2002年4月28日



 明日の「緑の日」を前に、木々はすっかり新緑におおわれ、いよいよ肌に感じる日差しもときおり初夏のものとなってきた今日この頃です。さて、本日の友達の輪にはくらしの会や婦人会で役員をされている中村としさんからご紹介頂きました幸手市連合婦人会会長の片岡アツ子さんにご登場いただきます。

片岡あつ子さん幸手市連合婦人会
会長 片岡 アツ子さん
本誌取材 高木 康夫

【高木】こんにちは。中村さんから婦人会では大変お世話になっている方と伺ってまいりました。連合婦人会の会長としてお忙しい日々をお過ごしの事と伺いましたが婦人会は市内にいくつ存在するのですか?

【片岡(敬称略)】幸手市連合婦人会は市内にある三つの婦人会の連合会です。私は平成三年から会長を務めておりますが、四十才の時に婦人会に入ってかれこれ三十年在籍しております。幸手市内には婦人会が幸手と行幸と上高野にあります。それぞれ百十名、七十名、五十名の団体として活動しております。婦人会は幸手市の生涯学習課の中に事務局があるように任意団体ですが市の行事などを通じて行政とは深く連携を取っております。

【高木】婦人会はどなたがはいっていらっしゃるのでしょうか、また、どんなことをされているのですか?

だれでも入れる
     生涯学習の場

【片岡】婦人会は既婚者であればどなたでも入れる会で年会費は千円です。基本的には婦人会が主催する勉強会に参加して婦人としての研修の場を用意しております。時代によってその社会背景もあると思うのですが、最近では特に人権問題やいじめなどについて勉強する機会が多いですね。また、機会がないと体験できないような国会見学なども昨年の十月に行ないました。政治不信が叫ばれますが、国会を直接見ることによって意識も違ってきますね。また、昭和天皇や皇后陛下の墓陵にも訪れたこともあります。つい最近では、桜まつり中のボランティア活動にたくさんの会員が協力して下さいました。その他、文化祭ではお赤飯を炊いて販売して、その売上を社会福祉協議会に寄付したり、市民まつりでは幸手音頭を踊りで参加したりしています。

【高木】言いかえれば地域のお母さん方がいろいろな地域のお世話をしてくださっているのですね。

知恵や工夫もいっぱい
  若い方の入会に期待 

【片岡】そうですね。女性としての豊かな感性を地域に役立たせるチャンスでもあるのですね。私などはお嫁にきて自然と婦人会に入会しましたが、若い方の入会が少なくなっております。この紙面をお借りしてお願いしたいのですが、幸手に越して来られてお友達がいない方や、郷里から離れた生活で頼れる知人のいない方など、婦人会に入会されて地元のお母さんたちとお仲間になりませんか?生活の知恵や工夫をいっぱいもった人たちがたくさんいらっしゃいます。婦人会も高齢化してしまい若い方が少なくなっております。ぜひ、ご参加ください。それから、大利根の婦人会では生涯学習のひとつとして介護保険のヘルパー試験にみんなで挑戦して、その資格を取得されたそうです。幸手でもご婦人たちの生涯学習の場としていろいろと考えておりますので、ぜひ、ご参加ください。

【高木】そうですね、身近な相談場所でもある訳ですね。ご趣味で詩吟をされているとか?

詩吟を三十年
 健康にも良い呼吸法

【片岡】婦人会の中にもサークル活動がたくさんあります。フォークダンス、大正琴、グランドゴルフ、民踊、習字、お茶、お花、カラオケの会、それに、詩吟もあります。私もいろいろと参加しておりますが中でも、特に趣味と言いますか、詩吟を三十年やっております。最初はご近所の方が始められたので一緒に参加したのですが、現在では健康のためにもやっております。詩吟は呼吸法が独特で教則本には、どこで息を吸って、どこで息を吐くといったことが符号で表示されております。一般的には尺八とお琴に合わせて唄うのですが、練習にはカラオケのようなテープがあって、自分の音階の高さに合わせたテープを購入して練習します。キィーのようなもので、詩吟では音階の高さを「何本」と言います。尺八のキィーの高さを表現しているのですね。

【高木】詩吟と言うのはやはり流派があるのでしょうか?

片岡あつ子さん

詩吟の宗家
 朝翠流に師事

【片岡】東京に宗家があるのですが、朝翠流(ちょうすいりゅう)という詩吟では一番古い家元に師事を受けております。朝翠流は現在三代目のお嬢さんが引き継いでおりますがテレビなどにもよく出られており、生で聞くと迫力があって素晴らしい詩吟です。詩吟の世界ではまず入門してから本部員という階級から始まるのですが、その後、師範となってお名前を頂きます。私の場合は本名の「アツ子」の字がかなですから、それの当て字で「淳」をいただき淳鵬(じゅんほう)という名を頂きました。

【高木】詩吟の面白さというものはなんでしょうか?


【片岡】詩吟は詩そのものが漢詩で難しく、かながふってあります。難しいものなどは、はじめ何のことが書いてあるのか判りませんでした。詩吟の漢詩は中国のものが多く掛け軸に書かれているような有名な漢詩も詩吟として唄うことが多いので、その意味がわかってくるようになると、とても楽しくなってきます。普段は気が付きませんが、意外と日常生活の中で目に止まる所には多くの漢詩があるものです。ふと、その漢詩に目をやるとその中に歴史や時代背景や物語が感じられ、すごく嬉しくなるときがあります。ですから、詩吟は一生涯を通じて楽しめる趣味と思っております。

【高木】素敵な趣味ですね。それでは、お友達をご紹介下さい。


【片岡】詩吟をご指導いただいております長浜久三郎さんをご紹介します。長浜さんは外国府間で樺キ浜タイヤの創業者でもあり現在は会長職を務められております。

【高木】本日はお忙しい中、ありがとうございました。婦人会の皆様にはなにかとお世話になっている事をあらためて認識させていただきました。どうぞ、これからもご活躍されますようご期待いたします。


(片岡さんはご家族で行政書士、社会保険労務士などの事務所を経営されており、お忙しい中にも行政と市民生活のパイプとして多岐にわたり活躍されていらっしゃる方でした。婦人会の益々のご発展とご活躍を心よりご祈念申し上げます。)

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