お盆も終わり、夏も残りわずかな季節となりました。三浦栄子さんからご紹介頂きました山崎文男さんと対談して参りました。
幸手エビナ電気(株)
社 長・山崎 文男さん
本紙取材・高木 康夫
【高木】相変わらず、暑い日が続きますね。三浦さんとはご夫婦そろって銀行でのお仲間と伺ってますが。
【山崎(敬称略)】私は今年の3月まで銀行員だったのです。その銀行で三浦さんは、私の家内と同期の入社で、私は先輩という間柄でした。私たち夫婦はいわゆる職場結婚ですので、夫婦そろって三浦さんとは友人なのです。縁があってこのような企画にご紹介頂いて恐縮しております。
【高木】そうでしたか。すると電気店を経営されるのは初めてなのですか。
【山崎】エビナ電気幸手店は大変永くこの地域にお世話になっておりまして、私の家内も経理の仕事で10年間勤めさせて頂いてました。エビナ電気(株)は、ほとんど直営のチェーン店で18店舗あるのですが、このお店はFC店で家内が長く勤務させて頂いていた事と、私がお金を扱う職業だったことで、このお店を私どもにどうかと譲って頂いたのです。ですから、私にとっては脱サラで、家内にとっては従業員からオーナーへ昇進したような感じで、社長といってもどちらかというと家内に教わっている見習いです。(笑)
【高木】銀行にはどのくらいお勤めされたのですか?
【山崎】かれこれ27年になります。実家が幸手で、高校まで幸手市内で過ごしてましたので、東京にはあこがれがあって都内の信用金庫に勤務してました。ですから、幸手は仕事への発信基地でして、まさか、幸手にもどって仕事をするなど考えてもみませんでした。でも、家族も賛成してくれ自分の人生を振り返って、いい転機かなと思い勇気をもって脱サラしました。
【高木】そうですか。27年間の通勤の車窓から、この幸手はどう写りましたか。
【山崎】私は幸手市東に住んでいますが、幸手は暮らす上にはとっても快適なところですね。昔ながらの環境というと誤解されてしまいますが、緑が多く田舎の雰囲気を残しながら街が形成されているような感じです。先月も夏祭りがありましたが、地域ぐるみで盆踊りなども開催され、人々の触れ合いが残っている街の良さを感じます。私は前の仕事で都内下町を担当していたんですが、下町のあふれる人情を幸手の人たちにかいま見るような気がします。
【高木】地域の経済的なところは
【山崎】昔に比べますと、幸手近隣にも大きな商業施設が出て来て、この辺の環境も大きく変ってきたようです。逆に都心の下町などは商業的に厳しい時を迎えているようです。大きな変化を地域全体が求めているのかも知れませんね。そして、エビナ電気のある緑台周辺はジョイフル本田さんやヨークマートさん、大店舗の影響でお客さんが集まる地域になっています。また、緑台の通りには多くの小売店や飲食店が立ち並び道路も整備されているので、消費者にとっての環境は良い方だと思います。
【高木】経営に関して何かポリシーを持たれているんですか?
【山崎】銀行員という仕事柄たくさんの経営者とお会いしてきましたので、自分自身の中に自然と経営者像が出来ていてなりたい経営者像とそうでない経営者が自分の中にあり、はたして経営できるのだろうかという不安がありました。でも、前オーナーの地域に根ざした電気店が基盤にありました事と、家内のお店での経験と顔がありましたので継承させて頂いてます。最近の電気製品は性能がとても良く、故障などもあまりしません。ですからどうしても安売りという価格だけの競争になってしまいます。でも、細かい修理や小さな相談などのアフターサービスこそ小売業の使命だと思っておりますので、お客様のニーズにあったサービスを常に心掛けています。
【高木】きめ細かさが神髄といったところですね。
【山崎】ですから、私自身は販売の勉強と修理の勉強を今一生懸命しているところです。若い頃、オーディオブームがありまして、コンポーネンツなどの配線やら組立をしたことが今になって役にたっています。ただ、最近の電気製品は大型化しており、冷蔵庫やテレビ、洗濯機などは重いんです。当店はエアコンや冷蔵庫などのフロンガス等の環境問題も考えて、納品の時には古くなった電気製品の引き取りも責任を持ってさせていただいてます。ですからマンションや高層住宅のときにはとても体力を使います。銀行員の時には運動不足になりがちだったのですが、今は毎日重量挙げをしているようですよ。運動不足はこれで解消ですね。(笑)
【高木】肉体的にハードですね。趣味は?
【山崎】以前は週休二日だったので色々な事が出来ました。今は水曜日が定休日ですが7月は無休でしたので休みは有りませんでした。営業時間も夏は10時から20時ですから、身体を休めることが趣味のようです。(笑)落ちついたら以前のように旅行やドライブ、冬はスキーなどに行きたいと思ってますが、いつの事になるのでしょう。(笑)とにかく、一生懸命この仕事になれ地域に還元できるように努力することが一番ですので従業員ともども頑張っていきたいと思います。そして鮮度の増したお店のイメージが作れたらと思います。私は幸手中学校の卒業生ですが、「全力は美なり」という校是が大好きです。ずっとこの姿勢を大切にしてきましたので、これからも続けていきたいと思います。
【高木】頑張って地域に貢献できるお店作りをして下さい。では、お友達をご紹介頂きたいのですが。
【山崎】中学校時代の同級生でよく一緒に遊んだ仲間ですが、ムサシヤ家具店の専務取締役である片山秀行さんを紹介します。片山さんはとても温厚な人柄で、私もそうなんですがのんびりした同級生グループだったような記憶があります。
【高木】ありがとうございました。エビナ電気(株)さんとは読売新聞幸手サービスセンターがお隣同士ですので、これからもよろしくお願いいたします。
【とてもおおらかな、ゆったりした山崎さんでした。夫婦で第二の人生に挑戦する姿は全力は美なりでしょう】