2006年10月22日



紅葉前線も南下して、日光や日本ロマンチック街道などの紅葉狩りコースは混雑しているようです。さて、本日の友達の輪にはふれあいおもちゃ館「遊」の保坂吉則さんよりご紹介いただきましたニコニコサークルの宇賀神夕子さんに登場いただきます。宇賀神さんは自らの子育てで感じた子育て支援の必要性を実践されている方です。

ニコニコサークル
宇賀神 夕子さん
本紙取材 木 康夫

【木】こんにちは。ふれあいおもちゃ館「遊」の保坂さんからご紹介いただきました。以前、友達の輪に義母さんにもご登場いただいており、親子での登場ということになりますね。よろしくお願いいたします。


【宇賀神(敬称略)】こんにちは。保坂さんの娘さんと友達で、ふれあいおもちゃ館を利用しています。よっくんじいにもおもちゃなどを通じて子育てのヒントを教えていただいてます。

【木】子育てで困ったことがたくさんあったと伺いましたが?

高野台から幸手へ
近所に子どもがいない!

宇賀神私は幸手で育ったのですが、結婚を期に杉戸高野台のアパートに住みました。そこは、一歩出ると子どもたちがたくさんいる場所で、近くに公園も三ヶ所ぐらいあり、子育てにはとてもいい環境だと感じました。夫婦二人で二年弱暮らして宇賀神夕子さんいましたが、初めての子が生れ三ヶ月のときに夫の両親と同居しようという事になり幸手に越してきました。夫婦二人の時には気がつかなかったのですが、実家のまわりには子どもがいなくて、熟年のおじさん、おばさんばかりなんです。公園も少し離れた所に小さなものがひとつだけあって、友だちを作ろうにも作れないのです。子どもの成長過程の公園デビューどころではない環境だったのです。

【木】幸手市では少子化が進んでいますね。

同じ気持ちの
お母さんたちと

宇賀神それで、子育て支援サークルなどを紹介していただこうと思って保健センターに足を運んだところ、「児童館などを利用して下さい」とのことでした。でも、児童館は小さい子どもたちと母親にとって利用しにくいものでした。仕方なく子どもを連れて公園とか近隣の市町へ遊び相手を探しに出かけました。「サークルがなかったら自分で作ればいいじゃないか」と思ったのはその時でした。でも、必要性を感じていながら、一人ではなかなか実行に移せないでいたのです。時間ばかり過ぎて二人目を妊娠し母親学級に出たのです。その時出会ったお母さんたちが、元保育士さんや元看護士さんだったのです。それで、サークルを作ろうという話しをしたら、同じ気持ちだったのですぐに賛同してくれて、「ニコニコサークル」を立ち上げたのです。

【木】どんなことをされたのですか?

ひとりで考えず
みんなで支えあう

宇賀神第一に母と子の時間を楽しめるようにしようと考えました。また、子育ての悩みを話せる場と情報交換にも役立てたかったです。対象となる子どもたちは一才くらいから未就園児までです。子どもたち同士のふれあいも大事でしたし、音楽も取り入れたかったのでピアノがある西公民館を借りてサークル活動が始まりました。参加されたお母さんたちが「すごくよかった」と言って喜んでくれました。最初は年一回のクリスマス会のみでしたが、芋ほりやイチゴ狩り、お料理教室も行い、今では月一回のサークル活動が定着しています。(今は私もお手伝いだけですけど)十組くらいのスタートでしたが多い時には二十組も集まります。子育てをひとりで考え込んでいたりせず、みんなで支えあう環境ができはじめように感じます。
宇賀神夕子さん
【木】この機会に行政にお願いしたいことなどありますか?

救急小児医療と
小さい子どもたちの児童館

宇賀神久喜には高木病院や土屋医院、栗橋には済生会病院がありますが、幸手には救急の小児医療がありません。また、子育てに必要な公園も少ないです。これでは子育てしようという人たちは他の市町へ移ってしまいます。せめて、大きな公園がひとつでもあれば子どもたちがふれあう場所になるのですが。それと、もっと小さな子どもも遊べるように児童館の充実も図って欲しいですね。春日部や白岡の児童館は何度となく利用しましたが、幸手にないものがあります。例えば、小さい子どもが安全に遊べるように、大きな子どもの遊ぶ場所と分けられていたり、子どものトイレがあったり、絵本も充実しています。

【木】子どもたちを育む環境は大切ですね。他に何かヒントはありますか?

子育てにもよい
同居のすすめ

宇賀神私は同居を薦めています。三世代が揃っているので子育てする人に同居はいいですよ。母として女性としても学ぶことが多いです。子どもの具合が悪い時など経験豊かな母の「大丈夫!」の一言にどれだけ救われるか。また、自分の好みで食事メニューを作りがちですが、家族が多くなれば好き嫌いがなくなるので子どもの食育にもいいですね。同居はどうも、という方たちもいるようですが、毎日お互いの行動がわかるくらいにコミュニケーションをとっていれば仲良くやれるはずですよ。

【木】やってみたいことなどはあるのですか?


宇賀神下の子が幼稚園の年中組になって、手が離れてきています。お母さんたちの運動不足解消も大切ですから、幼稚園に行っている時間を利用してバトミントンやソフトバレーなどをして身体を動かしています。サークルだけでなく幼稚園のお母さんたちにも声を掛けてその輪が広がっていますよ。幸手ひがし幼稚園でお世話になっているのですが、幼稚園でインディアカ協会の方の講習を受けて、園にちなんだネーミングで「EAST」というインディアカクラブもスタートしました。

【木】充実されていますね。では、お友だちをご紹介下さい。

宇賀神幼稚園でおばあちゃん先生と呼ばれて親しまれている青鹿美恵子さんを紹介します。

【木】ありがとうございました。これからも、お母さん方との輪を広げて子育てしやすい環境作りにご活躍下さい。
(宇賀神さんのお話しは子育てを楽しいものにしようという前向きな期待を感じました。少子高齢化の将来像がネガティブになるのではなくて、子育てを街ぐるみで応援出来る地域の必要性を強く感じました)




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