都心ではツリーにイルミネーションが飾られ、クリスマス気分が高まるこの頃です。今日の友達の輪には真花園の青田さんよりご紹介いただいた幸手市なぎなた連盟理事長の林基子さんにお話を伺ってまいりました。
幸手なぎなた連盟
理事長 林 基子さん
本紙取材 高木 康夫
【高木】青田さんより、お店によく来られるお客さんで、なぎなたの指導者と伺いましたが?
【林(敬称略)】真花園さんのお二人のお子さんが私の母校である国学院栃木高校なんです。息子さんはラグビー部で活躍され、厳しい練習の中、がんばっている息子さんを心配したり、応援したりと、子を思う親心がとってもほほえましく、いつも店先でスポーツの話に花が咲きます。
【高木】なぎなた連盟があるそうですが?
【林】幸手市なぎなた連盟が創立して15年になります。実はそれまで水泳指導の仕事をしておりましたが、幸手市立武道館が完成し、市の方からなぎなたの指導依頼が来たことで10年程ブランクがありましたが、一から勉強しなおしたのです。しかし、私のブランクの間なぎなた界の進歩はすさまじいものでした。まずは国体参加試合競技の他に演技競技と種目もふえました。技の難しさ打突スピードには目をみはるものがありました。水泳となぎなたは呼吸が一緒ですし、どのスポーツもポイントは同じですから、水泳指導をしていたお陰ですんなり、なぎなた指導に入れました。7年程、平行しておりましたが、やはり責任がありますしどちらにも迷惑がかかってしまうし、二足のわらじは良くないので、なぎなたを選びました。
【高木】なぎなたをされたきっかけは?
【林】高1の時でした。日本に生まれたからには、何か武道をと思ってました。紺の袴に白の道着を着、背すじをピッと伸ばし堂々と歩いておられる先生に廊下で出合い「ステキ」と思い、早速、体育館へ。2m15cmもある長刀を、体を軸にして四方八方に振りまわし、その優美さ、そして、打突の迫力に魅入り、それが私となぎなたとの出合いでした。好きなだけの少し甘い気持ちで入りましたが、そうは問屋はおろさず、栃木市で生まれ育ちの私は自転車通学で疲れ果ててこげないくらいの厳しい練習の毎日。時々実家に帰った時、今でも大平山を見ると地獄のトレーニングを思い出します。その厳しさのお陰で高校3年では東日本大会個人優勝をとらせてもらい、国文系志望から日本女子体育大へ進学しました。なぎなたは、週3の部活のみ、大学時代の監督には技は勿論、心のあり方も指導され、現在でも週一、東京の恩師を慕い稽古に行かせていただいております。
【高木】そうですか。幸手市連盟はどうですか?
【林】幸手市連盟には現在幼稚園児〜50代の会員が35名おります。私の自慢の35の宝です。根性ある生徒ばかりです。悲しい事の涙の多い現在の世の中、感動の涙、喜びの涙を沢山味わえましたし生徒達から教えられる事多いです。A型、たつ年、しし座の私は神経質で適当がダメな人間です。稽古は厳しいと思います。でも厳しいばかりではとてもついて来てくれない。喜びも与えないと、父兄の姿勢、協力も有る。私を信じてついて来てくれるのですから、責任があるしうらぎれない自分も「常に稽古、勉強して前向きにがんばらねば」と、しし座の持前の明るさで、くじけそうになる自分を奮い立たせてます。生涯現役が持論で35才で国体引退、45才で都道府県大会引退と自分でレールを引くのもA型、現在は指導者、コーチ、各大会の審判員としてなぎなたばかりの一週間ですが、趣味で週二度泳いでます。選手は引退したといってもなぎなたは生涯スポーツ、健康ならいくつになってもチャレンジできます。60才になって、弟子と組んで(年輪ピック)出場でき優勝できたらいいですね。裸足で腹から声を出す。かけ引きで頭を使う。健康でボケませんね。
【高木】がんばりやさんですね。
【林】父は大正1ケタ生まれのガンコ者で厳しく、母は常に涙をのんでがんばってきました。その母の胎教を受け止め、負けるものかの精神で、今の私が作られたのかも知れません。最近、テレビを見ていても人を取り締まらなくてはならない大物がどんどん悪い事をしたり、なげかわしい事件が起こったり、一体、世の中はどうなっていくのか不安になります。これらの根本は家庭教育と思います。甘やかして何の不自由なく育ち、我慢する事など教えない。大人になりきれない、芯の通ってない、物事の善悪をはっきり言えない親が、子供を生むのだからたまったものではありません。私には一人息子(大学四年生)がおりますが、私はずっと仕事をしてきたので、時間に追われ、その中で厳しく育てました。母にはそんなに厳しくしなくてもと何度も言われましたが、今になって間違ってなかったとつくづく思います。なぎなたの指導も親と同じですね。平成16年には埼玉国体でなぎなたが入間市で開催されます。今年の4月にはフランスで、4年後にはアメリカで第三回世界大会が開催されます。生んだ子は一人ですが、これからの多くの大会にチャレンジするたくさんの生徒に恵まれ幸せ者です。
【高木】本当ですね。それではお友達をご紹介下さい。
【林】小3からなぎなたの仲間になり5年前の香川県で開催された全国中学生大会では先鋒で活躍してくれベスト8位に入賞、その時は監督冥利に尽きました。その時の選手も来年成人式を迎えます。ステキなレディに成長してくれ、先日の審査会では二段を取得し、就職も内定し、益々、次の目標に意欲を燃やしている。鈴木佐智子さんを紹介いたします。
【高木】ありがとうございました。これからも、指導者としてご活躍下さい。
(これからの人生はプライベートで夫婦や友達と世界各国まわりたいと語り、育ててくれた両親、恩師はもちろん支えてくれている家族や仲間達に感謝の気持ちを常に忘れず、たくさんの可愛いい教え子達に全国各地の大会で活躍してもらい、ハッピーハンド幸手市を多くの人達に知って欲しいと大きな夢を持った素敵な方でした。)