タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪571号(2019年4月7日発行) 
吉田幼稚園 園長 藤沼 光市さんへ

【本紙】 吉田幼稚園に園長として赴任されたのはいつからですか?

【藤沼】(敬称略) 2年前からになります。以前は上高野小学校で校長を5年間やっていました。

【本紙】 小学校と幼稚園での違いというのはありましたか?

【藤沼】 当たり前ですが、小さい子たちですので、どのような教育をしたらいいのか?というのは悩みましたし、逆に学ばせてもらったところも多いですね。小学校で担任をしたのも、5年生や6年生の高学年が多く、1年生や2年生などの低学年を担任したことはほとんどありませんでした。ですから、小さい子と面と向かったというのはここに赴任したときが初めてでした。高学年の子は全体に対して話をするときちんと通じるのですが、低学年の子に全体に対して話をしても通じていないことが多いのです。私が言ったことに対して、分かったという返事はあるのですが、いざやらせてみると出来ていないのです。一対一で面と向かって話してあげないと通じないのです。最初は声が枯れましたし、随分と悩みました。日曜日の夜などは次の日のことを考えると憂鬱になったほどです。(笑)

【本紙】 幼児教育はどのようにお考えですか?

初めての学校友達の輪写真

【藤沼】 小学校校長からこちらの幼稚園にやってきたわけですけど「幼稚園での教育は重要なんだろうな」と思いながらも、その中身まではよく考えたことがありませんでした。でも、この子達にとっては幼稚園は初めての集団生活の場であり、また学校でもあるのです。小学校が学校教育の始まりではなく、幼稚園が学校教育の始まりなんだと認識できたのは大きいと思っています。また、先生達の指導を見ていると、ここでは好きな遊びから入るようになっています。ひとりで遊ぶのも自由ですし、誰かと一緒に遊ぶのも自由です。遊びも色々で、外で遊具を使った遊んでいる子もいれば、室内でお人形遊びをやっている子もいます。好きな遊びを繰り返し充実させていくことが幼稚園での学習なんだと思うようになりました。「あれをやりな、これをやりな」と言ってみても好きなことでないと繰り返すことは出来ないのです。同じ遊びを繰り返す中で、色々なことに気づいたり、感じたりして、新しいことに発展させていくのです。例えば、色水遊びというのがあります。水の中に摘んできた花を入れてかき回すと色が変わるのです。年中や年長の子がそういう遊びをやっているのですが、年少の子達がそれをちらちら見ています。それで、先生に「あの遊びがやりたい」と言ってきて実際にやらせてみるのです。見ていた通りにやってみるのですが、色が変わったり、実際に出来たりすると楽しいし、喜ぶのです。翌日にそれで遊んだ子の中からまた同じ遊びをする子が出てくるのですが、そうするとそれを見て他の子が興味を持って近づいてくるのです。そうやって、どんどん遊びの輪が広がっていくのですね。言われたことをやるのではなく、自分で興味のあることをやって、そこから発展させていくことが学習なんだと思っています。

【本紙】 園児は何名ですか?どのような園児を育てたいのでしょう?

4つの仲良し

【藤沼】 年少が15名、年中が22名、年長が15名で、全部で52名です。今年度で40周年になります。私は園長として10代目ですね。園の目標は、「元気でたくましい健康な子」というのが第一です。そして、当園では、「庭」、「友達」、「本」、「元気」という事と「4つの仲良し」を掲げています。一例ですが、「本と仲良し」では読書リレーというものをやっています。先生が選んだ本を3~4日と期間を区切って、保護者の方に家庭で読んでもらうようにしています。読み終わったらまた次の子に順繰りに回していきます。本の読み聞かせは、子どもだけではなく実際に読む保護者に対してもいい影響が生まれます。親と子、双方向に与えられるものがあればいいですね。しかし、残念なことですが、残り3年でその歴史も終わってしまうことになります。教育方針を気に入って、こちらを選んでくれた方もいますし、閉園に関しての問い合わせも随分とありました。また、うちでは特別な支援を必要とする子も受け入れています。支援を必要とする子といっしょに生活する中で、互いに意思疎通がうまくできずに、トラブルになることもあります。しかし、先生や友だちとかかわる中で、相手の気持ちに気付き自分の行動を考えたりすることを通して、互いに成長し合っていくと考えています。もちろん、先生方も特別支援教育の専門家ではありません。ですから、月に1回専門家である大学の先生に来ていただき、先生方の保育活動を見てもらいながら指導を受けています。同時に、教育支援計画をまとめ毎週月曜日に、先生方同士で園児についての情報と支援の在り方を共有するようにしています。

【本紙】 ご趣味などは?

学生時代はラガー友達の輪写真

【藤沼】 教員時代には少林寺拳法など5年、6年やっていましたが、どうにも長続きはしないですね。今はあえて言うならウォーキングですね。もう10年くらい前からずっと続けています。いつかの健康診断であまり数値が良くなく、医者から散歩でもいいので、体を動かすことを勧められました。そこから歩くようになったのですが、近所を歩いても仕方ないので、電車で遠出した先で目的地を決めて歩くようにしています。歩くようになって数値がよくなるかと思いましたが現状維持ですね。(笑)今年はラグビーのワールドカップが日本で開催されますが、私は大学時代にはラグビー部でした。高校時代は陸上部で、先生から「足が速いからラグビーがいいよ」と言われてそのまま入った感じです。ラグビーの経験はありませんから、前にパスしたらいけないということも知らず、それをやってしまって、注意されたことがあります。(笑)また、あの楕円のボールはホールドするのも大変で、近くに回転させないようにパスをするのも難しいのです。遠くにパスする時は、綺麗に回転させないといけないので、それもまた難しいのです。今でも熊谷にはたまに観に行ったりします。私の母校は日体大ですので、秩父宮で日体大が出る試合は観に行くことが多いですね。個人的な観戦の楽しみはフォワード戦です。ボールを持って、突っ込んでいくところに相手選手がタックルしていくのですが、その迫力が好きですね。プロテクターもなにもつけていないので、生身でぶつかる音が凄いのです。

【本紙】 迫力ですね。では、お友達をご紹介ください。

【藤沼】 南公民館で館長をやっている、落合幸雄さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。感性豊かな子ども達の育成にご尽力下さい。(藤沼園長はラグビーをやっていただけにがっしりした体格でしたが、とても温厚な方で園児におくる眼差しがやさしい方でした。)