新年あけましておめでとうございます。読者の皆さまにはすばらしい年明けのことと思います。本年も「タウンプレスよみうり」ならびに連載企画「友達の輪」をよろしくお願いいたします。さて、新春を飾るトップバッターには猪俣工業の猪俣武憲さんよりご紹介いただきました前田一郎さんに登場いただきます。前田さんは「カジュアルレストラン・カレオ」や「花灯路」などの飲食ビジネスを展開されている方です。
(株)マエダ
代表取締役 前田 一郎さん
本誌取材 木 康夫
【木】明けましておめでとうございます。猪俣さんから公私にわたるお付き合いをされている方とご紹介いただきました。今年のトップバッターになります。よろしくお願いいたします。
【前田(敬称略)】明けましておめでとうございます。まずもって、タウンプレスよみうりのご愛読者の皆さまには、日頃より弊社のお店をご利用いただきましてまことにありがとうございます。この場をお借りしてお礼申し上げます。どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。猪俣さんとは仕事でも大変お世話になっておりますが、友達の輪に紹介されるとは思ってもいませんでした。今年最初の取材になるようですがとても光栄に思います。
【木】現在、カレオさんと花灯路さんを経営されていますが、前田さんは何代目なんですか?
祖父の前田食堂
【前田】私は三代目になります。昭和二十年に現在の花灯路の駐車場があるところで、おじいちゃんとおばあちゃんが「前田食堂」という大衆食堂をはじめたのが当社の始まりです。その後、昭和二十八年にお座敷の料理屋として「前田別館」を開業しました。その後、車社会を反映して昭和四十年に「ドライブインマエダ」を開業しました。現在カレオのところです。そして、昭和四十五年に「前田食堂」の場所に新館を建てて結婚式場を始めたのです。私はおじいちゃん子でしたから、仕事を見ているうちにいつかはこの仕事を継ぐものと思って育ちました。その後ファミリーレストランの時代に入り、昭和五十五年にはドライブインを壊し、ファミリースタイルの洋食レストラン「レストランマエダ」を開業しました。この頃から私も三代目として家業に入っていました。
【木】家業を継がれたのですね。飲食ビジネスとしての転換が際立ちますがお話いただけますか?
現地で自分の目で
【前田】違うこともやりたかったのですが、家業を継ぐことが使命と思っていましたのでチャレンジはしませんでした。しかし、継いだだけで何もしなければ時代に淘汰されてしまいます。その時、「サンマルク」というベーカリーレストランに着目したのです。今は全国にありますが、当時は岡山にしかなくて見に行きました。とても刺激を受けました。それで、一年計画で平成十年に「レストランマエダ」の後に、焼きたてパンとサラダバーを売りにした「カジュアルレストラン・カレオ」を開業したのです。名称は全国に公募しました。カジュアルのCA、リラックスのRE、地域の輪のO、という意味で、高知の方が応募してくれた名称に決定し、レセプションにも来ていただきました。私が三十五才の時でした。不安はありましたが、若さが勝り怖いもの知らずでした。
【木】「花灯路」さんもにぎわっていますね。今後の飲食ビジネス計画はあるのですか?また、趣味などは?
京都の花灯路
【前田】ありがとうございます。「花灯路」はお酒を飲める和風の空間を創りたかったのです。それと、純和風の前田別館が残っていましたので、この建物も活かしながら何か出来るのではとカレオと同じデザイナーに相談したのです。それで、大好きな京都をイメージし、料理長やスタッフと話し合い、コンセプトは京都の花灯路「花と灯りの路」にしました。京都では毎年十二月には嵐山、三月には東山で花灯路が行われます。本家本元に当店の事を伝えましたら、毎年二回京都観光協会の花灯路実行委員会からポスターが送られてきます。幸手から京都に繋がる思いがうれしいですね。これからのことは未定ですが、無農薬や有機野菜などを用いたレストランを田舎で開きたいですね。ダッシュ村みたいなところで。(笑)趣味は旅行ですね。国内では京都、海外はバリが気に入ってます。バリはサービス業としてのすばらしさを体感できる場所です。
【木】地域貢献も積極的に行っているようですね。
エコキャップ運動
【前田】今までに青年会議所活動やPTA活動などを通じて地域社会との関わりが大切なことを実感してまいりました。常に地域社会貢献できるようなスタンスが大事と思っています。獣医である友人に幸手中央ロータリークラブ会長がいるのですが、ペットボトルキャップを集めリサイクルし、世界で貧困に喘ぐ子供達にワクチンが贈れるという話を教えていただきました。エコキャップ運動と言うものですが、キャップ約800個で一人分のポリオワクチンが世界の子どもたちに届けられます。早速賛同して昨年十二月二十日から本年三月十九日までの三ヶ月間ですが「ペットボトルのキャップで世界の子どもたちにワクチンを!」というキャンペーンを行っています。カレオにご来店のお客様でキャップを持参いただければ、お一人様一回につき上限百個までですが、一個で五円、上限五百円の割引をさせていただきます。自分たちに出来る地域社会貢献のひとつとして、エコキャップ運動を行っております。
【木】たくさん集まるといいですね。では、お友だちをご紹介下さい。
【前田】中学からの同級生で今でも親しくしている小池康晴さんを紹介します。小池さんは家業である畳店を継いでいます。
【木】本日はお忙しい中ありがとうございました。益々のご繁栄をお祈りいたします。
(前田さんは何でも前向きに取り組む方でした。大きな体からは持ち前のパワーがあふれ、笑顔と明るさが新春トップバッターにふさわしい方でした。現在、他事業として出張パーティなどのケータリングの「さくら亭」や病院給食も手がけているそうです。さらなるご活躍を祈念いたします。)