2000年11月12日



 幸手市では昨日から「ハッピーハンドフェスタ2000」が開催され、近隣市町村からもたくさんの人たちが来場されております。「さくらの街」、「幸せの街」と多種な形容詞を持つ幸手市ですが、昨日と今日の二日間は「市民の街」としてみんなが楽しんでおります。今日の友達の輪には市内のふくだや化粧品店社長の小沼安男さんからご紹介いただいた、都庁にお勤めで中五にお住まいの市川克治さんにお話を伺ってまいりました。

地方自治体職員
市川 克治さん
本紙取材 高木 康夫

【高木】 こんにちは。小沼さんとは中学校の同級生で、同じバスケット部で県大会まで出場されたそうですね。

【市川(敬称略)】 なつかしい話ですね。当時、バスケは埼玉県自体が全国のトップクラスで、その中でも幸手地区は特にバスケの盛んなところでした。私たちの中学生時代は幸中から男女共々バスケの県大会に出場しました。その後、春日部高校に進学して、バスケから柔道に転向しました。柔道も埼玉県はレベルが高かったのですよ。運良く県代表としてインターハイに出場しました。その時の大会で優勝した奈良県代表の天理高校と二回戦で対戦し、惜敗しましたが試合内容が評価され、レギュラー五人のうち二人が東京オリンピックの強化選手に選ばれました。

【高木】 どうして都庁に。

大学のゼミで
 中小企業に関心を

【市川】大学で経済学を学び、ゼミで中小企業を主として勉強していたので、その道を活かそうと都庁の主税局に入り、その後、希望していた労働経済局で中小企業対策を担当してます。中小企業対策というのは解り易い例で一口に言えば、本来つぶれないような優秀な企業が不景気のあおりを受けて、不渡りを受けてしまったり、取引先の倒産などによる連鎖的な倒産などの相談にのる部門です。又、高い技術力を持っている元気印の企業を助成して、さらに元気アップさせる事などをやっています。現在、日産村山工場閉鎖に伴う下請企業体策の問題で、三多摩地区の各市に毎日通ってます。工場の敷地は東京ドーム二八個分で、中には一周4.25Kmのテストコースもあるほどです。従事する社員は約三千名で村山工場に出入りする関連会社の人たちは二千四百名にもなります。つまり、五千四百名にも及ぶ人たちがこの工場に関わりを持っており、工場が無くなるということは地域経済にとっても大変なダメージです。関連する下請企業や地元の飲食店や商店の売上減少、工場の従業員が入っていたアパートやマンションが空室となり、あとが埋まらないなどの深刻な問題が起こっています。

【高木】具体的にはどんな事を?

地域経済への
    行政支援

【市川】 なにしろ、幸手市だったら十分の一弱の人間がいなくなってしまうのですから大変なことです。そこで、行政として何が出来るかという視点から武蔵村山、立川、昭島の三市が地盤沈下しないように、雇用問題や企業の販路の拡大など、経済交流の糸口を見出すため、東京都中小企業振興公社や全国下請企業振興協会、東京産業貿易協会等と連携して中小企業の新たなる取引の確保や異業種間でのネットワークづくり、販路の拡大などを目的として「ビジネスチャンス拡大交流会」や「経済講演会」などを開催してます。また、村山工場はニッサンプリンス発祥の地であり、人気車種のスカイラインを生産するなど、日産自動車のなかでも高度な技術を持つ工場として高く評価されています。したがって関連する会社も技術力が高く、その専門技術を対外的にPRできる場も積極的に提供してます。

【高木】 しかし、五千四百名もの人が減ってしまうのは大変なことですね。

生まれ育った街
    幸手が心配


【市川】全国から見れば大変な地域はたくさんあります。幸手市についても不安に感じてます。首都圏50Km圏内として久喜市との比較がされますが、久喜市が全国平均から突出しているわけでもなく普通に成長しているのに対し、幸手市が成長できていないという感じです。特にこの六年でみると人口はちょうど千名減ってます。過去幸手市の人口が増えてきた時代がありましたが、その時は近隣市町村から比べて地価や家賃が安かったという理由が考えられます。しかし、バブルがはじけて総体的に地価や家賃が安くなり都内の便利なところでも、安いマンションが販売され住民の都心回帰現象が起こっている現状では幸手に住む必要性が無くなってきます。若い人たちなどは友達を連れてくるのに幸手駅を利用せず、杉戸高野台駅や久喜駅を利用してます。若い人たちが幸手から離れていけば、住民の高齢化がすすみ、現在の人口減少スピードが今後も続くと仮定すると、一年間で三六〇人の人口が減り、今後三年間で更に千名減る可能性も十分あります。この地で生まれ育った一人の市民として思うのは、最低でも駅を含めた駅前広場を夜間明るくして欲しいものです。又、駅前の東武ストアに設置されているATMが日、祭日に稼動しないため、遊びに行こうとして小さな子供を連れた若夫婦が、預金をおろせず困った顔をしてスゴスゴ駅から帰って行ったのを何組も見ています。こんなことをしていたら若い人が幸手から出ていってしまう、早急に改善して欲しいものです。市民まつりが開催されておりますが、毎年多くの市民が出て賑わっておりますね。でも、普段の日曜日は閑散とした街並みです。どこかへ行ってしまうのですね。コミュニティの場がないのかも知れません。外灯を多くして駅前を明るくするなど、出来ることから始めて欲しいものです。

【高木】お休みの日などは?また、趣味などは?

【市川】仕事柄いろいろな人と接触しますので、休みの日でも勉強しませんとたくさんの話題についていけません。なかなか休める時間はありませんが、ストレス発散も兼ねて仕事帰りに趣味でカラオケに行ったりします。天童よしみ、森進一から堀内孝雄まで演歌系が十八番です。(笑)

【高木】それでは、お友達をご紹介下さい。


【市川】友達というよりも地域の先輩で、棟梁の坂本隆さんを紹介いたします。坂本さんは腕のいい棟梁として活躍されている方です。

【高木】ありがとうございました。これからも視点を変えたところからこの地域を見ていただきたいと思います。

(学生時代から鍛え上げた身体と優しさあふれる笑顔から、生まれ育った幸手を案ずるお話は、行政に取り上げていただきたいと感じました。市川さんにはまちづくりに反映される市民の声を期待したいものです。)

[Image :logo.jpg]