タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪528号(2017年6月18日発行) 
東京東信用金庫理事 原田 忠夫さんへ

権現堂の紫陽花まつりも多くの観光客で賑わっています。紫陽花まつりのあとには今年も猛暑がやってくるのでしょうか。さて、本日の友達の輪はヘアメイクアンフィニの村野秀子さんにご紹介いただいた原田忠夫さんに登場いただきます。原田さんは「深海探査機・江戸っ子一号」など町工場の技術を活かすプロジェクトを推進している東京東信用金庫で理事をされています。

【本紙】 村野さんから中学の同級生と紹介いただきました。

【原田】(敬称略) 中学校3年10組の同級生です。その年代は現在も幸手に住んでいる方が多いので、年間3回くらい同窓会というか飲み会をやっています。我々の前の年代では1学年9クラスまででしたが、ベビーブームの影響でしょうか昭和24年生まれは10クラスだったのです。急に増えたものですから、3年10組という教室がなかったのです。10組というのも半端なクラスで、運動会の鉢巻きも1組から9組までは違った色があるのですが、10組はなくて急ごしらえかなにかで、正確な色は覚えていませんが、白と紺かと思いますがツートンカラーの鉢巻きでした。回りからは今までにない半端なクラスとは言われていましたが、運動能力の高い生徒が多くて、例えばリレーでも陸上部を差し置いてぶっちぎりの優勝でした。

【本紙】 少子化の今とは別の世界ですね。愛知県のご出身だそうですね。

空襲と台風で友達の輪写真

【原田】 私の父は若いときに餡子屋に丁稚に行き、そこの親方からのれん分けをしてもらって餡子屋を東向島で始めました。しかし、戦中の空襲で焼かれて愛知に疎開しておこしや水ようかんを作って売ったり、雑貨を売っておりました。私はそこで生まれ小学校は地元の高嶺小学校に通っていました。しかし、4年生の時に伊勢湾台風が来て、また家を失ってしまったのです。台風後の光景は今までに見たことのない荒まじいものでした。周囲の家が全てつぶれ自宅の裏側が田んぼでしたが湖のようになっていました。船を使って、2階の窓から出入りしている光景が忘れられません。屋根がなくなっていたり、瓦が吹っ飛んでいたり、窓ガラスが全て割れてなくなっている家など、1ヶ月くらいはガラスや瓦などを避けながら学校に通いました。そんな状態でしたから、東京にいる父の弟から「そんなに台風が来るのなら大変だから、関東に越してきたほうがいいのでは?」という勧めもあって幸手にやってきたのです。確か、小学校4年の2学期からだったかと思います。叔父さんが鈴繁プレスというプレス業をやっていたのですが、そこの従業員と姉が結婚したのを機に、「幸手でプレス業をやってみないか?」と勧め、機械もいくつか譲っていただき、姉の旦那が独立するという形で父と一緒にプレス業を幸手で始めたのです。モダンダイカスト部品が主で高級ライターの部品やホンダバイクのカバーなどの大型パーツも制作していました。

【本紙】現在は東京東信用金庫の理事ですね。思い出に残ることなどありますか?

信望・躍動・共存

【原田】 「ひがしん」の愛称で地元密着の東京東信用金庫です。経営理念は信望・躍動・共存「縁」です。前身は東武信用金庫で東武とつきますが東武鉄道とは関係なく、武蔵の国の東に出来たから東武という名称です。支店が大袋、北越谷、草加、竹ノ塚などの東武沿線にもありますので東武グループだと思っている方も多かったようです。その後、中央信用と協和信用と大東信用と東武信用の4信金が合併して東京東信用金庫になりました。現在68店舗と17の出張所があり、中心地区は墨田・江東・江戸川・葛飾・足立です。私は大袋、草加と支店長を務め、合併して店舗網が大きく広がり5地区に分けた時、そのひとつの北地区を担当しました。この地区は葛飾、足立、荒川、埼玉で23店舗あり、ひとつの信用金庫と同じ店舗数ですから、理事長から「理事長だと思ってやりなさい」と重責を与えられました。その後、新小岩支店の支店長を1年半勤め、次に審査部長を経て58歳でグループ会社のプラス保証㈱の社長に赴任し、社長7年会長2年務めて去年の6月に非常勤の理事に戻ってきました。いろいろな役職を経験させていただきました。思い出話ですか、新小岩支店の時、月末が忙しくて昼食を時間通りに食べられない社員が沢山いました。その話を聞いて、月末は「俺が作ってやる」と言って毎月末に色々な昼食を作りました。中でもカレーが一番多かったですね。プラス保証㈱の社長になった時も同じようなことをやっていましたが、みんなが食べに来るので月末は40人分くらい作りました。この話が有名になってしまい、若手経営者の会の役員会でカレーパーティを頼まれ、コックコートを着ておもてなししました。金庫内だけでなくお客さんにも話が伝わり「支店長のカレーを食べたい」というお客様も出たほどです。縁を大事にする私共信金にとってはうれしい事でした。恒例になりましたが年末最終日には年越し蕎麦を作って、お客さんや職員に振舞っていました。

【本紙】 コックコートお似合いですね。ご趣味などはありますか?

百観音結願

友達の輪写真

【原田】 旅行に行くのが好きで、最近は安いトラピックスを利用して色々と行っています。特にお城を回るのが好きで、日本の城全てとはいきませんが、結構な数の写真は撮りました。写真を撮り始めたのはプラス保証㈱にいってからで、足が動かなくなってからでは遅いので、動けるうちに日本全国を回ってしまおうと思いました。今までの旅も全て記録つきで写真に残してあります。今年のGWには青森に行き、「犬のわさお」に会って来ました。また、秩父札所34箇所巡りを皮切りに、鎌倉から始まり館山の33番寺で終了する坂東札所33箇所巡り、その後に和歌山の青岸渡寺から始まる西国札所33箇所巡りに行きました。西国はレンタカーで3泊4日、3泊4日、2泊3日と3回出向き、やっと結願しました。でも、札所巡りも思ったよりも大変ですね。順番を守らなければ早まわりも出来るのですが、私は順番通りでないと気が済まない性分です。また、朱印も掛け軸に500円、朱印帳に300円、掛け軸は二万円もするのです。掛け軸などは書いてもらって、すぐに巻いてしまうと朱印が写りますのでドライヤーも設置されていて乾かすのです。もちろん、ご先祖の供養と私の祈願も大事ですから百円ずつ供えますので一か所につき千円ですね。後日、百観音巡りの報告に善光寺に行きましたら「次は四国88箇所ですね」と言われ「勤めを辞めたらのんびりと回ります」と言ったら「長野33箇所巡りもありますよ」と、長野は山ばかりなので、とてもじゃないけど、回れなかったですね。(笑)

【本紙】 では、お友達をご紹介ください。

【原田】 職場の後輩で幸手から通っている江森稔さんを紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。(原田さんは人間味あふれる方で、会社の壁面にはご自身の撮影した写真を飾り、休憩室にはご自身の蔵書を「原田記念文庫」として無償提供されたようです。職場で後輩からも慕われる温かい方でした。)