今日で二月も終わり、もうすぐひな祭り。全国各地で梅の花が咲き、フリージアなど春の花が咲き、百花繚乱の季節となってまいりました。さて、今日の友達の輪には南にお住まいで上高野インデイアカクラブの部長を務められている落合美香さんにご紹介いただいた栄にお住まいで植木屋さんにお勤めの佐久間将之さんに登場願います。
(有)三河花壇
佐久間 将之さん
本紙取材 高木 康夫
【高木】落合さんから「よく行く居酒屋さんで知り合ったのですが、いまどきの若い人っていう感じの人で、見た感じでは植木屋さんで職人をされているとは思えない好感度な若者」と伺ってまいりました。
【佐久間(敬称略)】落合さんから聞きましたが、自分が新聞の取材をされるなんて思ってもいませんでした。この新聞はいつ出てるのですか?
【高木】毎週日曜日に読売新聞、日本経済新聞の読者に新聞折込され、幸手市を中心に、久喜市栗原、青毛地区の一部、鷲宮町上川崎地区、五霞町一部に一万二千部発行されています。友達の輪は今年で四年目に入る隔週企画で連載されていますが、発行エリア内の友達から友達を紹介してもらい佐久間さんで八十二人目なんです。
【佐久間】そうなんですか。ずいぶんたくさんの方が出ているのですね。私は関宿が実家で、幸手には二年ほど前に越し、一人暮らしをしています。
【高木】植木屋さんと伺いましたが、家業が植木屋さんなんですか?
【佐久間】父親は関宿で運送業をしています。私は、はじめは溶接工場で働いていたのですが、父親と同じ運送業に入り、親子で一緒に仕事をしていました。その後、都内にある新築マンションの室内清掃を専門に行なうハウスクリーニング会社に勤務しました。この頃、都内へ通勤のためと親しい友人が幸手にいたこともあり、本当は一人暮らしをしたかったのですが、幸手に越してきたのです。でも、ハウスクリーニング会社は自分のやりたい職業ではなかったのですね。そんな時に、造園業をやっている先輩から「植木屋さんにならないか」と声を掛けられ、手に職もいいかなと思って二年前にこの仕事に入りました。
【高木】実際やってみてどうでしたか?
【佐久間】第一印象は難しいなと感じました。現在でも一番若い植木職人ですが、当時は二十才でしたから、ほとんど見習いで、職場自体が職人気質というのでしょうか、まず、ゴミや切りかすの掃除が主な仕事でした。十ヵ月ぐらい経って、初めてせん定バサミを持つ事ができました。初めてせん定したときは、正直言って不安でしたね。これで本当にいいのだろうかって感じましたが、せん定のルール通りに二又、二又にせん定し、一応、合格点をもらったような感じでした。
【高木】会社は幸手市内にあるのですか?
【佐久間】幸手商業高校の正門前にあります。工業団地や工場などの植栽や植木の手入れがメインですが、一般家庭も行ないます。今流行のガーデニングもします。最近のことですが個人のお宅で、庭に枕木を埋め、遊歩道に見たてた庭作りの仕事をさせてもらいました。それぞれの家にあったガーデニングは、自分自身満足感を覚えた仕事でした。機会があったら洋風の庭作りもやってみたいと思っているのですが、広い庭に芝を敷き詰めて、背の高いゴールドクレストなどの樹をアクセントに、草花をあしらえ、映画に出てくるような庭を造ってみたいですね。
【高木】なるほど。これからの夢は!
【佐久間】先の事は考えていません。まだ、覚えなければならない事がたくさんありますし、どこで一人前なのかもわからない世界です。自分で納得していくものだと思うのですが、職人として、せん定で大切な要素の、形を整える事、植木を枯らさない事、必要以上に葉を落とさない事、そして、その速さ、これらにおいて、この道を極めたいと思っています。
【高木】休みの日などは?
【佐久間】車をいじったりするのが大好きなんです。子どもの頃、なりたいものってあるじゃないですか。小さい頃から車の関係にあこがれていました。最近は休みの日はどちらかというとゆっくり寝ているほうが多いので、車に触れる機会が少なくなりました。あと、音楽はよく聴きます。演歌はだめなんですが、それ以外は邦楽洋楽なんでも聴きます。それと、最近は友人たちと飲みながら話している事が多くなりましたね。このお店にもよく来ます。
【高木】ヘアースタイルやカラー、ファッションにも気遣われているようですが。落合さんが最近の若者と表現しているように、植木屋さんのイメージとはずいぶん違いますね。
【佐久間】そうですか。あまり意識はしていないのですが。植木屋さんも最近は若い人が多くなりましたよ。ヘアースタイルは美容室で雑誌を見て「これにして」とお願いしてるだけです。あとは気分や髪型の雰囲気で自分で染めています。液体を混ぜて塗るだけですからだれでも簡単にできます。生え際がちょっと難しいかも知れませんが。(笑い)
【高木】この居酒屋さんはよく来るのですか?
【佐久間】「花屋」ってお店の名前ですが、植木屋ですから仕事がら目に付いたのです。(笑い)お店には大きなテーブルひとつしかありませんから、カウンター気分で飲んだり食べたり出来ますし、お客同志で知り合えますし、雰囲気も気に入っています。最近はここで食事を兼ねてしまうこともあります。自宅では中華料理、とくにチャーハンが得意で自炊もします。幸手は生活しやすいところですが、経済的な生活をして貯蓄に回さないといけないのですが、一人暮らしで生活費や車のローンなどと残るものは夢と希望だけです。(笑い)
【高木】なるほど。がんばって下さい。では、お友達をご紹介下さい。
【佐久間】私を紹介してくれた落合さんとも共通の友人ですが、幸手市内で新井エクステリアというエクステリア関係の会社を設立したばかりの新井清さんを紹介致します。
【高木】ありがとうございました。これからも事故の無いように身体に気をつけて腕に磨きを掛けて下さい。
(仕事が表の作業なので冬と夏はとても厳しいそうです。夏は汗だくで真っ黒に日焼けし、冬は寒さで指や身体が冷え冷えとか、でも、植物の持つリフレッシュ効果は職人さんの技でより引き出せるものと感じました。)