権現堂の桜のつぼみも膨らみ、開花情報が気になる季節です。菜の花と桜のコラボレーションが今年も楽しみですね。さて、本日の友達の輪には「はまなす文庫」の戸田麻理子さんからご紹介いただいた、松田雅代さんに登場いただきます。松田さんは「サークル ポプラの木」を主宰されています。
サークル ポプラの木
主宰 松田 雅代さん
本紙取材 木 康夫
【木】こんにちは。戸田さんから「サークル ポプラの木」として、子どもから大人まで楽しめる企画をたくさんされている方とご紹介いただきました。
【松田(敬称略)】こんにちは。「サークル ポプラの木」は平成十三年に立ち上げたものです。二人の子どもがおりますが、地域で子どもたちを育てていただいたという思いがあります。それで、子育ても一段落したものですからボランティアサークルを作って、何か役立つ面白いこと出来ないだろうかと考えたのです。親しい友人に声をかけてふれあいネットワークづくりに着手しました。いろいろなアイデアが出てきて平成十四年七月に子ども向けのイベントとして「夏のお楽しみ会」なるものを企画しました。
【木】初イベントですね。費用はどうしたのですか?
初イベントに
気合充分
【松田】初めてのことで少し欲張って、「お話し会」、「わいわいスポーツ1.2.3」というイベントを盛り込みました。夏でしたから「怖いお話し会」と題して、会場の装飾にも凝りました。コミュニティセンターで開催したのですが、和室を利用し木戸をくぐって入るイメージで、サメのジョーズを描いた絵を入口に掲げ、その大きく開いた口から入場するのです。中には怖いお化けの絵も描いたり、気合が入っていましたね。戸田さんにも紙芝居で参加いただきました。また、「スポーツ1.2.3」も体協の皆さんにご協力いただき、ミニテニス等を行い子どもたちにも喜んでもらえました。
その後は地元香日向地区のおまつり「香日向まつり」にイベントを企画して参加しています。イベント開催には予算もかかりますが、基本的に地域で出来ることは地域でやろうというスタンスで取り組んでいます。もちろん、子どもたちからは会費を取れませんから、開催には地域の大人たちの協力が不可欠です。手作り小物を販売してその収益を用いたり、賛同いただける方々からの寄付などでまかなっております。
【木】大人向けのイベントもされているそうですね。
【松田】地方分権や地方の時代と叫ばれた時期がありましたね。そんな時に地域の大人が元気であればその地域の子どもたちは育っていくという発想がありました。それで、元気な大人づくりと地域コミュニティの創造を願い、平成十四年の二月に「大人のサロン」をはじめたのです。これは年一回のイベントですが文学と音楽と絵画をテーマにしたサロンです。第一回は第一部で「セロ弾きのゴーシュ」の語りにチェロの演奏を加えたオリジナルなお話し会と、第二部では弦楽四重奏を楽しんでいただくものでした。九十名以上の来場があってうれしい反響も寄せられました。翌年の第二回は「葉っぱのフレディ」の朗読と合唱、第三回は日本の名作童話とピアノ演奏、第四回は外国のお話しとギター演奏、そして、本年は二月に開催したのですが、ひとつぶお話し会の有志の方々のよる三篇のお話しとギターやフルートとともに歌を聞かせていただきました。まだ五年目ですがいろいろな方たちにステージに上がっていただき、たくさんの方々に来場いただいています。このサロンの特徴は一部と二部の間に休憩時間があって、そこでドリンクサービスがあるのですが、この時間が参加者達のPRタイムであったりコミュニケーションの場であったり、とても有意義なんです。毎回会場に絵画を飾らせていただくのですが、二科展会友の方の作品や美大の学生さんの作品、趣味で絵を描かれる方の作品などをお借りしております。
【木】素敵ですね。ご趣味も豊富なようですが。
コミュニティで
つなげていく
【松田】趣味は読書や手芸、ガーデニングなどいろいろやってきましたが広く浅くなんです。それで、専門的にやられている方たちに出会うと感心してしまい、いろいろな方に紹介したいと思うのですね。出会った方たちをいろいろな場面につなげていくというのが私の役割かもしれません。私は京都で生まれ育ち、主人は奈良出身で夫婦揃って関西なんです。結婚して奈良に住んでいましたが、仕事の関係で幸手に住むことになりました。初めてのところでしたが、幸手に来てたくさんのいい人と出会いました。人情味あふれるところが好きですね。幸手に住んでいなければ積極的な地域との関わりはなかったかなとも思います。さらに、コミュニティを通じて地域を横につなげたいと思っています。それと、関西に住んでいる両親も健康でいてくれるからこそ、地域に目を向けることが出来るのかなと思っています。
【木】さらにやってみたいことなどあるのですか?
ふれあいは
点から線へそして面
【松田】そうですね。食べることも嫌いじゃないので「食」という部分で何か出来たらなあ思っています。漠然としていますが「楽しい食」というものをコンセプトにふれあいが生まれたらと思案中です。少子高齢化が進んでおりますが、高齢化に負けない少しでも楽しく暮らせる街になればと思っています。個人的には、香日向の高齢の皆さんと小学校との交流活動を発案し、小学校の協力を得て、一年生と五年生は昔遊びの交流会、六年生には戦争体験のお話し会が実現いたしました。ふれあいは点ではダメ、点が線になって面になるようにつなげていくことが大事と思います。
【木】どんどん広がって行きますね。ではお友達をご紹介下さい。
【松田】自分史講座でご一緒させていただいている伴朝夫さんをご紹介いたします。伴さんは趣味で能面を彫られています。
【木】ありがとうございました。ご活躍を期待いたします。
(松田さんのご主人は香日向サッカーの監督をされているようで、ご夫婦揃って地域活動に関わっておられます。元気な大人たちが頑張っていることと、地域コミュニティは子どもたちの環境に大切と感じました)