タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪579号(2019年8月18日発行) 
更科 稲妻 芳文さんへ

【本紙】 昔からあるお店と聞いていますが、お店の創業はいつ頃になりますか?

【稲妻】(敬称略) 昭和5年に、ここ幸手で開業しました。お爺さんが創業者で私で3代目になりますね。現在のお店は昭和45年くらいに一度建て替えをしたくらいで、あとはいくつかリフォームしていますが、ずっと昔のままでやっています。幸手の駅前は昔はお店が沢山あり、とにかく賑やかでしたが、道がきれいになって、お店がどんどん減って、昔からあるお店というのはほとんど無くなってしまいましたね。

【本紙】 約90年の歴史があるのですね。3代目を継いだのはいつ頃ですか?

【稲妻】 1995年ですね。世間を騒がす大きな事件があった頃なので、良くも悪くも覚えていますよ。実は私が継ぐ前に叔父と従兄弟がお店をやっていたんですよ。そのあたりが複雑なのですが、その後に継いだ形になりますので、人数で言うと3代目というわけではないんですよね。ただ、正式に代を継いだということでいうと3代目になります。家業だったので、お店自体は15歳くらいの頃から手伝っていました。まだ学生時代は蕎麦を打ったりはできないので、その時は配達が主な仕事でしたね。学生時代からお店を継ぐつもりでいましたので、高卒でそのままお店の仕事に入りました。うちはスタッフを雇わず家族でまわしているので、気が楽なところもあります。

【本紙】 10代の頃から続けてきて、苦労された点などありますか?

【稲妻】 今の季節は汗びっしょりになってしまいますね(笑)私はもう30年も商売としてやってきて、慣れてきてしまった部分もありますからね。体のことで言えば、長く続けてきて、初めて自覚する症状というのもあると思います。その中で言うなら、指の間接部分が少しおかしくなってきていますね。職業病というのかもしれませんが、包丁を握った際に、中指で常に支えていますから、その小さい負担が積もりに積もって、今になって痛みという形で現れてきています。大変でも、お客さんが喜んでくれることがうれしいので、体が続く限りやり続けますね。ただ、跡継ぎがいないというのが問題ですね。その問題が解決しない以上は、自分の代で細々と続けていくことになるかと思います。

【本紙】 月曜日が定休日のようですが、休日はどのように過ごされていますか?

撮影する友達の輪写真

【稲妻】 写真撮影が好きですね。以前は遠くまで出かけたりしたりしていましたけど、最近はちょっと落ち着いてしまったので、遠出するということもなくなってしまいました。積極的にやっていた頃は、知り合いが出演しているライブハウスに出向いて、よく撮っていました。だいたい7、8年位前まではやっていましたね。最近は商店会活動など地元で活動することが多くなったため、遠くには出かけず、地元のお祭りなどの写真を撮っています。

【本紙】 ライブハウスで撮影ですか?アーティスト撮影?

【稲妻】 そうですね。ライブハウスの中は暗い印象ですが、ステージは明るいですし、少し暗くなったとしてもISO感度を400~1600くらいまであげてやればそれなりに対応できます。撮影していたバンドのベースが知り合いだったんですけど、その人がバンドを辞めたことをきっかけに私も写真撮影を積極的にしなくなったんですよ。 写真から離れて最近やっている事と言えば、地域活動が中心ですね。お祭りとか。年を取ってしまった関係もあって、そっちでの活動も写真撮影がメインになってしまっています。誰かを撮ることはあっても、自分を撮ることはないので、考えたら自分の写真がないですね(笑)あとは休日というと、消防団に入っていますので、そっちの活動も少しありますね。こちらもそろそろ30年に入ろうかとしています。あとは商店会ですね。今の時期ですと、夏祭りがあって、七夕、満福寺、ナイトバザールと続いて、定休日の月曜日がそういった活動で全部あたるのでプライベートの休みは無いようなものですね(笑) それに加え、消防団の訓練もあるんですよ。出来る限り参加するようにしているんですが、どうしても無理という時はお断りするようにはしています。

【本紙】 8月24日(土)にはナイトバザールがありますが、今年で21回目を迎えますね。

地域行事には積極的に友達の輪写真

【稲妻】 地域を盛り上げようということで、初年度は1年のうちに2回、春と秋に開催しました。そこから昔は8月に天神様のお祭りがあったということで8月に変更し、24時間テレビの募金活動と協力するようになって、それから毎年8月下旬、読売さんの24時間テレビの日に合わせて開催するようになりました。長年、商店会としてやっていて、地区のお祭りとしては来場者数は多いと思います。恒例のカラオケ大会も人気なのですが、カラオケ人口が減っていたり、高齢化が進んだりして、参加者は減ってきてしまっていますね。そういう場で歌う人も少なくなってきているんでしょう。一人カラオケというのも流行っていますからね。年配の方は分かりませんが、若い人はそっちのほうがメインになっているのだと思います。

【本紙】 ナイトバザールの準備・運営はすべて商店会で行っているのですか?お店をやりながら準備というのは大変ですよね。

【稲妻】 そうですね。年々、商店会のお店も減ってきていますが、それでも加盟店が50軒近くありますし、みんな慣れていますから。商店会(加盟店)の数で言うと、実は昔からそんなに変わっていないと思います。昔でも60軒ぐらいだったのではないかと思います。ただ、当時は飲み屋さんは商店会に加入していなかったですし。お店の数だけで言えば、当時は今の比ではなかったですね。駅に向かう方向にたくさんお店があって、洋品店、その隣に中華屋さんがあって、その先に割烹料理屋さんもありましたね。居酒屋や、その手前に若い女の子向けの洋服屋もありました。東武ストアがありましたから、それもあって駅前は結構賑わっていたんですよ。それがなくなってしまってから、段々と寂しくなっていってしまった印象がありますね。ナイトバザールも段々と寂しくなってきてしまっているので、なにかやろうという話はたまに出ますね。

【本紙】 街を盛り上げようと、街のことに積極的に参加されているのですね。

【稲妻】 まわりに同級生でお店をやっている人が何人もいますし、集まったり、話たりしていますからね。

【本紙】 お話を聞かせていただきありがとうございました。では、次の方のご紹介をお願いします。

【稲妻】 道路を挟んで向かい側になる、池田屋酒店の池田孔三さんをご紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。(やさしく穏やかな表情の稲妻さん。駅前で街の変化を長年見てきた中で、老舗の3代目として、地域のことを全力でやるという姿勢に感服しました。)


更科
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