タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪537号(2017年11月5日発行) 
有限会社稲葉自動車 稲葉 貴行さんへ

台風の影響に悩まされた10月も終わり、各地で収穫祭などが行われる季節になりました。本日の友達の輪は1級建築士の山下直人さんからご紹介いただいた稲葉貴行さんに登場いただきます。稲葉さんは自動車の総合販売サービスをされています。

【本紙】 会社はいつ頃からスタートされたのですか?

【稲葉】(敬称略) 昭和54年です。私が生まれたときに父が創業したので38年前になります。父は手先が器用だったようで、趣味のような形で鈑金をやっていたそうです。そうしたら口コミでお客さんが集まってくるようになって、鈑金を本業にしてしまったらしいです。最初は鈑金だけだったようですが、現在は車の販売・鈑金・車検・修理・保険など、車全般に関する業務を扱っています。

【本紙】 家業を継ごうと思ったのはいつですか?

かっこいい父親像

【稲葉】継ごうと思ったことは特にない気がします。子供の頃、父にCB750というバイクに乗せてもらったり、父の所有する日産のプレジデントが(当時250プレジデントと呼ばれた車種)子供ながらに格好良く見えたのです。そういう環境でしたから自然と家業に関心を持ったのだと思います。でも、進路について父からは「特にやることがないのなら大学は行っておけ」と言われていましたのでセンター試験までは受けたのです。しかし、結果が芳しくなくて希望の大学を受けることが出来ませんでした。それで、車関係の専門学校に入りました。入って驚いたのは、回りの生徒は本当に車が好きな学生ばかりで、例えば、レースに出るようなSRエンジンを見たり聞いたりするだけで興奮するような人たちでした。私はそんな感じではなかったので、この道でやっていけるのか?という不安感がありました。そんな環境で勉強して日産に就職することが出来ました。そこで、5年程整備の仕事をして、エンジンの分解・整備も出来るようになってきたので次の事を考え始めました。当時、私のの机の前に工場長の机があったのですが、そこに工場長の給料明細がポツンと置いてあったのです。魔が差したといいましょうか、それを見て工場長の手取を知ることになり、働く意欲が一気になくなってしまいました。それで、父に相談をしたら、父はその額を1日で稼ぐと言い切って、それに驚くと同時に家業に入りました。

【本紙】豪快ですね。親子での職場は難しいと聞きますが?

父から3度の解雇友達の輪写真

【稲葉】 そうですね。実は父から3回クビになりました。仕事場はすぐ目の前なのですが3回とも理由は寝坊です。でも、働き続け再雇用してもらいました。もちろん、寝坊して遅刻は社会人として論外です。反省もしましたし、父に反抗することもありませんでした。現在、会社は父と母に私と妻、たまに手伝ってもらうバイトで構成しています。車の整備は私と父しか出来ませんから忙しいときなどは大変ですが、車検の手続きなどは母も妻も手伝ってくれるから助かっていますね。母が経理をやっているのですが、最近は父よりも私のお客さんの方が多く来店していると聞きました。超えたとまでは言えませんが、ようやく肩を並べられたのかなという感じです。父の代からのお客さんもいますから、そこからのバトンタッチというのもなかなか難しいものです。私の仕事で力を入れているひとつに、顧客の拡大があります。お客様は当社から1時間範囲内のお客様が多いので、信頼される仕事をベースに口コミや紹介などの期待をしています。

【本紙】 消防団にも参加されていたそうですね。

人の為に頑張る

【稲葉】 五霞には4つの消防分団があり、ひとつはすぐそこにあります。ですから、火事になれば一番初めに消防車を出していました。消防団に入った当初は「自分が、自分が」という独りよがりな気持ちが強かったのですが、あるとき、「人の為に頑張る」という気持ちに変わりました。入団当初の頃は、「なにが消防団だ」「なにが商工会だ」という自分がいました。27歳の頃で、結婚した当初でした。あのときは本当に斜に構えていて、いまにして思えば子供だったなと思います。ちょっと話が脱線してしまいますが、ソマリア沖の海賊を更生した話、知ってますか?ソマリヤ沖では海賊が頻繁に出て船を襲ったようですが、「すし三昧」の社長が自ら行って、まぐろの釣り方を教えたらしいのです。そして、「釣ったまぐろを全部買ってやるから、海賊なんてやってるんじゃない」と言ったそうです。そうして結果的に海賊がいなくなったという話ですが、人の為に愛情を持って接することの重要性を知りました。消防団に入ったのも、最初は仕事に繋がるだろうという打算的なものでした。それも11年も続きますと、自分が一番偉くなってしまって、地域をみんなで守ろうという気持ちも出てきました。あとから入ってきた者の中には斜に構えていた若い頃の自分にそっくりな者もいます。そういう後輩には、うるさい先輩と言われましたが、「そういう考え方はいけない」と説教したりしました。時間はかかりますが最終的には意識も変わってきますね。

【本紙】 これからの夢などありますか?

打ち上げ花火友達の輪写真

【稲葉】 五霞村から五霞町になったときに祝いの花火をあげたのですが、以来五霞で花火を打ち上げたのは1回もありません。また五霞で花火をあげられればいいなと思います。私個人の発信で青年部に提案しているのですが、なかなか難しいところではありますね。また、五霞町というところを皆さんに好きになってもらいたいですね。人口も9千人を切ってしまっていますし、このままではこの町はなくなってしまうのではないかと思ってしまいます。子供たちが五霞を好きになってくれれば、五霞を出るということも少なくなるのではと思います。愛着を持ってもらうための花火でもありますね。

【本紙】 スポーツも色々楽しんでいるようですね?

【稲葉】 子どもの頃、仲のいい友達と野球チームに入ったのですが、越谷のリトルリーグなどで活躍していた子が越してきて野球部に入ったのです。そこで実力の違いを見せつけられて野球はやめてしまいました。空手もやっていましたが、高校のときの体育祭でサッカーの対抗戦に出たら、準優勝しまして、もしかしたら才能があるかもしれないと思うようになりサッカーをするようになりました。(笑)今は岩槻の「岩槻おいっす」と地元の「五霞ホーリーホック」というフットサルチームに入っていて、週に1回フットサルやゴルフをやっています。

【本紙】 では、お友達をご紹介ください。

【稲葉】 江森土建を創業した江森州太さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご繁栄を祈念します。(稲葉さんは家族で夏になれば海、秋になれば山に出かけているそうですが、上のお子さんが来年6年生になるので、中学に上がる前に飛行機に乗せてあげたいなと考えているようです。会社まるごと家族思いに感じました。)


有限会社 稲葉自動車
〒306-0315 五霞町小手指924-2
TEL 0280-84-0583
営業時間9時~19時
日曜祝日休み