2004年1月18日



 早いもので一月もあとわずか、時間の経つのは早いものですね。梅の開花もちらほら聞こえ始め、春が待ち遠しい気持ちが伝わってくる今日この頃です。さて、本日は埼玉県緑の推進員である横田千代子さんよりご紹介いただきました栗原京子さんにお話しを伺いました。栗原さんは幸手市交通指導員として三十三年にわたり交通安全に貢献されている方です。

幸手市交通指導員
栗原 京子さん
本紙取材 木 康夫

【高木】こんにちは。交通指導員として永年にわたってのご活躍ですが、交通指導員にはどうしてなられたのですか?

交通事故を
 身をもって体験

【栗原(敬称略)】こんにちは。横田さんからご連絡をいただき、ご辞退申し上げたのですが、どうしてもと言われてしまいました。どうぞ、よろしくお願いいたします。交通指導員になったきっかけは三十五年前に交通事故にあったことでしょうね。下の娘が四才の時で幼稚園に送り出したあとの午前十時半頃のことです。軽自動車を運転して、交差点で右折しようと信号待ちをしておりました。突然後ろから走ってきた四トントラックが車の後部に突っ込んできたのです。夜中から走りつづけ、居眠り運転だったようですね。トラックは私の自動車の後ろに乗り上げ、その衝撃で私の車と共に数メートル走って止まりました。私は意識不明で救急車に乗って病院に搬送されました。当時はシートベルトもセーフティガラスも無い時代で、追突の衝撃で顔がハンドルにぶつかり、頭はフロントガラスを打ち砕いて無数のガラス破片が頭の中に刺さった状態でした。意識のない中でしたが、三人の娘の名前を叫びながら病院で手術を受けたようです。小学校六年生、一年生、四才だった三人の娘たちが、私のことが心配で病院に着きっきりだったようです。気がついてみると目と口以外は包帯だらけでガラスを取り去るのに五回の手術を受けました。その時の事故の後遺症で今でも首が曲がらないのですが、交通事故の恐ろしさを身をもって体験したのです。多くの子どもたちにこのような思いをさせたくないという気持ちもありました。それで、交通指導員の募集の案内を見て応募したのです。栗原京子さん

【高木】交通指導員の方々のお仕事はどんなことですか?

家族の協力あっての
     交通指導員

【栗原】交通指導員は準公務員となり幸手警察署管内に現在女性四名、男性十名がおります。主に小学校の通学路においての朝の立哨指導とさくら祭りや市民祭りといったイベントなどにおいての交通指導など年間百二十回ほどの交通指導があります。特に本年は埼玉国体が開催されますので更に役割が増えてくるものと思います。雨の日も雪の日も暑くても寒くても役割がありますので、体調管理には気を遣いますが子どもたちやお年寄りの方たちから「おはようございます」と声を返されるととてもうれしいものです。特に緑台小学校と東小学校の子どもたちはよく挨拶をしてくれるので気持ちがいいですね。その反面、若い人たちが意識をしてくれないので困っています。交通指導員以外に交通推進員にもなっていますが警察官と一緒に行動し、駐車違反や自転車の無灯火の指導を行うのですが、大人たちのほうが交通安全に対しての意識が低くなっているように感じます。私たちも年に数回指導研修を受けるのですが、昨年十一月に日頃の成果を指導演技という形で競い合う「高齢者交通安全教育指導コンクール」というものがありました。二人一組で指導演技するのですが、私は幸手市交通指導員の松本さんとペアを組み、県東方面地区で優勝することができました。四月の県大会に進出することになりましたので頑張りたいと思います。また、幼稚園などに出向いての交通安全教室や老人福祉センターなどでのお年寄りへの交通安全指導など数を増やしていきたいと思っております。忙しいですが、すべて、家族が理解して協力があって出来ることですので感謝しております。

【高木】本当にお忙しいようですね。趣味などは?

毎日十本焼いてる
  手作りカステラ

【栗原】趣味は料理とお菓子作りです。どちらもお友達に差し上げて喜んでいただけるもので、現在カステラ作りに凝っております。ウコッケイを飼っているのですが、その卵を使ってカステラを作っております。最初はペットとして飼いはじめたのですが、その卵がおいしいので現在四十羽を超える数になっております。カステラは十年程前から独学で焼き始めましたが、お友達に差し上げて喜んでいただけるまでに上達しました。ウコッケイの卵と蜂蜜とお砂糖と強力粉だけで毎日十本くらいは焼いています。カステラの難しさは生地の立て方ですね。それと、取れ立ての自家製新鮮卵栗原京子さんですから膨らみ方が1cmは違いますね。最近は凝ってきまして、「ウコッケイの卵入りカステラ」というオリジナルパッケージを作りましてそれに入れて差し上げています。カステラ専用のレンジを二台用意していますが、二本焼くのに一時間半かかりますから、夕食後は毎晩カステラ作りに励んでおります。(笑)また、健康を考えて、よさこいソーランをやっている「虹の会」というサークルに入っております。太極拳もやっていますが、よさこいが躍動感ある「動」で太極拳はゆったりとしたリズムの「静」と対照的です。共にお友達がたくさん出来て健康的で楽しんでおります。

【高木】寝る時間がありませんね。では、お友達をご紹介ください。

【栗原】一緒に交通指導員やボランティア活動をしている幸手市の栗田年子さんを紹介します。栗田さんは聴覚障害者への要約筆記をされている方です。

【高木】ありがとうございました。交通指導員として更なるご活躍を期待いたします。
(栗原さんはごはんを食べるとき以外は座っていないとおっしゃるほど、とってもバイタリティあふれる方で、花いっぱい咲かせ隊、よさこいソーラン、太極拳、しらさぎ苑や菜の花の里でのボランティア活動などフルに活動されています。もちろん灯油の配達もされているそうでとっても前向きなスーパーおかあさんでした。取材後にお土産に手作りカステラを頂きました。早速いただきましたらとてもしっとりしていて絶品の味でした。幸手名物の一品としていけるのではないでしょうか?)




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