入梅も間近な今日この頃です。新緑にはこの季節がとってもたいせつなのですが、はっきりしない天気は喜ばれないようですね。さて、本日の友達の輪には柿沼義良さんよりご紹介いただきました潟Gムケーツール代表取締役である森本勇さんにご登場いただきます。森本さんは特殊な切削工具を製作する会社を経営されております。
潟Gムケーツール
代表取締役 森本勇さん
本紙取材 木康夫
【高木】こんにちは。柿沼さんとご一緒にアジアの国々を毎年訪れているそうですね。今までに行かれたところでお薦めの場所はございますか?
【森本(敬称略)こんにちは。柿沼さんもお話されたかと思いますが、私が現在の仕事を創業して間もない頃から、親しい友人たちと毎年アジアを中心に出かけております。当社が創業して十八年目ですから、かれこれ十六、七回出かけていることになりますね。台湾、フィリピン、タイ、韓国、中国などアジアの国々をほとんど回りました。また、同じ国でもその国の地方にも行ってまいりました。お薦めですか?そうですね、アジアの中にもリゾート地がたくさんあるんですね。フィリピンのセブ島やボラカイ島などは映画のロケに使われたりするほど、空は青く海がきれいできれいな魚が目前までやってきます。特に冬がいいですね。ご家族連れで楽しめる場所です。
【高木】機会がありましたらぜひ行って見たいですね。お仕事の内容と創業について伺いたいのですが?
【森本】当社は、一例ですが、自動車の部品や水道バルブなどを加工するための工具を製作しています。工具といっても金属や合金などを削ったりするものですから、とても硬度の高いタングステンカーバイト(超硬)という合金で製作します。もちろん、その合金を加工するにはそれよりも硬度のある工業用ダイヤモンドを用いるのです。私は、元々切削工具の会社に勤める技術職のサラリーマンでした。しかし、切削工具は製品となるまでに、営業や流通関係など間に多くの人が介在してしまうのです。結果的にお客様の声がダイレクトに伝わってこないのです。そこで、お客様のニーズに直接答えたい、痒いところに手が届くような切削工具を作りたいと独立したのです。昭和六十二年、自宅を改装して私を含めて三人でスタートしました。始めた当初は一人に一台の加工機械で製作していました。現在はスタッフ八名でコンピューター管理により一人が数台の機器を管理するような体制です。現在、加工品などの製造は労働力が安い中国に集中しております。伴って、その加工に必要な切削工具の市場も中国が大きく、私どもでも商社の仲介によりますが、中国やタイから発注された仕事もあり、当社もいつかは海外に進出したいと考えております。アジアの国々を回ってきたことが国の事情を伺うにはちょうどよかったように思えます。
【高木】アジアは大きな市場なんですね。趣味が豊富とも伺いましたが?
【森本】趣味ですか。創業以来ずっと仕事に追われていましたので、趣味の時間が持てましたのは十年前ぐらいからです。以来、趣味が無い期間が無いと言われるほど立て続けに趣味を重ねてきました。最初にはまったのがラジコンヘリコプターです。四年近く夢中になっていましたね。でも、お金がかかるのです。ラジコンヘリコプターは操縦が難しく、あっという間に五万〜十万円の修理代がかかってしまうのです。墜落してしまうということなんですが。(笑)当時、一機二十万円くらいしました。五機所有していましたが現在は思い出の一機だけです。河川敷で飛ばしていたのですが、ある日、空を見上げると人間が背中に大きなプロペラを付けて、飛んでいるのです。ラジコンヘリは操縦を覚えるのが楽しいのですが、完全にマスターした頃でしたので、今度は人間が空を飛んでいることに興味を持ったのです。
【高木】パラグライダーですか?
【森本】そうです、パラグライダーです。一人では出来ないので友人に声をかけ、見よう見真似の独学で始めました。最初はパラセールだけを持って走り、キャノピー(上のセールの部分)に空気を取り込んでライザ(セールと体を結ぶケーブル)をピンと張って、しっかりしたアーチ型のパラセールを作る練習をしました。これが出来ないとテイクオフは出来ません。三週間くらいこればっかりでしたね。次に二十五キロあるエンジンを背負って同じ練習をしました。これが出来るようになって初めてエンジンをかけ、キャノピーに空気を取り込んで、ライザを張った状態でエンジンスロットルを開けるのです。初フライトの時は感動しました。ふわっと足が浮いて、空気の質量を実感しました。でも上がった瞬間、早く降りたいと思いました。実際の高度は十メートル位でしたが、すごい恐怖心が襲ってきたのです。以来、六年近くパラグライダーを楽しみました。大きな事故は無かったのですが、高度五十メートル付近で上昇気流に入り回転しながら百メートル付近まで一気に上がったのです。経験がありませんし、突然のパニックで慌ててしまいました。高度を下げようと気流に逆らったためキャノピーが乱れ失速して落下したのです。もう駄目かなと思いましたが、地上十メートル近くで運良くキャノピーが開いて命を落とさずにすんだ事がありました。資格的には日本航空協会発行の免許がありますが、あくまで公共に対する危険とマナーを尊重したスポーツで自己責任が求められます。体力の低下と事故の恐さもありますが、空から観た地上に恋して、趣味をゴルフに変えました。(笑)また、海、特に海釣りに魅力を感じていましてゴルフと併せて大きな趣味になりそうです。
【高木】空から地上、そして海ですね。では、お友達をご紹介ください。
【森本】パラグライダーを一緒にやっていた測量士の中徳夫さんを紹介します。
【高木】ありがとうございました。さらに新しい趣味に向かってチャレンジ下さい。
(森本さんは国際交流にも熱心で、特にこれからを担う若者にエールを送っています。ロータリークラブを通じて海外の高校生を交換留学で受け入れたり、地域の高校生にボランティアの大切さを体験させて世の中の弱い立場の人たちを支援していけたらと熱く語られていました。益々のご活躍を期待いたします)