タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪584号(2019年11月3日発行) 
哀愁のオカリナ吹き夢追い人 大崎 信義さんへ

【本紙】 書上さんからオカリナを一緒にやられていると紹介いただきました。オカリナを始めたきっかけはなんですか?

【大崎】(敬称略) きっかけではないのですが、何か新しい事を始めて人生の再スタートを切りたかったのです。47歳に始めたものですから、もう20年になります。実を言うと私は音痴でさらにリズム感もありません。小学校の時の遠足で、バスの中でマイクを順番に回して歌ったりしたことありませんか。あれが嫌でね。とにかく音楽は苦手で特に音感はだめでしたね。ある時、オカリナのコンサートに行く事があり、そこで聞いたオカリナの音がとても優しく、心地よかったのです。音楽は苦手でしたが、人生の再スタートにオカリナにチャレンジしようと思ったのです。

【本紙】 慰問ライブもされているそうですね。

再スタート

【大崎】 慰問ライブを初めて行ったのが、52歳くらいの時です。有名なオカリナ奏者の宗次郎さんのコンサートに行ったときに、偶然隣席になったご夫婦と色々と話をする機会がありました。そのご夫婦は吉川でデイサービスを始められるということで、その場では名刺をいただくだけしたが、1年くらいしてそのご夫婦に連絡を取って、慰問ライブをさせていただく事になったのです。初めての慰問でしたが、デイサービスと在宅をやっているところで、二ヵ所で演奏させていただきました。静かに聴いてくださる方や感動されて泣いてしまう方もいらっしゃいましたので奏者として、感激したことを覚えています。それから、いろいろな所で演奏するようになりました。

【本紙】 オカリナが人生の再スタートになったのですね。人生、変わりましたか?

多文化共生友達の輪写真

【大崎】 変わりましたね。初の慰問ライブのきっかけになった出会いもそうですし、不思議な巡り合わせが増えた気がします。「多文化共生キーパーソン」というボランティアもやっています。これは外国人と行政を結びつけるという活動です。以前は春日部に住んでいて、5年程前に幸手に越してきましたが、多文化共生キーパーソンの活動の中で日本語教室があるという事を知り、それをきっかけに書上さんとも知り合いになれたのです。私は英語はほとんど喋れませんが、外国人の知り合いが多くいるという事で、日本語教室の先生に推薦されました。コミュニケーションも日本にいる外国の方ですから、日本語はある程度出来ますので大丈夫です。たまに英単語が混じるくらいですね。先生と呼べるようなものではなくて、一緒に勉強していたような感じです。仕事や留学で来られている若い方が多く学んでいました。最近ではベトナムやインドネシアなどのアジア圏の方が増えています。春日部では男女共同参画推進センターで実行委員をやっていた事もありました。

【本紙】 いろいろな活動が増えていきますね。

ネパール支援

【大崎】 そうなんです。実行委員の時は「夢追いコンサート」を企画をしました。私のオカリナとギターの方やフルートのグループと一緒に演奏したり、他の楽器をやっている方から一緒にやりませんか?と声を掛けられる事が増えていきました。そういった活動の中で、両親が揃っていないネパールの女の子の学業支援をしているNPOミランクラブとの出会いもありました。ネパールでは未だに男尊女卑が存在し、女の子は家事をやるべきで勉強はしなくていい、という考え方が残っています。両親が揃っていないのであれば、なおさら勉強が出来ないのです。ミランクラブは会費が年1万5千円ですが、内7000円が運営費で8000円が学費支援という内訳です。30年位の歴史がありネパールで学校も4校ほど作っています。ネパール地震の時には、杉戸・春日部・幸手でイベントを開き、集めたお金を現地に送りました。ミランクラブは全国に組織があります。全国では岐阜のロータリークラブが力を入れてますね。

【本紙】 オカリナ以外にも、生涯学習コーディネータや救命講習受講者を推進する会など幅広く活動されていますね。

頼まれ事は試され事友達の輪写真

【大崎】 これも不思議なつながりですね。生涯学習コーディネータは、簡単に言うと地域の調整役です。人と人、人と学びの両方を結び、ボランティア活動を支援したり、地域情報の活用や発信や収集をしたり、カウンセリングやコミュニケーション能力、事業の企画・設計、デザイン力など一定のスキルがある事を証明する資格です。実は男女共同参画の実行委員をやっている時、同じく実行委員のPTA会長でもある女性の方が、放課後教室を始めるので手伝って欲しいと頼まれたのです。私は頼まれ事は試され事と思って、出来る限り力になろうと思っていて頼みを受け入れました。ただ、教育関係とはまったく無関係な訳で、私が手伝うには何が必要かと考えたら、生涯学習コーディネータの資格取得でした。資格は証明書でもあり有効なものですね。また、以前のことですが目の前で子どもが交通事故にあった現場に居合わせました。しかし、救命のための知識も無く見守るしか出来ませんでした。この時に救命の知識があれば命を救うことも出来たのではないかと強く思ったのです。それで、自らも受講し、さらに多くの人に救急講習を広めようと思ったのです。

【本紙】 いろいろと活動されていますね。チャレンジしたい事はまだあるのですか?

【大崎】 そうですね。2年前に浅草から日光まで1年間かけて1駅ずつ歩くという事をやりました。浅草をスタートして次のスカイツリー駅まで歩き、一旦帰宅して、スカイツリー駅をスタートして次の曳舟駅まで歩くという事の繰り返しです。偶然にも日光まで54駅あり歩く区間は53区間です。日光街道53駅になります。また、3年おきに自分の生前葬を「ここまで生きて来れました」と感謝を込めて開いています。1回目と2回目の間が3年だったので、3年おきにやる事にしました。来年4回目になります。いろいろなボランティア活動をやっているうちに、やりたい事がたくさん生まれてくるのです。自分でも不思議です。

【本紙】 お忙しいですね。では、お友達をご紹介ください。

【大崎】 ノルディックウォーキングの指導者である福島朱実さんを紹介します。

【本紙】 ありがとうございました。益々のご活躍を期待します。(大崎さんはタクシードライバーの傍ら、哀愁のオカリナ吹き夢追い人、防災士、生涯学習コーディネータ、多文化共生キーパーソン、救命講習受講者を推進する会、ミランクラブ、社会福祉法人ともに福祉会支える会員などたくさんのボランティア活動に関わっています。地域の活性化には欠かせない存在ですね。)