タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪548号(2018年4月22日発行) 
アートビルダー(株)宇津木 巧さんへ

【本紙】 会社の主な業務はなんですか?また、若くして独立されたそうですね?

【宇津木】(敬称略) 主な業務は足場工事です。工事現場の方々が高所でも作業できるように足場を設置する仕事です。足場は不要になるまで組みっぱなしですので、レンタルということになります。今後は東京オリンピックや、インフラ整備での需要が見込まれています。他に古い建物が多くなっていますので、耐震補強の仕事もありますね。以前、学生向けの会社説明会で、学生の皆さんに話したのですが、様々なものがコンピュータによって自動化され、人が不要になってくる時代になってきています。でも、当社の仕事は人間でしか出来ないもので、まだまだ活躍できるところがある職業です。私が職人としてこの業界に入ったのは17歳位の頃ですが、4年程経験を積んだ時に自分でもやれるという自信が持てたのです。それで、21歳のときに独立して、法人として起業したのが平成18年10月になります。独立しようと思ったきっかけは勤めていたのではこれ以上伸びないな、という思いとこの仕事は体力的な仕事でもあり、職人としてやっていると、年を取ったときに大丈夫だろうか?という心配もあったからです。

【本紙】 会社を興しての苦労などはありましたか?

苦労から学ぶもの友達の輪写真









【宇津木】 苦労だらけで、苦労しかなかったですよ。最初は友達を呼んで、二人だけで始めました。仕事は元の職場から回していただき、トラックは借金をして買い取ってのスタートでした。本当になにもない状態からでしたね。しかし、その友達が辞めてしまったのです。親友でしたが一緒にやっているうちにお互いの嫌なところが見えたりしてしまったのです。その時、友達と仕事をやるものじゃないなと学びました。その後、色んなところから人員を借りたりして、どうにかこうにかやっていきました。会社を作って、急に社長になったわけですから、人の使い方が分からなかったのでしょうね。そのことに気がついたのは、10人いたスタッフが一斉に辞めてしまい、3人しか残らなかったことからですね。私としては社員のために仕事を取ってくるのだという気持ちでしたが、誰にもその気持ちが届いていなかったのです。この商売を辞めようと思ったくらいに落ち込んでいた時期もありました。結婚して、子供も生まれたばかりというのもあって、残った3人で一度死んだと思って、もう一度やり直そうと決意しました。今までは自分が先頭を切って色々とやってましたが、今度はみんなで考えていい会社を作ろう、と切り替えました。おかげさまで、現在社員は24名程です。あとは協力会社という形で専属の22名位がいますので、合計で46名程の規模になりました。思った以上に大きくなった部分もあり、組織体制や法的な部分でもしっかりさせ、男女問わず働きやすい環境の整備も大事と感じています。

【本紙】 働き方改革と言われていますが、それについてはどうですか?

新卒と外国人雇用

【宇津木】 同じ業界で言えば、まだ日給制のところも多いですね。日給分を毎日集計して月の給料日に支払う感じです。当社は早めに基本給ありきの月給制にして、福利面では有休制度も取り入れています。建設業はちょっと特殊で、いまだにグレーな部分もあるのです。さらに人気のない職種でもあります。そういった中で新卒生にアピールするには、色々なことの改革にチャレンジして、相応の体制を作らないといけないのです。まだこの取り組みは始めたばかりなので、来年にならないと分かりませんが、新卒の人にも働けるような会社にしていきたいと思います。また、外国人雇用も増えています。当社ではベトナムの子が実習生として働いています。ベトナムに面接に行って、きちんとした管理組合を通して来てもらいました。年に1回くらいは募集や、海外の状況を見るために視察活動はしています。海外の工事現場は危ないところも多いので、当社で技術を学んで現地で活かしてほしいと思います。また、実習生が自国で会社を興したり、当社の現地法人が作れたら、彼らとは協力会社として提携もしていきたいとも思います。

【本紙】足場以外にもこれからの夢などありますか?

ドローン利用友達の輪写真

【宇津木】 自分が起業したきっかけのひとつとして、将来への不安というものがありました。そういうものを取り除くためにも、当社では終身雇用を目指しています。そのために足場だけではなく、他のグループ会社を作っていきたいと思っています。なんとなく足場を始めた、という方も多いですが、そういう人がこの仕事に興味を持ったり、なにかやりたい夢などが生まれたとしたら、そのための応援をしてあげたいと思いますね。すでに当社から独立した仲間もいます。同じような業態ではありますが、違う分野であっても希望があれば応援してあげたいですね。足場以外には実験中ですが、ドローンを利用して、空からの家屋点検に活用したいと考えております。実はドローンが出始めてきたときから興味があったのです。自分の家を真上から見る機会というのも、そうはないですよね。いまのメインである足場の仕事に繋げていければいいと思っています。そして、災害があったときのための団体にも加盟しました。そういうものに繋げていくのも、自分たちの価値を高めるという意味でもいいことだと思いますし、誰かの役に立つということを社員にも味わってもらいたいですね。ただ働くだけではなく、人から求められるような人財に育ってほしいという願いもあります。

【本紙】 お忙しい中ですが、ご趣味などはありますか?

【宇津木】 仕事が趣味みたいになっていますが、強いて挙げるならバイクですかね。現在はハーレーに乗っています。幼なじみと一緒にリアルというツーリングチームに入っています。でも、仕事も忙しく、日曜は家族との時間を大事にしていますので、なかなか乗れてはいないですね。家族サービスを諦めて、自分が楽しめるときに乗っているくらいです。

【本紙】 家族が一番ですね。では、お友達をご紹介ください。

【宇津木】 駅前で塗替本舗をやっている株式会社カラーズ代表取締役、増山将さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。さらなる飛躍を祈念いたします。(宇津木さんに会社の売りをうかがうと、社員の態度が当社のブランドのひとつになりますので、キャッチフレーズは「笑顔こそ最高の職人芸」とお答えいただきました。宇津木さんをはじめスタッフの皆さんが若さあふれる素敵な会社でした。)