2007年1月14日



新年あけましておめでとうございます。七草も過ぎ早春を待つ気持ちが一段と高まる頃ですね。さて、本年トップバッターとなる友達の輪には幸手市サッカー協会理事長の出井保信さんからご紹介いただきました佐藤哲郎さんに登場いただきます。佐藤さんは日本サッカー協会の公認C級コーチとしてボランティアで西中サッカー部の指導をされています。

日本サッカー協会公認C級
佐藤 哲郎さん
本紙取材 木 康夫

【木】明けましておめでとうございます。良い年が迎えられましたか?本年のトップとして出井さんからご紹介いただきました。よろしくお願いいたします。西中でサッカー部の指導をされていると伺いましたが?


【佐藤(敬称略)】明けましておめでとうございます。私は西中サッカー部のOBです。以前は上高野小でサッカー部の指導をしていました。その教えていた子どもたちが西中に進学する時に中学でも指導してもらえないかと声を掛けていただきお手伝いを始めました。現在は外部指導員という形で、毎日七時半からの朝練指導を行い地元のガソリンスタンドへ仕事に出かけ、スタンドの方々の理解をいただき、午後三時から五時まで部活練習に行く毎日です。

【木】小さな時からサッカーはやっていたのですか?

ブラジルへの
サッカー短期留学

佐藤以前、私は草加に住んでいました。草加にいた頃からサッカー少年で、中二のときに西中に転校し佐藤哲郎さんたのですが、当然のようにサッカー部に入りました。西中サッカー部では選手として出場し、県大会準優勝と県大会優勝という成績も残せました。当時はJリーグが開幕直前でサッカー熱が高まっていました。多くの子どもたちがあこがれたように、私もプロのサッカー選手にあこがれました。それで、高校でもサッカーをやっていましたが、高二の時にブラジルにサッカーの短期留学という話しがありました。ブラジルといえばサッカーが国技のような国で有名選手も多数輩出しているところです。ブラジル代表の黄金時代にはソクラテスやジーコと言った名選手がいますが、そのソクラテスが創立したサッカーアカデミーへのサッカー短期留学です。選手として日本から二十五名の参加枠があって、両親に「行きたい」と話したところ「よし、行って来い」と応援してくれたので、高二の夏にブラジルにサッカーの短期留学に行ってきました。

【木】ブラジルのサッカーと日本のサッカーの印象はいかがでしたか?

サッカーの国
ブラジル

佐藤第一印象はやっぱりサッカーの国なんだという感じでした。広場があれば必ず誰かがサッカーをやっているのです。ほんとうに小さい子どもからサッカーボールを蹴っていました。アカデミーでは現地のコーチ陣から直接指導を受けます。指導方法も日本とは違い、ボールを使ったトレーニングが主でした。特に小さなボールを使っての練習は正確さを要求するもので練習の成果は目に見えて表れるものでした。なによりすごいと思ったのはサッカーグランドがほとんど芝なんです。土のグランドは見ることがありませんでした。日本とはずいぶん環境が違うんだなと感じました。練習試合や日本選手でチームを作って現地のチームと交流試合を行ったりもしました。印象深いのは本場のスタジアムでサンパウロFCユースと練習試合をしたことですね。十二才から十八才までの同年代のチームですがブラジル選抜の選手もいたりして貴重な体験でした。当時の選手名簿がありませんが、もしかしたら昨年のドイツワールドカップで活躍した選手もいたかも知れません。ロナウジーニョは同年代ですから。(笑)佐藤哲郎さん

【木】日本に帰ってから何か変化がありましたか?

指導力の
大切さを実感

佐藤日本に帰って友人たちと試合をしましたが、物足りなさを感じました。レベルが違うと思いましたね。短期留学でしたが本当に上手くなったという実感がありました。サッカーに限らず、スポーツの上達には本人の努力と資質も重要ですが、あらためて指導力の大切さを感じました。子どもたちにもよく話すのですが、サッカーは攻守が反転しやすいゲームです。ですから、チームプレイが大事なのです。そのためには仲間とのコミュニケーションをたくさんとると言うことです。いいコミュニケーションといい仲間があってサッカーを楽しめるのです。

【木】将来の夢などは?

全国大会で
一勝したい

佐藤西中サッカー部にコーチとして参加してからは平成十年から十八年まで県大会連続出場しています。そして、勝ち上がり関東大会に出場し全国大会の切符を二度勝ち取りました。自分たちが中学生の時に、あと一勝で果たせなかった全国大会に二度も行けたのです。全国大会は私立が多く、弱いチームはいません。実力はもちろんですが運も必要なところです。埼玉でも私立の中学校が強くなっています。広域に選手を集められるのでしょうね。もう一度全国大会に子どもたちと行って、指導者として一勝を勝ち取ることが夢ですね。そして、将来はプロのコーチとして高校や大学などで指導できればと夢見ています。そのための実践指導の勉強中です。また、西中OBが中心となって「初緑」という社会人チームを作っています。埼玉県には社会人チームの協会として一部から四部までのリーグがあります。今度四部にチーム登録予定ですが、毎年勝ち上がって「いつかは幸手にJリーグチームを作るぞ」みたいなノリで頑張っています。(笑)

【木】サッカーを通じて夢が広がりますね。では、お友だちをご紹介下さい。

佐藤中学校からの友人で一緒にプレーしていた佐藤太一さんを紹介します。彼は西中出身のJリーガーとして浦和レッズなどで活躍し、現在は指導者としても活躍しています。

【木】ありがとうございました。ボランティアの外部指導員という姿は純粋な子どもたちの夢をかなえる大きな力となることでしょう。ますますのご活躍を祈念いたします。
(佐藤さんは自らを「サッカー馬鹿ですね」と言ってましたが、子どもたちからは「てつろう先輩」と呼ばれ、同じサッカー仲間として慕われながら自分の夢に向かって着実に歩んでいる印象を受けました。いつかはオシム監督のように地域のチームを引っ張る力になって欲しいものです)




[Image :logo.jpg]