タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

サイトマップ・個人情報取扱いについて
  • トップ
  • 友達の輪
  • タウンプレスとは
  • タウンプレス最新号
  • 会社案内
  • 特集号
  • 学校新聞
  •  
  • 読売新聞

友達の輪555号(2018年8月5日発行) 
斉藤長吉商店5代目 斉藤 邦寿さんへ

【本紙】 お店の歴史をお聞かせ願えますか?

【斉藤】(敬称略) 私で5代目になります。初代の名前は記録がないのですぐに分かりませんが、2代目が京乃助、3代目が祖父の長吉、4代目が父の幸之助になります。斉藤長吉商店という店の名前になったのは昭和28年です。それ以前は個人店だったようで昭和28年に合名会社として登記したそうです。その登記を見ると資本金50万円となっており当時の50万円ですから、相当な金額だったかと思います。初代と2代目が豆腐だけで、登記した3代目から米も扱うようになりました。最初の頃は農家から米を預かって、それを精米することを生業としていました。それからしばらくして、精米したものを売るようになっていったのです。当時は米を売るには登録が必要でした。戦後まもなくの頃には「ヤミ米」という言葉がありましたように、農家は精米したものを売ってもいいのですが、それ以外の人が売ると犯罪でした。ヤミ米は主に玄米で出回っていましたが、中には精米して売る人もいたみたいです。米穀配給通帳というものがありまして、どこそこで米を買えるというものを行政が発行していたんです。初期は米販売は許可制だったんですが、しばらくしてその許可がなくなると、販売競争が始まりました。

【本紙】 幸手の中でもかなり古いお店に入りますよね。跡取りとして自覚されたのはいつですか?

幸手で一番古い友達の輪写真

【斉藤】 そうですね。正確にはわからないですが、100年近くは続いているかと思います。豆腐屋としては幸手の中では一番古いかもしれません。跡継ぎとしての自覚がいつ芽生えたかということですが、私は長男で自然とそうなるように育てられ、子供の頃からお店を手伝っていました。小学生の頃は戦後の食糧不足で、東京まで米を運ぶ仕事を手伝っていました。それで小遣いを貰ったり、東京への往復の途中で食事をしたりすることが楽しみでした。進路も家業を継ぐので近くの幸手商業高校に通うべきでしたが、家業を継げば幸手から出る機会もなくなると考え、電車に乗りたいので越谷高校に通いました。そして、正式に家業に入ったのは高校卒業後すぐにですね。豆腐作りもずっと手伝いをしていましたので、その頃には問題なく作れるようになっていました。豆腐屋というと早起きという印象ですが、家業に入った当時、父は早かったようですが、私の主な仕事は製品のパック詰めでしたから、私は早起きではなかったですね。当時は豆腐にしろ、お米にしろ会社や社宅など納品先が非常に多かった時代です。それが年月と共に、給食業者が一気に入るようになって、だんだんと納品先も減ってしまいました。今はメーカー中心で我々が入る隙間はないですね。ですから、現在は店頭販売が主で、ひとりひとりのお客様を大切にする日々です。それと、豆腐はお店によって味の違いがあります。製造過程での豆乳の濃さで味わいが変わると思います。豆乳を濃くすれば、単純に豆腐の味も濃くなり、大豆の匂いも強くなります。豆腐屋さんによって味わいを個性に製造されていると思います。濃いのが好きという方もいれば、薄めの方が好きという方もいらっしゃいます。また、豆腐にはおからがつきものですが、当店ではサービスとしてお客さんに差し上げてます。それから、豆乳を飲む人も増えています。当店でも自家製豆乳を取り扱っています。500mlで100円、1000mlで200円で販売していますが、常時店頭で販売しているものではなく、電話で注文をいただいてから絞りますので、欲しい場合は連絡をいただければ幸いです。2日、3日ほどしか持たないので早めに飲んでください。

【本紙】 目玉商品などありますか?定休日は?

夫婦二人三脚

【斉藤】 店頭販売のみですが、豆腐や白米販売とともに、お赤飯や、お稲荷さん、五目御飯などを製造販売しています。ただ、製造は私が担当で、妻は配達担当と夫婦で切り盛りしていますので、毎日作れないのが現状で、現在は水曜日と金曜日のみの販売となっています。ご飯もの以外としてはちょっとした惣菜や、油揚げや厚揚げも扱っていますが、これらは午後の販売になってしまいます。定休日は学校の給食をやっていますので、それに合わせて日曜がお休みになっています。幸手市内全部の学校給食で使用するお豆腐などの食材を、当店ともう1件で担当しています。月に7回か8回くらい給食で豆腐料理が入る時に納品しております。地元の食材を昔から今に至るまで、ずっと懇意にしていただき非常に助かっていますしありがたいです。

【本紙】 お休みの日はなにをしているんですか?

バイク暦40年以上友達の輪写真

【斉藤】 バイクが趣味なんで、それに乗っていますね。実は26歳くらいまでホンダのCBX1000に乗っていたのですが、その後乗る機会が減り、よく乗るようになったのは40歳を過ぎてからですね。再燃といった感じですね。今のバイクはホンダGL1800ccで6月に納車されたばかりで7台目になります。走行距離も1000Km未満とほとんど乗っていません。まだまだこれからなので、先が楽しみでもありますね。買い替え前も同じGLの1500ccで20年乗っていましたが、経年劣化で故障してしまいました。現在のGLは本体300Kg以上はありますが、昔に比べてれば随分と軽くはなりました。これが最後のバイクと買うたびに思っています。(笑)ひとりで乗ることが多く、日帰りがほとんどですので、行っても福島くらいまでですね。栃木あたりはちょうどいい距離なのでよく行っています。でも、バイクばかりという訳にも行きませんし、妻にも孝行しないといけないなとも思っています。夫婦ではバイクではなく車で行きます。旅行というよりも、一緒に買い物に行くような感じですね。最近は道の駅も商品が充実していて楽しいですし、洒落たカフェなどもありますから、そういうところに行っています。なにもなければ、休みの日はどこかに行けるのですが、商売していると自由に休みを取るというのがなかなか難しいです。7月はお祭りもありましたから、なおさら忙しかったです。

【本紙】 では、お友達をご紹介ください。

【斉藤】 上高野で運送業をしている同級生の小堀多加志さんを紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご繁栄を祈念いたします。(斉藤さんはやさしい雰囲気の方で面倒見のよい人と感じました。バイクを見せていただきましたが、とても大きなバイクでこのバイクを駆ってツーリングしたら気持ちいいだろうなと感じました。)

斉藤長吉商店
埼玉県幸手市中4-18-15
TEL 0480-42-0165
営業時間 朝8時~夜7時 日曜定休