旅行も初めてでしたが、シェフから「今でないと行く機会はないぞ」と言われたのです。お金が足りなかったので「難しい」と言ったら、「その心配はいらない、手紙を書けばすぐに送金してやる。丁寧に料理を教えてくれるホテルがローマ郊外のオスティアにあるから、そこに行ってみたらどうか」と言ってくれました。それで、そこに飛び込みという形で行きました。しかし、すぐには採用されず4ヶ月位待ちました。イタリア語も英語も全然出来ませんでしたので、その間ペルージャにある外語学校に通い言葉を勉強しました。ある意味、勉強する時間が取れたので良かったと思いますし、意外となんとかなるものだなとも思いました。

【本紙】 イタリアにはどれくらいいたのですか?

街中活性化事業友達の輪写真

【栗原】 約1年間です。当時で100万円くらい持ってイタリアに行きましたが、予算が尽きてしまい帰国することになりました。日本に戻るとカーサ・ピッコラでお世話になったシェフが独立し、西麻布でお店を出していました。そして、「勤めてくれないか」と声をかけられ勤めることになりました。27歳の頃から勤め始めてしばらくはいました。今でこそイタリア料理は普及しましたが、当時はナポリタンやミートソース程度でしたね。そして、西麻布のあとに恵比寿にあるアヴェンティーノというお店に勤め、シェフを10年くらいやらせていただきました。幸手には49歳の頃に戻り、イタリア料理のケータリングを始めたのです。一般家庭に材料や料理道具一式を持っていって、台所を借りて料理したり、また、ワイズレディスさんと木村医院さんの厨房にも私が入り出産された方に料理を作っていました。そんな時に、商工会から「街中活性化事業」の一環で居抜きのレストランの経営をやる人を探していたのです。それで、厨房なども揃っているし内装も手を加えずに出来るので、やってみようと思いイタリアレストラン「フェルマータ」を開業したのです。新井農園さんは飛び込みで営業に来られたのです。持ってきた野菜を食べたら、他のとはまったく違うのです。それで興味を持って、畑を見せてくださいとお願いしたら、普通なら嫌がる人が多いのですが、いつでもいいので来て下さい、と言ってくれたのです。それで、この人は信用できると思い新井農園さんの野菜を使った料理も出していました。かれこれ、10年くらい営業しましたが、昨年の10月にお店が入っていたビルのオーナーが建物を直すということでお店を閉めることになりました。個人的には東京オリンピックの頃まではやっていたかったのですが。

【本紙】 今はケータリングをやられているのですか?ケータリングはどこまで行かれるのですか?

ケータリング準備中

【栗原】 準備中ですね。お店も「フェルマータ」でやろうと思っています。フェルマータは音楽用語で拍子を止めるという意味があり、止まるというところから、イタリアではバス停という意味もあるのです。自分をバスに見立てて、色々なお客様のバス停に行きますよという意味が名前に込められています。そして、現在は色々と物件を探している最中です。借りるのではなく、駐車場が広い物件を買ってしまおうと思っているのですがなかなかないですね。ケータリングの範囲は以前にやっていたときは、一番遠いところで那須の別荘地帯まで行きました。当時は若かったですから、材料から料理道具まで持って行きました。でも、いまの年齢を考えてみると、それは無理だと思うので、道具は現地であるものをお借りして、材料だけ持っていくという風に考えています。基本は2名以上でお一人5000円くらいのメニューです。前菜の盛り合わせとスパゲティなどで、それからメインディッシュは肉料理を考えています。前菜とデザートはあらかじめ作っていって、肉やパスタはお客様のところで調理させてもらう予定です。調理器具は最低でもフライパンと鍋があればなんとかなります。他ですと、お皿や作業台ですね。あとは駐車場が必要ですね。10年前にやっていたときは、出張費は取らずに材料費だけでやっていたのですが、今度は出張費も必要経費として請求するべきなのか、と考えています。幸手市内は無料にすべきかどうか、いま色々と考えている最中です。開業は今年中にはなんとかやりたいと思っています。いい物件を見つけてそこに移ってからですね。

【本紙】 開業の際にはお知らせ下さい。

イタリア料理教室

友達の輪写真

【栗原】 物件が決まって開業したら、自分の希望としては小中学生の子供たちにも料理を教えたいと思っています。イタリア料理専門の料理教室のようなものですね。昔、お店でシェフをやっていた頃は、新人に色々と教えたりしていましたし、前にやっていたお店でも個人指導しますよ、という触れ込みは出していました。また、市からも依頼されて中央公民館で料理教室を開いたりもしました。幸手クラブからも依頼されたこともあります。ただ、上手に作る指導はしますけど、それで絶対に美味しく作れるかは保障しかねます。味付けなどは感覚なところもありますからね。(笑)

【本紙】 「これからも色々と挑戦だと思いますが、その中で夢や趣味などありますか?

【栗原】 若い頃からずっと料理の世界にいましたので、そこから退くことは出来ないと思っています。こうなった以上は死ぬまで続けたいですね。料理以外の趣味ですと、吹奏楽です。一番得意なのがクラリネットとアルトサックス、フルートですね。中学の頃は吹奏楽部で、それからずっと続けています。楽器は持っているのですが、最近はあまり練習していないですね。機会があればやりたいとは思っているのですが。

【本紙】 一度聴かせて下さい。では、お友達をご紹介ください。

【栗原】 高校の吹奏楽部で同期の小林一郎さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。ケータリングのフェルマータの開店を楽しみにしています。(栗原さんはイタリアでの経験をはじめ、ご親戚が海外に住んでいることもあり、海外に旅する事多いようでグローバルな視野をお持ちの方でした。美味しいケータリングが楽しみです。)