三寒四温でだんだんと暖かくなってまいりました。本日の友達の輪には全日本マスターズ陸上競技連盟の野口元一郎さんにご紹介いただきましたボーイスカウト幸手第一団の指導者である相良フミエさんにご登場いただきます。
ボーイスカウト幸手第一団
相良 フミエさん
本紙取材
木康夫
【高木】こんにちは。野口さんからご紹介いただきました。相良さんはボーイスカウトにずいぶん長く関わっておられるようですね。
【相良(敬称略)】はじめまして。野口さんにはボーイスカウトでとてもお世話になっております。この度、友達の輪にご紹介頂き光栄です。ボーイスカウトとの関わりは現在四十才になる私の息子が、十才のとき入団させていただいた事がきっかけですから、かれこれ三十年になります。ボーイスカウトという名称ですから、男子だけとお感じになる方もいらっしゃいますが、現在は男女一緒に活動する団体となっております。幸手には、幸手第一団と三団があり、現在は総勢五十名ほどの規模です。そして、ボーイスカウトのモットーは備えよ常にです。各隊ごとに、定めや掟がございますが具体的に表現いたしますと、カブ隊の場合はカブ隊の定めというものがありますのでご紹介いたします。ス・ジ・タ・オ・スと申しまして、それぞれが、素直であります、自分の事は自分でする、互いに助け合う、幼いものをいたわります、進んで良いことをします、となります。
【高木】ほかにも隊がありますよね?
【相良】はい、ビーバー隊・カブ隊・ボーイ隊・ベンチャー隊です。幸手団は昭和三十二年一月初めてスカウト七十名の入隊式が行われ現在に至っています。ボーイスカウトはイギリスで発祥した世界規模の団体です。編成は、幼稚園から大学生まで、年齢に応じてそれぞれの活動隊があります。活動のサイクルは九月に始まって翌年八月までを一年としています。幼稚園年長から小学二年生の二学期までがビーバー隊、小学二年生三学期から五年生の二学期までがカブ隊、五年生の三学期から中学三年生の二学期までをボーイ隊、中学三年生の三学期から大学生までがベンチャー隊、大学生をローバー隊と呼んでおります。野外活動を中心とした多くのプログラムがあり、活動は幼稚園児から社会人までが一緒になって行います。季節に応じたイベントなどを開催するのですが、社会人から幼稚園児までの縦割社会の中で、年上の者が年下の者の面倒見ながら進めます。少子化や子どもたち同士のふれあいの少ない昨今ですからこそ、縦割社会の必要性を感じております。見ていると、プログラムを通して子どもたちが成長していく様子が良くわかりますね。もう何年も前になりますが小学一年生の子供たちが旅館で入浴中に浴槽の中にイスを入れたという事で私が「怒らないよ、名乗り出なさい。」と言いましたら、「隊長、ごめんなさい。僕がやりました」と名乗り出た子がありました。私は「勇気あるね、偉かったね」と褒めました。幼いなりに団体の中で少しづつ成長していくことが良いのではないかと思っております。その子も今はリーダーとして一緒に活動をしています。
【高木】これを読んで、ボーイスカウトに興味を持たれたらどうすればいいのですか?
【相良】三月中に募集の説明会を開く予定をしていますが、三月二十一日から二十二日にかけて一泊でキャンプ集会をボーイ隊が行います。学校五日制になって、子どもたちも土日に多少のゆとりがあるようですんね。多種多彩なプログラムの体験学習がメインであるボーイスカウト活動でいろいろな体験を積んでいただきたいと思っております。連絡先は(42)1142の白田(はくた)団委員長までお問い合わせ下さい。年間を通じて、冬はスキー、夏はキャンプなど楽しく過ごせると思います。
【高木】今まで多くの子どもたちが卒業されていると思いますが?
【相良】社会人になっても活動は出来ますので、現在も協力してくださる方々はたくさんおります。その方々、地域の方々に助けられ、主人と子供の協力も得ながら今日まで続けてくることが出来たようです。それ以外にも、立派に大人へと成長した子どもたちが遊びにきてくれたり、声をかけるけてくれたりすることがうれしいですね。一昨年の成人式には初代ビーバー隊の隊長をさせていただいたときの五名の子どもたちが成人を迎えました。自分の子どものようにうれしかったですね。こんなこともありました。電車のなかで「隊〜長!」って声をかける子がいるので、よく見るとスカウトの仲間でした。スカウトは退団してもいつまでもみな仲間と私は思っています。「隊長、座りなよ」と席を譲ってくれました。一日一善を忘れずに実践している子どもたちを誇りに思いました。そのような、子どもたちが一緒なので、楽しみながら続けてこられたような気がします。
【高木】ご趣味などは?
【相良】パッチワークや木目込み人形などを作っております。初孫に木目込みの雛人形を作ったりして楽しんでおります。それと、昔からお寺が好きで時間があると寺めぐりをしております。主人が四十二才の時に大病を患い、とても不安な時期を過ごしましたが、おかげさまで今は元気に回復して、働けるようになりました。それで、感謝を込めて趣味も活かしながら秩父三十四ケ寺から始めて、坂東、四国八十八ケ寺、高野山と回りました。今度はお礼に四国遍路に出たいと思っております。行けるといいのですが、以前は「誰かの為に」という言葉が好きでしたが、還暦を迎えて「頑張らないけど、あきらめない」と言う思いに変わってまいりました。がむしゃらに突っ走る時代も大切な事ですが、体が丈夫であってこその自分ですから、自分を大切にと思っております。
【高木】それでは、お友だちをご紹介ください。
【相良】ボランティア精神と福祉に関心の高い田川英治さんをご紹介いたします。田川さんは田川木工の会長さんです。あたたかいお話がきけると思います。
【高木】ありがとうございました。これからも多くの子どもたちにいろいろな体験をご指導下さい。
(相良さんはとても前向きな方で、子どもの中でガキ大将的な役割で楽しんでいきたいとお話くださいました。ボーイスカウトは大人から子どもまでが大きな家族となって活動する体験学習の場なのかなと感じました)