夏の日差しがまぶしいこの頃ですが、幸手和太鼓保存会会長の栗原仁良さんよりご紹介いただきました宮内由子さんと対談して参りました。
日本レクリェーション協会 インストラクター
ローソン上野屋
店長・
宮内 由子さん
本紙取材・高木 康夫
【高木】こんにちは。栗原さんとは幸手和太鼓保存会でお知り合いになったということですか。
【宮内(敬省略)】日本レクリェーション協会という団体があるのですが、そのインストラクターの資格を取得するには50単位のカリキュラムと論文が必要で、その中に和太鼓の科目があったのです。そこでの快感が忘れられなくて栗原さんにお願いして保存会に参加させていただきました。
【高木】6月29日にはアスカル幸手で幸手和太鼓保存会の3周年記念リサイタルが盛大に開催されましたね。
【宮内】栗原会長を中心に開催され、たくさんのお客様にご覧頂き、会員の一人としてとてもうれしく思ってます。この場をかりて感謝申し上げます。
【高木】練習も大変だったのでは。
【宮内】和太鼓というのはチームワークがとても大切で、私は1年間くらい先輩たちの邪魔にならないように練習を見て勉教させていただきました。和太鼓の和は調和の和でもあるのです。1人だけ目立ってはだめなのです。チーム全体が1つの楽器になる。今まで経験して事のない不思議な世界です。
【高木】和太鼓もそうですが、いろいろな場面で活躍されてますよね。
【宮内】活躍ということではありませんが、幸手が市制施行されたときに幸手市民体操が作られ、その普及員として、フォークダンス、レクダンスなどのサークルに声が掛かり、人数の関係で当時ジャズダンスをしていた私にも声を掛けて頂いたようです。今こそ市民の皆様に親しまれていますが、当初は何もないところからのスタートでしたので、プロの振り付けでしたが、ダンス系や踊り系になってしまい、体操としてのストレッチの入れかたなど、表現に苦労しました。形だけ見ていると「これって体操なの?」っていう感じになってしまうんですよ。
【高木】そうですか。何年くらいになりますか。
【宮内】9年になりますね。何か幸手市制と共に歩んできたような実感を持ってますよ。もともと体を動かすことが好きで、学生時代から水泳や陸上、結婚してからもソシアルダンス、ジャズダンス、ヨガなどいろいろな事をしてきましたから、そのひとつとして続けられたのだと思います。
【高木】ずいぶんたくさんの事をされてますが。
【宮内】性格なんでしょうが、目的や目標を持つと、それを実現するために必要なことは重なってしまっても同時にやってないと落ち着かないのです。着物が好きなんですが、それが高じて和裁、着付、日本のファッション、しきたり、織物、染物、などの勉強もしました。当時好きだったジャズを聞きながら和裁をしていたこともあります。ミスマッチですが、好きなものが同居している空間って心地好いものですよ。着物が好きな延長として現在日本舞踊も習っています。完璧主義ではないのですが、どうせやるなら自分なりにパーフェクトでありたいと思っています。自分に言い聞かせていることは「2着もビリも一緒」という事ですね。(笑い)
【高木】インストラクターとしてはどういうことをされているのですか。
【宮内】市民体操もそうですが、今までやってきたこと活かして人の役に立ちたいと考えています。高齢者の集まりや障害者の施設などで楽しく体を動かすことのお手伝いをしていきたいと思い、ボランティア活動として訪問しています。体操の号令を「1・2・3」と掛けても体の不自由なお年寄りの方などは、なかなかのってくれないのですが、好みの歌や音楽などにはとても興味を持って楽しそうにしています。そこで、アニメや演歌などに体操を振り付けたら、喜んで体を動かしてくれました。今では、毎週訪問する日を楽しみにしてくれ、私たちもうれしく思っています。そして、私たちの気がつかなかったことを学ばせて頂いています。以前ですがおじいちゃん、おばあちゃんたちと体操を終えて、簡単なマッサージをしたことがあるんですが、おばあちゃんが「娘にもしてもらったことがないのに」ととても喜んでくれました。その時、お年寄りたちはもっと会話のふれあいを望んでいるのだと思い、自分の両親に対する気持にもやさしさが少し加わったような気がしました。現在、体操のボランティアというものはありませんが、私たちの経験を活かしたいと思っています。
【高木】宮内さんは体を動かすインストラクターも学んで入るんですね。
【宮内】今、目標があるんですが、20年かかっても日本舞踊の先生になろうと思ってます。菊城流という流派で稽古していますが、日舞は振り付けがいくらでもわいてきますので、寝たきり老人をつくらないために踊りを通じて楽しく体を動かすことのお手伝いができたらと考えています。時代もレクリェーションを通じて余暇をどう過ごすかという「余暇相談員」という資格もでき、自分たちにできる社会的な何かを1人1人が持てたら素晴らしいなと思っています。
【高木】仕事に家庭にボランティアにと忙しいですね。
【宮内】そうですね。24時間動いている感じですね。ですから夢を見たことが無いくらいに熟睡しますよ。それにいつでも、どこでも寝られる体質なんです。太鼓を叩きながら寝てたこともありますし、この間もいつのまにか自宅の廊下で寝てしまい、家族の誰かが踏んでいったみたいです。(笑い)
【高木】ご家族はどんな反応ですか。
【宮内】主人は我家のガキ大将ですから(笑い)自分で好きなゴルフやテニス、スキー、スキューバと別の世界で頑張っていますのでお互いにこの辺は干渉しません。でも太鼓でこんなに一生懸命やっているのよと、まめだらけの手を見せたら「うまい人はまめなんか作らない。俺はゴルフでまめなんか作らないぞ」と主人に言われ、確かに太鼓の先生はきれいな手をしていたと納得したことがありました。子供たちも動きっぱなしの親を理解してくれているようです。学校で落ち込むことがあれば「我慢は3年、思い出は一生」と言い聞かせ「いっぱい友達を作ってきなさい」と自分たちを棚から降ろして育てています。
【高木】それではお友達をご紹介下さい。
【宮内】高校の同級生で今だに何か口実を作っては集まっている仲間の1人「九栄」のおかみさんの三浦栄子さんを紹介します。
【高木】ありがとうございました。これからもボランティアにご活躍下さい。
【何でも積極的で、明るくて声の大きい笑顔の素敵な方でした】