2001年10月7日



並木 二良さん 明日は体育の日。東京オリンピックを記念して設けられた体育の日ですが、全国的にスポーツ大会が多く開催されるようです。季節もまさにスポーツの秋ですが、今日の友達の輪には地域コミュニティーで活躍されている白石荘さんからご紹介いただいた並木二良さんに登場いただきます。並木さんは筑波山の千回登山を目指している方です。

筑波山登山家 並木 二良さん
本紙取材 高木 康夫

【高木】こんにちは。すっかり秋になりましたね。白石さんとは古くからのお付き合いと伺っていますが?

【並木(敬称略)】親同士が友人だった関係で親戚のようにお付き合いしております。白石さんのご両親には仲人までしていただきました。


【高木】筑波山の千回登山を目指していると伺いましたが、始めたきっかけは何だったのですか?

最愛の妻を
  ガンで失う

【並木】農協関係の埼玉県経済連に勤めておりまして、五十八才の時退職しました。もう、十二年前になりますね。退職した翌年、女房が五十六才でしたがガンで亡くなりました。長女が結婚して二人目の孫が出来たばかりでした。女房がいなくなると寂しいもので、私はひどく落ち込んでいました。そこで、気を紛らわすのと健康維持のため近所を歩き始めたのです。ところが、だんだん近所だけでは飽きてきて、窓から見える筑波山に興味を持ったのです。距離的にも久喜市から車で片道一時間半弱ですから、ちょうど良い場所です。思いたったら吉日という訳で、五十九才の時でしたが、女房の写真を胸に入れ平成三年九月三日に初めて筑波山に登山しました。上りは標準が九十分と書いてありましたが、三時間も掛かってしまいました。

【高木】今日までに六十六回も登山されているそうですね。

七十才で七百回
  目指すは千回登山

【並木】初めて登った時でしたが、下山する時、筑波山に四百年前からあるという「弁慶茶屋」という茶店に立ち寄ったのです。そこで、茶店のご主人と話をしていましたら、「三十回も来ている人や今度四十回目になる人がいる」と聞いたのです。そして、柱に登山記念に日付と名前を書いて行かれたらどうですかと言われ、私も記念すべき第一回登山を柱に記録したのです。茶店のご主人やそこで出会った人たちのふれあいに惹かれこの月はそれから三回登山に来ました。そして、平成三年は合計十二回の登山を記録しました。登山の度に茶店により、その記録を柱に残していくと不思議なもので、目標みたいなものが涌きあがってくるのです。それから、毎年、三十九回、五十五回、五十回、六十五回、六十六回、と登山記録も伸びていきました。平成九年は大台の年間八十回登山を記録し、翌十年は自己最高の年間八十七回の登山が達成できました。昨年の平成十二年十二月十二日、語呂合せの良い日に六百回目の登山を達成し、それから本日まで六十九回登って現在六六九回目になっています。今年は九十五回登って、七十才を迎えるときに七百回を達成しようと思っているのですが、年のせいか、身体が言う事を聞いてくれませんね。ひざを痛めてしまい、ちょっとお休みをしている状況です。

並木 二良さん【高木】筑波山はどんな山なのですか?

夫婦和合
   縁結びの山

【並木】筑波山は男体山と女体山の二つの峰からなる山で標高八七七mあります。海底マグマが隆起して出来た山で、奇石、奇岩が多い山です。有名なものでは、弁慶ですら恐くて七回も後戻りしたと言われる岩が今にも落ちそうな「弁慶の七戻り」や、安産祈念として「母の胎内くぐり」があります。つつじケ丘の登り口から山頂までの登山道がありますが、頂上には筑波山神社があり、いざなぎ、いざなみの二つの神が宿るとされています。夫婦和合、縁結びの神様として有名で、お正月には七万人が訪れるところでもあります。山頂からは関東平野が一望でき、昔は筑波山の夫女ケ原において大勢の男女が「かがい」と呼ばれる恋の歌のやりとりをする集いが行われていたようです。そこで歌の心が通じ合ったもの同士が結ばれたという逸話も残っております。現在も筑波山神社には「かがい」を思わせる神楽が残っており、夫婦和合、縁結びの神様といったものもここから生まれてきたもののようです。

【高木】並木さんにも縁結びの神様が宿ったとか?

筑波山の縁結びは
    本当だった

【並木】実は五百回を超えた頃、筑波でおいしい卵を売っているところがあるというので、弁慶茶屋のご主人に連れられて鶏卵店に行ったのです。そこの娘さんがご主人に亡くなられて二人のお子さんを連れて実家に戻っていたのです。縁と言うのは不思議なものだと思いました。「縁結びの神様」のお陰で、その娘さんと再婚することが出来ました。女房は筑波に生まれ育ったのですが私と出会う以前は筑波山には一度も登った事がなく、二十二才の年齢差があるのですが、再婚してからは一緒に登山しています。「筑波登山で一番得したのは並木さんだね」と登山仲間からひやかされますが、二人で登り始めて百九十回になります。女房も「私はあなたについて行くだけ」と夫婦で登山を楽しんでおります。

【高木】元気の秘訣はなんですか?

【並木】早寝、早起きと規則正しい日常生活の中で食生活と健康管理を怠らないことですかね。私は午後九時半から十時には就寝し、毎朝三時五十分に起きてNHKラジオの「心の時代」を聞くのが日課です。そして、毎日、血圧を測り肥満防止と運動不足にならないように努めています。身長一七二cmで七十三kgですからちょうど良いバランスです。それと、ボケ防止に登山記録を付けております。一回目からの登山記録にはその時の写真と山で出会った人のサイン帖、エピソードなど四季折々に記録しております。おかげでたくさんの友人が出来ました。最近記録を眺めていて感じたのですが、自分より年上の人が少なくなったことです。八十才で元気に登山されている方もいらっしゃいますが。

【高木】凄いですね。それではお友達をご紹介ください。

【並木】幸手市の岡田床屋さんの岡田誠一さんを紹介します。岡田さんは大正十三年生まれで現役ですし、ダンスの会や写真の会の会長職も務め多趣味な方です。

【高木】ありがとうございました。健康に留意され、ぜひ千回登山を達成して下さい。そして、更に大きな記録を目指していただきたいと思います。

(並木さんは七十才を迎えられるそうですが、登山で鍛えた健脚と健康管理でとても年齢には見えない方でした。ご夫婦で登山を楽しまれているようで、筑波山では有名な方だそうです。このペースでいくとあと四年くらいで千回登山が達成できるのではないでしょうか。あっぱれ!)

[Image :logo.jpg]