2005年7月17日



異常気象ともとれる今年の梅雨ですが、全国では渇水地区と大雨地区に分けられた厳しい気象環境となりました。梅雨明けまであとわずかですが、台風が数多く来た昨年のような夏にならないよう祈るばかりです。さて、本日の友達の輪には保険代理店を経営される斎木和美さんからご紹介いただいた、「カットハウスかみ床」の奥さまである鈴木侑子さんに登場願います。

「カットハウスかみ床」
鈴木 侑子さん
本紙取材 木 康夫

【木】こんにちは。斎木さんよりご紹介いただきましたが、斎木さんはこちらの常連さんでもあるそうですね。今日はよろしくお願いいたします。かみ床さんは二代目だそうですね?


【鈴木(敬称略)】はじめまして。初代は主人の父である鈴木正男が「バーバーマサオ」として創業しました。義父は日本橋で床屋さんを開業していましたが昭和二十一年ごろ現在の地に土地を購入して開業しました。主人が二代目としてあとを継いでおります。おかげさまで昨年お店を新築し直しました。父が創業して以来かれこれ六十年近くになりますね。

【木】ご夫婦でお仕事されていますが?

豪雪地帯で
     床屋修行

鈴木私は新潟の出身です。新潟で五年間床屋さんの修行をしていました。昔は手に職を付けるには奉公という時代がありました。私も三年間床屋さんで指導して頂き理容師の資格を取りました。その後、二年間住込みをしながら仕事で奉公させていただきました。当時の新潟は冬になると豪雪で朝の仕事は雪降ろしからです。毎日五時半に起床して石炭ストーブを焚いてそれから屋根に上がって雪降ろしをするのです。私は自宅でも雪降ろしをしたことがなかったのですが、お店では女性も男性も関係なく雪降ろしをしたものです。重労働でしたね。電柱が雪で埋まり人間の膝くらいまでしか出ていないなんてこともよくありました。

【木】豪雪地帯だったのですね。幸手にはどうして来られたのですか?
鈴木侑子さん

外の世界を
   見てみたい!

鈴木新潟生まれの新潟育ちで床屋さんしか知らない私でしたから、床屋さん奉公の年が明けた時に外の世界も見てみたいなと思い始めたのです。それで、当時、姉が幸手にいたものですから東京にも近いと思い、姉のところに遊びに来たのです。しばらく居候の身で自由気ままに社会勉強(?)をしていましたら、縁というものは何処にあるか判りませんね、「バーバーマサオ」で求人募集の張り紙を見たのです。何もしないで過ごすのも暇なので、働こうかなと早速応募しました。それで、採用されて床屋さんの仕事に戻ったのです。二代目である主人とは同学年だったこともあって、縁あって一年後に結婚しました。以来、三十七年。仕事も家庭も円満に過ごさせていただきました。今年定年を迎えるのですが退職させてもらえそうにありません。(笑)まあ、定年なく働けるということは幸せなことだと思っています。

【木】床屋さんは流行に敏感なお仕事ですよね?

鈴木侑子さん

何処に行っても
  髪型が気になる!

鈴木そうですね。いろいろなものに影響されますね。古い話ですが、ビートルズが来日した頃は髪の毛の長いヘアースタールが流行りました。一時期でしたが長髪が多くなって来店頻度が下がりお客が減ったこともありました。また、パンチパーマが流行ったこともあります。セットが楽だというのでサラリーマンに流行したのですが、大阪でパンチパーマのヤクザっぽい人が拳銃で撃たれる事件などがあってイメージが変わってしまいましたね。今でも仕事の習慣なのか若い人のヘアースタイルなど見てしまいますね。外出しても髪型は注意して見るようにしていますね。お客様が来られて「おばちゃん、こういう風にして」と写真など見せてくれるのですが、髪形は髪質や髪の固さなどによって仕上がる部分がありますので「同じには出来ないけど近いものにするね」とセットしています。イメージでカットする技術があればどんな髪型も可能ですね。

【木】ご夫婦でお仕事されていて楽しそうですね。ご趣味などは?

健康にもいいし
   夫婦で山登り

鈴木主人と二人で床屋仲間の山登りに参加しています。三千メートル級の山に登りますが富士山には三回登りました。北岳、槍ヶ岳、南アルプス、穂高など一泊二日や二泊三日のコースで登っています。はじめての山歩きは尾瀬で、ハイキング気分で四十五歳の時でした。その時とても「いいなあ」と思ったのです。山登りの魅力は頂上を極めた時の達成感です。槍ヶ岳の頂上に到着した時は畳三枚ぐらいのスペースしかなくて恐くて立っていられませんでした。這って下を観たのですが、なんとも言えない感動でした。そして、空気が美味しく星が綺麗なことです。マイナスイオンを全身に浴びて一心不乱に登っていくのですが、山小屋でいろいろな人と交流し、日常にない時間を楽しめます。それに、高山植物も美しいですね。女王と呼ばれているコマクサという植物がありますが、草一本生えていないところに群生するのです。その美しさを見るだけでも登る価値があります。主に春から秋に登りますが、冬はクロスカントリーを奥日光で楽しんでいます。毎年、恒例ですが正月二日には仲間で鍋や材料やガスボンベを持って大平山に登り鍋を囲んで楽しいひとときを過ごしています。

【木】体力維持も必要ですね?

鈴木日頃から鍛えないと足腰はどんどん弱ってきますね。それで、筑波山にはトレーニングで登りに行きます。また、ミニチュアピンシャーの親子を飼っているのですが、毎朝、散歩をする時に自分の足に一kgのベルトを付けて一時間ほど歩いています。自分のためと思って散歩も楽しんでいます。

【木】素晴らしい趣味ですね。では、お友達をご紹介下さい。

【鈴木】お客さまでもあり、長いお友達なんですが、猪瀬幸子さんを紹介します。

【木】ありがとうございました。ご夫婦でお仕事を楽しみながら、体力を鍛えられてたくさんの山にお登り下さい。さらなる挑戦に期待します。
(鈴木さんの愛犬であるミニチュアピンシャーのピクシーちゃんはフジテレビの今日のワンコに出演されたそうです。そのピクシーちゃんも子どもが2匹になり、3匹を連れての散歩が山登りにも健康にも役立っているそうです。夢はあと何回山に登れるかとかで、今のうちにキツイ山に登っておいて体力が落ちたらやさしい山に登りたいとお話下さいました。とても明るく楽しい方でした)




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