2006年8月13日



今日からお盆に入り帰省された人たちも、たくさんいらっしゃること思います。本日の友達の輪には「ヘアメイク En Deux 」の大前りょう子さんよりご紹介いただきました南節子さんに登場いただきます。南さんは幸手市日本語教室でボランティアスタッフとして、また、幸手市国際交流協会副会長としてもご活躍されています。

幸手市日本語教室ボランティア スタッフ
南 節子さん
本紙取材 木 康夫

【木】大前さんから外国人の友人を通じたお友達と伺いました。本日はよろしくお願いいたします。


【南(敬称略)】はじめまして。突然で驚いております。よろしくお願いいたします。

【木】日本語教室はいつ頃始まったのですか?また、どうしてボランティアスタッフになられたのですか?

【南】平成九年ごろでしたが、中央公民館で幸手市及び近隣に住んでいる外国の方を対象とした日本語南節子さん教室を開催する計画があり、ボランティア・スタッフの募集があったのです。我が家では、以前ドイツのスポーツ少年団のホームスティを受け入れたり、娘の学校の交換留学生をホームスティで受け入れた経験もあり、とても楽しい経験をさせて頂きました。それで、外国の方たちの役に立てばという気持ちがありましたので応募したのです。幸手市では初の試みでしたが、すでに日本語教室が開かれている自治体もありました。そこで、ボランティアスタッフの勉強として、十回開催される春日部市の日本語教室に参加したのです。その後、ボランティア育成の講習会には五十名もの方たちが参加し平成十年秋に中央公民館で日本語教室がスタートしたのです。

【木】反響はいかがでしたか?

半年は集まらず
でも、口コミで反響が

週二回 火曜日午後七時〜九時、土曜日午後二時〜四時の開催でスタートしたんですが半年位はどなたも来ませんでした。せっかく集まったスタッフも、受講生が居なければ何も出来ません。徐々にスタッフの参加も減ってしまいました。チラシを団地にポスティングしたり自分達の車の後ろに貼って走ったり、スーパーで外国人を見かけると声をかけたりしましたが全くダメでした。でも少しずつベトナムやフィリピンの人達が来るようになりました。それぞれの国のコミュニティがあり口コミで広まって行ったのです。ただ、仕事の関係で続けてこられず入替りがはげしいのが悩みで、減ってしまったスタッフと受講生のバランスがとれないのも悩みです。

【木】年齢、性別、環境が違う方たちに教えるのは難しいですよね?

必要な人たちに
必要な日本語を

【南】そうですね。受講生によって日本語の習熟度をどこまで求めるかによりますね。間違った日本語や変な日本語を使っている人も多いです。必要に応じては丁寧語を教えたり、子どもには子ども言葉を教えたり個々の対応が重要です。たとえば、日本で生まれ育った子どもを例にあげれば、学校では先生から日本語を国語として習いますが、微妙なニュアンスは生まれたころから習熟しています。しかし、外国から来た方々は一年生の教科書に「見えたよ。うさぎさんのお家」という文章があった場合、「見る」という言葉はわかっても、「見えたよ」という言葉を知らないのです。「見た、見えた、見えたよ」というニュアンスの状況がわからないのです。外国の子どもたちには「よ」という接尾語も理解しにくいようです。また、「家」という言葉を知っていても「お家」というように接頭語がついているだけでわからなくなってしまいます。日本の学校に入ってきた外国の子どもに何が必要かというと、一番は友達と遊ぶこと、したい事が伝えられる言葉なんです。「おしっこ、したい」」などのような事を教えてあげないといけないのです。また、「立って」「座って」「前に習え」「休め」「遊ぼう」などのようにみんなと一緒にやりたいことがわかるような言葉も大切です。

【木】必要な人たちに必要な日本語を教えてあげるということが大切なんですね。さて、南さんのご趣味なども伺いたいのですが、また、何か夢などはあるのですか?

南節子さん

主人の夢を
繋ぐことが私の夢

平成六年頃から友人夫婦と私達夫婦で山登りをして来ました。重たいものはみんな主人がかついでくれてノロノロ私が先頭で登っていました。ブームもあって日本百名山をめざすようになり、私はまだ八十六座ですが健脚の主人は昨年で百名山完登いたしました。山登りがきっかけでワンボックスカーの第二、第三シートを取り外し車内で寝られるようにした車で北海道から九州まで出かけました。本格的なキャンピングカーを手に入れる事が主人の願いでやっと定年退職時に望みがかないました。私が仕事を来年辞めて二人で山登りをしながら日本中を二、三年かけて旅をする計画を立てていました。それから、海外へと夢はたくさんありました。ところが、今年二月に主人が旅先で急逝してしまいました。今もまだ信じられない思いでいっぱいですが、主人が可愛がっていた愛犬になぐさめられながら日々を送っています。残された私の夢は主人が見たいと言っていた場所に行く事、主人の夢をつないでいくの私の夢です。

【木】ご主人の夢がつながるといいですね。では、お友だちをご紹介下さい。

高橋美幸(パンニパー)さんを紹介します。彼女はタイの人ですが日本の人と結婚して給食センターで働きながら栄養士の資格を取ろうと勉強している頑張屋さんです。

【木】ありがとうございました。地域にお住まいになっている外国の方々に役に立つ日本語をご指導下さい。ご活躍を期待いたします。
(ご主人思いの南さんだからこそ、新盆の今日、ご主人を迎えるときにこの友達の輪が掲載という偶然を生んでくれたような気がします。合掌)




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