日差しが強くなり、本格的な夏まであと少しの今日この頃です。本日の友達の輪には(有)中測量設計事務所の中徳夫さんよりご紹介いただきました笹子正樹さんにご登場いただきます。笹子さんは司法書士としてご活躍されている方です。
笹子司法書士事務所
所長 笹子 正樹さん
本紙取材 木 康夫
【高木】こんにちは。中さんよりお仕事をはじめ、公私共に親しくさせていただいている方とご紹介いただきました。本日はよろしくお願いいたします。笹子さんは幸手でずっと司法書士のお仕事をされているのですか?
【笹子(敬称略)こんにちは、よろしくお願いいたします。私はこちらに来る以前は蕨に住んでおりました。父が建設会社に勤めておりましたが、五十才代で司法書士の資格を取得して司法書士事務所を開業しようと考えていました。しかし、蕨には登記所が無くて浦和の司法書士の方たちに相談しましたら、司法書士の過疎地区がまだまだあるということで、当時、司法書士の少なかった坂戸と幸手を紹介されたのです。父は千葉県千倉の隣、和田町の生まれで、海や自然が豊かなところで育ちましたから幸手の権現堂や自然豊な景観が気に入ったらしく幸手で開業することにしたのです。
【高木】蕨にお住まいでしたか。では二代目ということですね。
【笹子】そうですね。二代目になります。学生の頃は法律を学んでおりましたが、後を継ぐことなど考えたこともなく、かえって法律なんて堅苦しく感じ、本が好きでしたから小説ばかり読んでいました。それに、父は昔の人間で私に対しては根拠を示さずに「これは、こうなんだ」と経験から決め付けて言ってくるタイプでした。反発もありましたが、親子ということもあったでしょうね、大学を卒業後、父のかばん持ちから司法書士業務の一歩が始まりました。そして、父からは理屈抜きの形で仕事を覚えていき、昭和54年に資格を取得しました。振り返れば経験が後からついてきて父の教えに結びついた思いです。その父も平成三年に亡くなって現在に至っております。
【高木】親子だからなせるところでしょうね。思い出に残るお仕事などありますか?
【笹子】私の仕事の中心は登記関係ですが、ある時マンションの登記に関しての依頼がありました。マンションというのは屋上や集会所や通路といった共有部分やエレベーターなどの共有設備などその登記に関しては複雑な計算が求められます。このころはマンションに関しては東京にあるマンション専門の司法書士が行っていた時代でした。やろうという司法書士も少なかったのですね。でも、チャンスでしたので幸手のマンションではじめて関わったのです。しかし、取り掛かると計算方法が複雑で、本当に苦労しました。でも、登記が完了したときには「やれば出来る」という自信につながりましたし、今に至ってはマンションは任せてくださいという自負があります。
【高木】司法書士のお仕事にも変化があるようですが?
【笹子】ここ十年位登記中心の仕事を行っています。父もやってきたことですが、登記を大事にしていきたいと思うのは、何千万円というマイホームを持った人の権利を裏付けることであり、その事によって財産を守ってあげられるからです。ですから、今後も登記中心の仕事となるでしょうが、関連して相続や遺産分割、遺言状まで派生してきます。特に遺言状は昔と比べるとずいぶん多くなりました。たとえばお子さんのいらっしゃらないご夫婦の場合、夫が亡くなった場合、妻の名義にしておかないと四分の一の遺産が夫の兄弟にも分配されます。両親が既に亡くなっている場合たとえ便箋一枚でも十分ですから遺言書を書いておくとトラブルは避けられるものも多いのが現状です。また、法務大臣の認定を受けた司法書士が依頼者の代わりに簡易裁判所の法廷に立つ仕事も出てきました。二〇〇三年四月より認められた制度で、研修を受けて試験に合格した司法書士に対して百四十万円までの訴訟に関して簡易裁判所での代理が可能です。司法書士としては以前から訴訟や申し立ての書類を作成する権限はありましたが法廷には立てませんでした。しかし、この制度改正の中で、法外な高金利の消費者金融問題や多重債務など消費者救済の訴訟件数なども増加して、司法書士としての役割も多様化してまいりました。いづれにいたしましても敷居の高くない相談しやすい司法書士を目指しています。
【高木】身近な相談者としてますますお忙しくなりそうですね。
【笹子】埼玉県司法書士会では無料で電話相談を行っています。私たちが交代でご相談をお受けしていますのでお困りごとがありましたら、月曜から金曜の午後一時から四時まで電話048(839)8560へご相談下さい。
【高木】お休みのときなどは何をされているのですか?ご趣味などは?
【笹子】健康のためにジョギングをやっていましたが、七、八年前から自転車に乗っています。最初は市内や近隣を走って景色を楽しんでいましたが、だんだん本格的になり、現在はロードレーサーに乗ってヘルメットからユニフォームまで着用して乗っています。大会にも参加しました。毎年十月頃に開かれる琵琶湖一周の大きな大会です。二度ほど出場いたしましたが一周百八十kmありトップの人は四、五時間で走るのです。私の場合は6時間半くらいかかっています。たくさんの選手が走りますが、集団で走る時は先頭が空気を切り拓くのです。後ろは空気抵抗が減って楽に走れるのです。自転車の魅力のひとつは体で風を切る快感です。なんとも言えませんね。それに、自転車は年齢が増しても機械が体力を補完してくれ、人車一体となったツーリングが楽しめます。仕事も忙しいですが気が向いたらちょっと遠乗りしています。日本中を自転車で、特に歴史的なところを旅行してみたいですね。
【高木】では、お友達をご紹介ください。
【笹子】東さくら通りにありますドリームサービスの白田ひろ子さんをご紹介いたします。
【高木】ありがとうございました。ますますのご活躍をご期待いたします。
(笹子さんはとても明るく誠実な方で、相談者の立場で親身に話せる印象を持ちました。役割が増してきた司法書士としての幅広い活動が期待される方でした)