友達の輪551号（2018年6月3日発行）
コンクリートポンプ圧送工事
山本圧送 一級コンクリート圧送施工技能士
代表 山本 亮さんへ
【本紙】 高田さんから高校生ごろからの友人と紹介いただきました。お仕事がコンクリートポンプ圧送工事とありますがどのようなお仕事ですか？
【山本】（敬称略） 建設業には多くの専門職がありますが、そのひとつに圧送業というのがあります。読んで字の如くコンクリートを圧力で送るというものです。建設業の中でもマイナーな仕事ですので知らない方も多いですね。
【本紙】 圧送業を始めたきっかけはなんですか？資格は必要ですか？
意外と早く終わる！
【山本】 仲の良かった先輩が圧送業をやっていて、人手が欲しいということで業界入りしました。建設業界は知っていましたが、圧送業という業種とその内容は知りませんでした。実際に勤め始めると、終業が比較的に早かったりする仕事で、若いときは遊ぶ時間も欲しかったので、これはいいなと思っていました。私たちの圧送工事は建設現場にミキサー車で運び込まれた生コンを、圧送車という特殊車両に繋ぎ、生コンをさらに遠くまで運ぶ仕事です。生コンは時間がかかると固まっていますし、圧送は時間短縮も兼ねています。圧送車の機械によって圧力も変わってきますので、同じ高さなら100メートルくらいは送れます。当社のスタッフは、現在、私を含めて2名ですが、まだ免許を持っていませんので、現場で色々と教えたり、機械操作に関しても講習があるので、そういったものを受けてもらっています。圧送車を操作するに当たって、特別教育という講習を受けないと操作をしてはいけないことになっています。特殊車両ですし、重大な事故が起こる可能性もありますので、会社の先輩から教わった程度では扱ってはいけないのです。特別教育の先にはコンクリート圧送施工技能士という国家資格もあり、1級技能士や2級技能士がありますが、私は1級を取得しています。比較的珍しい資格で、知らないという方も多いですね。
【本紙】 聞きなれないお仕事ですが、同業者が少なそうですね。
価格競争激化
【山本】 それがそんなこともなくて、小規模の同業者は多いのです。私も独立したひとりではありますが、価格を下げて請け負ったりするところもあるので、価格競争も起こっていますね。組合があって、適正価格もありますが下回って請け負っているところもあるようです。私はまだ組合には入っていませんが、業種が建設関係の基礎など強度を支える重要な部分の施工に関わりますので、持っている資格と技術で差別化を図るようにしていますね。私たちの仕事は生コンを遠くに送る仕事で、そこだけ聞くと簡単そうに聞こえますが、適切な送り方があります。生コンは出荷されてから、決められた時間以内に打設しないと固まってしまったり、セメントの新鮮さが失われてしまいます。そして生コンは、水とセメント、砂利などで出来ていますが、それを圧送車で適当に送ってしまうと、コンクリートが分離してしまうこともあります。分離した生コンは強度が低下しますので、分離させないように送る技術が必要になってきます。そういった技術面ももちろんですが、安全面に関しても重要です。重機を扱うので、機械のことをよく知らないと人命にも関わる危険な事故が起きてしまう可能性もあります。私も従業員を雇いたてなので、資格を取らせたり講習を受けてもらったりしています。
【本紙】独立したのはいつですか？圧送車などは高価そうですね？
新車は２千万以上!!
【山本】 29歳のときです。早いもので3年になります。個人でやっていたり、屋号でやっているところも多い業界ですが、従業員の雇用もあるので、安心して仕事を出来る環境にしたいです。社会保険等の加入もあり、法人化も視野に入れているところです。圧送車は高額な特殊車両で、当社の車は新車ですと2000万円位ですが、もっと高額な車両もあります。もちろん、独立するにはそんな資金もありませんでしたし、それを借金するというのも怖くて、なかなか一歩が踏み出せなかったところです。私が18歳から働いていた会社の社長が非常に面倒見のいい人で、「仕事の保証はしないが、自分で全部やるのであれば、ポンプ車を1台譲ってやる」と言ってくれたのです。最初は不安でしたが、無事に払いきることができました。仕事に関しても、保証はしないと言われていましたが、忙しいときはなんだかんだで仕事を回していただきました。最初の仕事も社長から紹介された仕事でした。最初から「仕事も保証する」と言われてしまうとそれに甘えてしまうところも出てきてしまうので、そういう意味では良かったのかもしれません。
【本紙】 スポーツとかされているのですか？また、これからの夢などありますか？
ワールドカップ観戦
【山本】 土日・祭日は生コンが出荷されないので、基本的に暦通りの休みになります。そういう意味ではスケジュールを立てやすい業種とも言えますね。サッカーをずっとやっていて、サッカー観戦自体は大好きなので、ワールドカップは毎回見ています。国際大会のような国対国というほうが好きです。私自身もちょっと前までは社会人チームを作って仲間内でサッカーをやっていましたが、同時期のメンバーも結婚したりなんだりで自然と離れていってしまった感じで、チームは存在しますが私はぜんぜんですね。今は買い物に行ったり、食事に行ったり、割と旅行が好きで、温泉などにもよく行きます。夢というのはないのですが、あえて言うなら、自分と自分の関わっている人たちが幸せになってくれればいいなと思います。仕事にしろ、私事にせよ、「私と出会えて良かった」と思ってもらえるような人間になりたいとは思いますね。会社としての目標は漠然としたものですが、少しずつ会社を大きくしていきたいとは思っています。とは言っても、従業員を何人にしたいとか、車を何台所有したい、といった感じではなく従業員からこの会社で良かった、この人が社長で良かったと思ってもらえるような会社やそんな社長になりたいと思います。これに関してはもう一生の課題ですね。
【本紙】 会社のＰＲなどありますか？また、お友達をご紹介ください。/p>
【山本】依頼された仕事は断らずに受けるようにしています。ただ、日程が先に入っていることもありバッティングしてしまうこともあるので、そういうときは他の同業者を探すように努力します。友達は大工をやっている並木雄一郎さんを紹介します。
【本紙】 ありがとうございました。従業員に誇れる会社作りにご尽力ください。（山本さんは出会った人を大切にする一期一会の方でした。飛躍されますように。）
コンクリートポンプ圧送工事山本圧送
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Fax 0280-33-3693
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