今日は勤労感謝の日。今月二度目の三連休の方もたくさんいらっしゃることと思います。行楽の秋で各地は大変なにぎわいだそうです。本日の友達の輪は幸宮神社の東秀幸さんにご紹介いただきました落合政之さんにご登場いただきます。落合さんは幸手市北で水屋製麺鰍経営されております。
水屋製麺
専務取締役 落合 政之さん
本紙取材
木康夫
【高木】こんにちは。東さんから幸手JCFC(サッカーチーム)の監督と伺いました。今年も全国大会では惜敗だったそうですね。
【落合(敬称略)】こんにちは。監督のことですか(笑)…技術的に選手としては評価されていないので、おなさけで監督にして頂いているようなものです。(笑)幸手JCFCの大きな試合は、全国の青年会議所で作っているサッカーチームが集まって開催される大会です。毎年開催地を変えて、年に一回開催され、予選リーグと決勝トーナメント形式で戦います。予選リーグでは四チーム総当りで一位になると決勝トーナメントに出場できるのですが、いつもぎりぎりの二位という結果が多く、未だ決勝トーナメントには出場できておりません。もっとも、トーナメントに残ると試合日程が一日増えてしまい、遠征メンバーが十四、五名のチーム内には、仕事などで戻らなければならないメンバーもいて、万が一、残るとメンバーが足らなくなってしまう可能性が大です。(笑)ですから、一泊二日の遠征では初日に予選リーグで頑張って、翌日は観光をして帰ってくるパターンが定着してしまいました。おかげでここ数年は北九州、別府、広島、名古屋、静岡、仙台と各地の名所やおいしいものを堪能させて頂いています。来年は長野県松本市で開催予定です。
【高木】花よりだんごですか?(笑)ところで、水屋製麺さんは古い歴史があるようですが?
【落合】そうですね。当店の麺のパッケージにも由来を記していますが、天保二年の創業で今年で百五十年になります。当家の初代である松五郎が利根川の清水を桶で各地に販売していましたが、評判も良く当時としては遠かった江戸まで販売先を伸ばしたそうです。それで屋号も水を販売していましたので「水屋」となったのです。二代目鶴之助がその清水でうどんやそばを製造したところ大変おいしいと評判になり、「水屋のうどん・そば」が始まりました。その伝統に六代目の当主である父が近代的な製造技術を加え、特に原料の小麦粉にはこだわりをもって「内地産小麦粉」を主原料とし、風味をそこなうことのないよう出来るだけ「生」の状態に残すよう努力して、現在の「水屋うどん」が完成しました。そして、この技術をそばにも生かしたのです。素朴な味の中に日本古来のほんものの味をご賞味いただきたいと自信をもってお薦めしております。
【高木】落合さんは七代目となるのですね。取り扱い商品はうどんとそばですか?
【落合】それ以外にも生中華麺、中華蒸し麺、いわゆる焼きそばですね、餃子・シュウマイ・ワンタンの皮も製造しており、幸手や近隣のお店やスーパーへの卸売り、小売を中心に営業しています。特に、生中華麺はラーメン店さんへの卸売が多く、お店ごとのオーダー注文も多く受けております。現在二十種類以上の生中華麺を製造していますが、店主さんの要望に応じて固さや柔かさ、太さなどの食感と粉の配分や水の量などきめ細かに打ち合わせさせて頂きオリジナルの麺も製造しています。基本は粉と水ですが、それ以上に練り方が大切で、それによって食感が変わってきます。また、同じ機械でもつくる人が違うと素人の方でも分かるくらい味が変わってしまう事もあるのです。ですから麺の製造にはとても神経を使います。当社で納品させて頂いているお店には行列のできるラーメン店さんもありますが、私もまだまだ勉強中です、納得いくものであるかどうか自分で試食して確認する事を常としています。
【高木】それぞれオーダーなんですね。武南高校サッカー部の追っかけと聞いたのですが??
【落合】ははは。誤解のないように言えば武南高校のサッカースタイルが好きなんです。昭和四十五年一月に浦和南高校サッカー部が全国高校サッカーで優勝しました。浦和南はこの年、高校総体、国体を合わせた史上初の三冠制覇だったのですが、当時小学生だった私はこの時の全国高校サッカーの試合をテレビ観戦していました。そして、人気の高かった永井良和選手(マンガの赤き血のイレブンのモデル)が活躍しているシーンを観て、「カッコイイ」と思いました。又、埼玉はサッカーが強いという事も知り興味を持つようになりました。その後高校サッカーがしだいに人気も上がり、テレビでよく観戦していました。そして、二十一年前、テレビで武南高校が全国優勝するのを観て以来、ずっと追っかけをやっています。武南のサッカーはボールタッチの柔らかさ、華麗なパスワーク、展開力、枠に飛ばないシュート(笑)が魅力なんです。残念ながら最近は全国制覇をしていませんが、負けても負けても自分達のスタイルを変えない頑固さが好きですね。もう少し変えたら勝てるかもしれないと思ってしまう時もあるのですが、でも、そこに武南サッカーの美学みたなものを感じるのです。監督さんの理想の高さもあるのでしょうね。その理想に届かないで負けてしまう、そのいとおしさがなんともたまらないのです。私は武南高校のOBでもPTAでもないのですが、二十年位前から年間十試合以上観に行っています。ある時など練習試合だった事もあり父兄、後援会の人など誰もいないで私一人だった事もありました。家内は「ほとんど病気だね」と笑っています。熱烈な武南ファンとして私が生きているうちにもう一度国立競技場で優勝する姿を観たいですね。でも、阪神ファンのように道頓堀川ならぬ倉松川へ飛び込んだりはしませんが。(笑)
【高木】すごく個性的な趣味ですね。(笑)では、お友だちをご紹介ください。
【落合】荒宿の氏子会でお世話になっている渡辺久さんを紹介いたします。
【高木】本日はお忙しい中、ありがとうございました。さらにおいしい麺造りにご活躍ください。
(落合さんは幸手JCFCの試合でスーツ姿で指揮をとったことがあるようですが、これも、高校サッカーのノリだそうで、いくつになっても青春を追いかけている若さを感じました)