タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪534号(2017年9月17日発行) 
有限会社 森田加工所 代表取締役 森田 有宏さんへ

暑い夏から秋の風を感じる季節になりました。緑の木々も色づく日が間近ですね。さて、本日の友達の輪は五霞町にある電気工事会社の染谷光男さんからご紹介いただいた森田有宏さんに登場いただきます。森田さんは農業用フィルムの加工会社を経営されています。

【本紙】 二代目だそうですが、どのようなお仕事ですか?

【森田】(敬称略) 父が始めたのは45年くらい前になります。最初はビニール雑貨から始まって、農業用ビニールも扱うようになってきました。私は29歳まで色々とやっていて、平成14年の9月に会社に入り後を継ぎました。当社はビニールハウスなどで使われる農業用フィルムの加工がメインです。厳密に言うとビニールではなくポリオレフィンですので農PO、農業用フィルムと言っています。当社はメーカーからの下請けが主で加工のみとなります。ですから、農家の方との直接の取引はありません。

【本紙】 色々なことをされていたとのことですが?

自衛隊第一空挺団

【森田】 習志野にある自衛隊第一空挺団に2年間程所属していました。2年間は基礎訓練の毎日でしたから災害救助などの出動もなく終わりました。でも、自衛隊は良い経験になったと思っています。自衛隊を退職し次に就いたのが幼児向けの英語教材のセールスでした。英語スクールがありきの営業で、そこに入るために教材を買ってもらうというものでした。これは自衛隊よりも精神的にきつかったですね。正直、成績は良くありませんでした。自衛隊はよほどじゃない限り連帯責任になるのですが、セールスは個人責任で最後は体調を崩してしまい、逃げるように辞めてしまいました。辞めたあと英語の勉強がしたくなり、貯めたお金で8ヶ月程アメリカに行き語学教室に通いました。英語の語学教室ですからアメリカ人は当然いません。南米やヨーロッパ、台湾や韓国、日本などの人達でしたが、中でも台湾人の方が圧倒的に多かったです。その教室内にいたブラジル人と仲良くなって「遊びに来なよ」と誘われたので、そのまま1ヶ月程ブラジルに行っていました。

【本紙】なんだか羨ましい生活ですね。

ワンタッチテント(かんたんてんと)友達の輪写真

【森田】 そんなこともないですよ。帰国してから父に仕事を継ぐように言われたのですが、まだやりたくなかったのと、英語を勉強してきたばかりなので、外国為替の取引が始まった先物取引会社に入りました。2年半位勤めた頃、父から「そろそろ継いでくれ」と言われ、自分もやりたいことは一通りやったので家業を継いだのです。父がやっていた頃はまだ個人事業でしたが、会社組織にしたかったので、2年後に工場を新築して平成16年に会社を興し代表取締役に就任しました。それから仕事や取引先も増えて、いまに至るという感じですね。しかし、経営は厳しいですね。3年前に雪害がありましたが、国が甚大災害として農業ハウスに9割補助を認めたため、みんな一度に農業フィルムを張り替えてしまいました。最初の年は補助金も出ましたから、会社も潤って良かったのですが、それ以降は一気に急降下です。今までは何年かに一回張り替え需要があって上手い具合に回っていましたが、一気に交換しましたから、スケジュールが狂ってしまったのです。耐用年数も3~5年ですが気にしない人は10年も使います。さらに、農業フィルムは保温が目的ですから、気温が上がる5月、6月、7月は暇になるのです。その時期をなんとか出来ないかと思い、営業で回っていましたらイベントテントを扱っている会社から、テント縫製をやらないか?と声をかけられたのです。テントは日除けが利用目的ですから、暇な時期にぶつかるので丁度良かったのです。しかし、テントについてはなんの知識もない状態で始めたビジネスでしたのでずいぶん苦労しました。おかげさまで今はワンタッチテント(かんたんてんと)の販売も好評です。

【本紙】 名刺に茨城県経営革新計画承認企業とありますが?

経営革新計画

【森田】 国は零細、中小企業を元気に、地域を元気にしたいと言っています。ただ、それも無作為ではなく、やる気のあるところには補助を出すが、そうではないところには補助を出さないということで、そのためのひとつの指針ですね。こういう計画を国が認めているので、その資格を取得して、その企画に則って、例えば下請けだけだったら、下請けからの脱却を目指す、などです。制度は15年くらい前からだと思いますが、その資格を取っていると、補助金の申請時にも加点されていきます。でも、それだけじゃ駄目です。経営革新ですから、いままでの仕事のままでは駄目です。今までの仕事にプラスしてなにかをやっていかないといけないのです。でも、その承認を取るためだけの計画になってしまっているところもあります。うちもそうですね。3回取っていますけど、全てちゃんとやれていません。「経営者は作業に埋もれていてはいけない。今日明日の飯は社員に任せて、社長は5年先、10年先の飯の種を探してこないといけない」と言われるのですが実際のところは難しいですね。

【本紙】 今後の仕事に対する夢ってありますか?

ごかりん丼友達の輪写真

【森田】 父の跡を継いで出来る限り仕事の間口を広げました。今後はこれと言ってはありませんが「これからあるであろう縁」に従ってというところでしょうか。もちろん、自分に出来ることは精一杯やるつもりです。最後には誰もがこの会社にいてよかったと思ってもらえれば嬉しいことですね。また、会社だけでなく地域を少しでも盛り上げられたらと思って五霞町商工会の青年部に入っており、そこで部長をやらせてもらっています。五霞町にふれあい祭りというのがあるのですが、実行委員長もやらさせてもらっています。そして、2年程前にご当地グルメを作る「熱血!!五飯隊」という名前の市民団体も立ち上げました。みんなの日程が合えば五霞町近隣のイベントに参加して「ごかりん丼」というローズポークを使用したどんぶりを作っています。11月5日のふれあい祭りに参加予定です。それから、紙面を借りて恐縮ですが現在五霞町商工会青年部では会員を募集しています。商工業をされている自営業の方で45才までの経営者もしくは後継者ならどなたも参加できますのでご連絡下さい。青年部ではごかみずべ公園にほたるを放す「ほたるを見に行こう」というお祭りも開催しています。近隣の皆さんや企業の協力を得て来年5月末にも第5回目の同祭りを開催予定です。

【本紙】 地域活動も楽しそうですね。では、お友達をご紹介下さい。

【森田】 原宿台で司法書士事務所を開いている久松伸一さんを紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。公私にわたりご活躍をご祈念いたします。(森田さんは心の心配や不安からくる葛藤が止まらない時があるそうですが、精神的探求のひとつに座禅をしているそうです。)
有限会社 森田加工所 電話 0280-23-2366