今日からあと三日で師走。この時期になると一年の過ぎる早さに驚くばかりです。さて、本日の友達の輪にはマルニ商会の田中喜美枝さんからご紹介いただきました長谷川良則さんにご登場いただきます。長谷川さんは市内で税務会計事務所の所長を務められる方です。
長谷川税務会計事務所
所長 長谷川 良則さん
本紙取材 木 康夫
【木】こんにちは。田中さんから税務会計事務所を開業以来のお客様で、とっても話題の豊富な顧問税理士さんと伺いました。よろしくお願い致します。長谷川さんは群馬県の生まれですよね。税理士さんになろうと思ったきっかけと幸手で開業された理由みたいなものをお話いただけますか?
【長谷川(敬称略)こんにちは。木さんから取材を受けると言うのは妙なものですね。木さんとはJC(青年会議所)やロータリークラブなどの団体を含めて、多くでご一緒させて頂いておりますから、あらためて取材と言うのは緊張しますね。(笑)私は木さんもご存知のとおり二十二才まで群馬県にいました。高校を卒業後、高崎の会計事務所に勤務し、そこで税理士になろうと思ったのですね。それで、税理士試験の受験資格にある五年間の実務経験を会計事務所で積んで、二十五才から二十六才の二年間、専門学校である大原簿記学校で受験浪人をしながら税理士試験に合格いたしました。その後、大原簿記学校で三年間講師をしていました。家内とは大原簿記学校で出会ったのですが、いつかは会計事務所を開業したいと思っていましたので、結婚を機に同時に開業しようと思いました。ゼロからのスタートですから、どこで開業しても同じだろうと考え、家内が一人っ子でしたから、それでは、家内の実家がある幸手に来ようと思ったのです。昭和六十一年九月十日に結婚式を行い、二十五日に開業です。なんと、家族以外、幸手の知人も顧問先もゼロでの開業でした。(笑)
【木】奥さん思いですね。それにしても、文字通りゼロからのスタート、どこに事務所を構えたのですか?
【長谷川】実家がてんぐ堂という釣具店でしたのでその二階に机をひとつ置いただけの事務所でした。(笑)とは言っても収入がないと困りますので、三年間は日本能率協会や日本マンパワーといったところで派遣講師を勤めながら、顧問先を探していました。あまり聞かないと思いますが「税理士はいりませんか?」(笑)みたいな飛び込みの営業もずいぶんやりました。でも、最初の顧問先は家内が取ってきてくれました。本当にうれしかったですね。家内が勤めていた会社に出入りする印刷会社さんで、あれから十八年になりますが、現在でも顧問させていただいております。また、出会いと言うのは不思議なものですね。幸手市商工会に加入と開業の挨拶にいったのですが、当時のJC(幸手青年会議所)が経営の勉強会に講師を探している話があり、商工会の経営指導員から「開業したばかりで暇そうな税理士がいるから講師にいいんじゃない」とJCに私を紹介していただいたのです。このことがきっかけで、幸手の企業人たちと出会いました。ものすごく熱心に勉強していて知らぬ間に自分自身も講師以上に入り込んでいましたね。ここが原点となってたくさんの人たちとの出会いが生まれたといっても過言ではないでしょうね。
【木】内助の功ですね。長谷川さんは家族思いですし、社員思いですね。
【長谷川】木さんも大病されているからわかると思いますが、私は子どもの頃から心臓が良くなかったのです。十六才のときに手術はしたのですが、数年前に体調を崩し、医師のすすめで平成十四年十月三十日に人生最大の十時間に及ぶ大手術を受けました。執刀医のおかげで大成功して普通の生活が出来ますが、術後は人生観が変わりましたね。いつ死ぬかわからないということです。ですから、何事にも先の準備をするようになりました。それに、前は角のある人間と言われましたが、術後は丸くなったと言われますね。(笑)そして仕事はとても忙しいのですが、わずかでもいいから家族一緒の時間を作るようになりました。家族でコンサートに行ったり映画は子ども達と月一回は観に行ってますね。今、一番大切に考えているのは健康で、次に家族と社員です。入院生活中、所長である私が一ヶ月寝ていても事務所は動いているというすごさをあらためて認識しました。社員がやってくれているから当然のことなんですが本当にありがたく思いました。それで、思っている夢のひとつですが、会計事務所を企業にしたいと考えています。現状の会計事務所では私が死んでしまうと終わってしまいます。昨年四月より税理士法人として二人以上の税理士がいれば法人化できるようになりました。これは顧問先のお客様や従業員のためになりますので、来年一年かけて方向性を見極めていきたいと考えています。
【木】税理士法人ですか?あまり聞かない名称ですね。長谷川さんは税理士になって良かったことなどありましたか?
【長谷川】良かったことですか?そうですね、まず税理士という仕事が社会公共性のある仕事だということですね。そして、今一番燃えているのが企業の上場です。税理士として顧問先が上場企業というのはなかなかチャンスがありませんし、上場企業の顧問税理士にはなりたくてもなかなかなれません。現在、私が顧問させていただいている企業のひとつで来春の上場に向けて頑張っている企業があります。上場に向けて準備していますが、いろいろな人が関わっていろいろな情報が入ってきて、貴重な体験をさせていただいております。とっても楽しく仕事をさせていただいております。
【高木】それでは、お友達をご紹介ください。
【長谷川】飛び込みでお客様になっていただいた玉木歯科医院の玉木和夫さんをご紹介いたします。
【木】ありがとうございました。更なる躍進を期待いたします。(長谷川さんはご自分の人生を人との出会いを縦軸に楽しそうにお話くださいました。私も長谷川さんとはお付き合いが長いのですが、仕事に対する新しい一面を拝見させていただいたような思いでした)