2000年5月14日



 ゴールデンウィークも過ぎ、田んぼには稲が植えられ、初夏の香りが感じられる今日この頃です。本日の友達の輪はパン作りを楽しんでいる平井典子さんからご紹介いただいた、社会保険労務士の山口修利さんにお話を伺ってまいりました。

社会保険労務士
山口修利さん
本紙取材 高木 康夫

【高木】こんにちは。平井さんのご家族とはずいぶん永いお付き合いと伺いましたが。

【山口(敬称略)】平井さんご夫婦とは二十年のお付き合いになりますね。ご主人とは 同級生です。いつもスキーやキャンプを楽しんでいます。

【高木】アウトドア派ですか?

バイクを4台
  乗り継いで

【山口】そういう訳でもありませんが、オフロードバイクや4WD、スキーなどを好んでやっていましたからそんなイメージなんでしょうね。ただ単に、バイク、車にスキーといった自分でスピードコントロール出来るものが好きなだけですね。特にバイクは二十年前に購入したジェンマという50ccのスクーターを筆頭にオフロード用としてヤマハのXT250T、河川敷や海辺を楽しもうと購入したホンダの三輪バギーATC110、それと、二年前に購入したホンダの125ccスクーターがあります。最近では、このスクーターがもっぱらの足となっていますね。

【高木】バイクに乗ってどこに行くのですか?

一人で林道を走り
  風圧で季節を実感

【山口】ツーリングというと本来は複数で行くのが一般的ですが、私は一人で出かけることが多いのです。春から秋のシーズンですが、関東周辺はほとんど行きましたね。朝四時頃出発して、山々の自然を見ながら林道を走り抜けることは、とても気持ちが良いものです。夕方の四時ごろまでに帰ってくるのですが、300kmぐらい走ってしまいます。秋の紅葉の季節などは林道でなければ見られない景色もたくさんありますよ。秩父の中津川渓谷なんかは穴場ですね。また、林道ならではのパノラマでは男体山の裏側から唯一、華厳の滝と中禅寺湖が見えるところがあります。ガードレールすらない一車線程度の砂利道林道ですが、ストレス解消にはもってこいの環境です。それと、バイクは手足や五感をフルに使うのがいいですね。手足の役割もそれぞれありますし、コーナリングなど傾斜しての体重移動や肌に感じる風圧など、大人のおもちゃかも知れませんがメカニカルで楽しいものです。これからも乗っていきたいですね。

【高木】ツーリングに一人では危険じゃありませんか?

【山口】危険ですからあまりおすすめ出来ません。ずいぶん前のことでしたが、林道で左右の道を間違えてしまい登山道に入ってしまったことがありました。日中でしたから助かりましたが、夜まで迷い込んでいたら大変な事態になったことでしょう。逆に言えば自分自身で判断することが多くなって、決断力の養成にはよいかも知れませんね。

【高木】なるほど、社会保険労務士というお仕事は何をするのですか?

親子二代で
  アウト・ソーシングの先駆け

【山口】相手先は会社がほとんどですが、主に会社の人事や労務関係などを行います。人に置き換えれば、求人から採用した人の賃金決定、社会保険や年金、雇用保険などの在職中の手続き、退職の手続き、コンサルタントなど経理以外のことすべてを担当しています。最近では専門職を外注するアウト・ソーシングという言葉を耳にしますが、私達の仕事はまさにアウト・ソーシングの先駆けでした。

【高木】親子二代の社会保険労務士ですね。

【山口】昭和三十八年、私が小学校二、三年生のころだったと思いますが、父が独立し社会保険労務士事務所を開業しました。子供のころは別に父の仕事を継承するとは思っていませんでしたが、父は車の免許を持っていないので足代わりとして学生時代にアルバイトで運転手を始めました。父の仕事を近くで見るようになってから、一代で築き上げたものを無にしてしまうには申し訳ないという気持ちが芽生え、大学を卒業して三年目に国家試験を受けて合格しました。一発試験で十二〜十三科目あって、当時の合格率が10%以下、そして、これで後を継げるという思いも強かったので、合格したときはとてもうれしかったのを覚えています。この気持ちは同じように弟にも伝わったようで現在親子三人で社会保険労務士を仕事としております。

【高木】最近、年金が貰えないのではといった声がありますが?働きながらも年金は貰えるのですか?

年金は貰えるの?
  関心高い年金問題!

【山口】現在、六十才〜六十四才までの間は在職老齢年金といって、収入に応じて年金額を減額されますが、働きながら貰える年金があります。もちろん、六十才〜六十四才の間働いていなければ100%年金は貰えますよ。そして、六十五才からはすべての人達に100%年金が貰える訳です。しかし、年金を貰う年齢になって年金を掛けた期間が不足しているケースがあります。自分では判らなかったというケースが多いのですが、期間が不足していると年金は貰えませんから注意して下さい。期間が判らない場合は最寄の社会保険事務所に相談するといいと思います。また、年金の財源の問題もクローズアップされております。今後年金支給開始年齢の改正や高額所得者に対する年金額の見直し等課題はたくさんあります。

【高木】ところで、親子で名前につながりがあるようですが?


【山口】父は春信(はるのぶ)私が修利(のぶとし)弟は寿通(としみち)と、しりとりのような名前がついています。真似するつもりは無かったのですが、私の三人の子供たちの名前も隆顕(たかあき)明靖(あきやす)泰弘(やすひろ)と、しりとりになってしまいました。どうも二番目の子供で意識してしまったようですね。(笑い)

【高木】本当ですね。これは凄いですね。それではお友達をご紹介下さい。


【山口】仕事上のお付き合いをさせていただいている牛村病院の秋間富美子さんをご紹介いたします。秋間さんは院長先生のお母さんですが、八十四才になられますが現役でお仕事をされています。牛村病院さんは幸手で一番古い病院だそうで、市史編纂でも記録されております。きっと、すばらしいお話が聞けると思います。

【高木】ありがとうございました。これからも専門職として企業の羅針盤の役割を期待いたします。

(コンサルタントとしていろいろな仕事を見ているそうで、楽な仕事はどれひとつなく、みんな一生懸命がんばっているんだなと感じたそうです。給料計算などのように毎月の締切日に追われるケースが多く、土日返上での仕事はストレスも蓄積するようで、そんなときにこそ一人のオフロードツーリングが気分転換に最高とおっしゃるインテリジェンスあふれるおだやかな方でした。)

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