節分も終え、梅の便りが各地から聞こえてきます。春もすぐそこまで来ているようです。さて、本日の友達の話には江森工務店の二代目である江森俊幸さんよりご紹介いただきました幸手走友会の江森敦夫さんにご登場いただきます。江森さんはさくらマラソンから世界のフルマラソン大会にも出場しているランナーです。
幸手走友会
会員 江森敦夫さんへ
本紙取材 木康夫
【高木】こんにちは。江森俊幸さんから青少年相談員に誘ってくれた方とご紹介頂きました。同姓ですがご親戚ではないようですね。
【江森(敬称略)】「友達の輪」は欠かさず見るようにしておりましたが、まさか、私に回ってくるとは思いもしませんでした。江森俊幸さんとは古くからの友人です。たまたま、父親同士が同級生だったこともあって父親に連れられて来るので、幼い頃から遊んでいた覚えがあります。私も二十歳の頃に青少年相談員をやっており、そのお陰でいろいろなことを学んだり、地域とのつながりができました。私の担当する地域の後任者ということで、青少年相談員を俊幸さんにも薦めた記憶があります。
【高木】マラソンが大好きと伺いましたが?
【江森】学生時代は、あまり陸上競技との縁は無く、決して足の速いほうではありませんでした。走りはじめたきっかけは、上高野に体協支部ができ、地区民祭で一〇〇b走に出場してからです。その頃は短距離だけを走っていました。その後、一九八六年の八月でしたが、職場の友人から「エントリーしている杉並木マラソンに出られなくなったので代理で出場してくれないか」と言われて栃木県今市市で行なわれた十キロの杉並木マラソンに参加したのです。十キロという距離は初めてでしたから、とにかく疲れました。しかし、走り終えた後の爽快感が汗と一緒に溢れてくるのです。とてもいい気持ちです。マラソンにはまったと言うのでしょうか。新しいものを発見した気分でした。
【高木】なるほど。フルマラソンを初めて走ったのはいつですか?
【江森】先輩がホノルルマラソンを走った時の話をしてくれたのですが、その話を聞いているうちになんとしてもフルマラソンに挑戦したいと思ったのです。杉並木マラソンから三ヶ月後の十一月に河口湖マラソンが開催される話を聞いて、42.195kmの初マラソンへ向かって練習を開始しました。仕事を終えてからや日曜日などに走り込みました。結果は三時間三十七分四秒という成績でしたが、杉並木マラソンで爽快感を味わい、フルマラソンでは感動できると思っていたものが、筋肉痛に襲われ疲れ果ててやっと走ってきた状態でした。ただ、走りきったという気持ちだけでしたから、もう一度感動を味わえるように走りたいと思いました。翌年、トレーニングして同じ大会に参加しました。今度は三時間十八分一秒という成績で、本当に感動を実感できる走りが出来ました。以来、年間三レースぐらい出場しています。三時間を切る成績のことをサブスリーと呼びます。サブスリーは参加者の数%です。それは一kmを四分十五秒以内に走らないと三時間は切れないからです。過去に四十四回走っていますが、まだ、サブスリーは四度だけです。初マラソンから六年後の第一回さいたまマラソンで二時間五十八分二十八秒を出し、十二年後に出した二時間五十八分ジャストというタイムが今でも自己ベストです。
【高木】海外にも走りに行かれるようですが?
江森】海外のレースは雰囲気が違います。走っている選手もそうですが、応援している人たちも主役です「ランニングハイ」と言いますが走っていて気分が乗ってきます。私はホノルル二回、ボストン、ゴールドコースト、ニューヨークシティー、バンクーバーにそれぞれ一回参加しています。ニューヨークシティーはテロの二年前でしたが、ゲートブリッジからスタートしてセントラルパークがゴールですが、走りながら見たツインタワーが今でも目に焼き付いています。ボストンは記念すべき第一〇〇回大会でした。しかし、公式タイムを持っていないと参加できないのです。幸い前年のさいたまマラソンのサブスリー記録が公式に採用され、三万七千人参加で五千番台の若いゼッケンをいただきました。若いゼッケンの選手からスタートラインに並び、スタートの瞬間一気に大群が走りぬけていく様は圧巻でした。残念ながら当時はひざを故障していましたので、テーピングをかけながら走りました。四時間を超える成績でした。体調の良い状態でもう一度ボストンに出場したいですね。また、結婚二十年を記念して夫婦で第二十回のゴールドコーストに行ってきました。現地で私が走り女房は応援という感じですが、今後も夫婦でマラソン旅行に行きたいと思っています。
【高木】すごいマラソンがあると聞きましたが?
【江森】一昨年からウルトラマラソンという一〇〇kmを走るマラソンに参加しています。トライアスロンで有名な宮古島で開催されるのですが、今年も一月十二日に走ってきました。タイムは十時間二十三分七秒でした。朝五時にスタートしてトップランナーは七時間台で走破します。途中のエイドステーションにはドリンク類はもちろんバナナやおにぎり、固形のブドウ糖、塩などが置いてあり、想像を絶するレースです。マラソンというと辛いとか、きついとか思われる方が多いように感じますが、早く走るばかりじゃありません。自己満足かもしれませんがゴールすると本当に楽しいものです。充実感や爽快感も辛さやきつさに比例して大きなものです。トライアスロンもやりますが、私の趣味は走ることですね。おかげで病気もしませんし、多くの友人も持つことが出来ました。
【高木】ではお友だちをご紹介ください。
【江森】スポーツマンとして尊敬する野口元一郎さんをご紹介いたします。野口さんは現在六十八才になられますが生涯陸上選手として十種競技をはじめ、陸上のマスターズ大会で活躍されている方です。
【高木】ありがとうございました。これからも全国、世界各地で開かれるフルマラソン大会に楽しくチャレンジし続けてください。
(江森さんは幸手市役所にお勤めですが、さくらマラソンやつくばマラソン、浅井えり子さんのお声がけで毎年参加されている北海道の別海町マラソンなど数多く走られています。スポーツマンらしくすがすがしい方でした。)