2009年3月22日


春休みももうすぐ!新生活にむけ、期待に胸ふくらませている方も多いでしょう。
桜のつぼみの膨みも大きくなり、ようやく春の訪れが肌で感じられる季節になってまいりました。本日の友達の輪は幸手市野球連盟会長の関口徳壽さんよりご紹介いただきました野口政ニさんに登場していただきます。野口さんは民謡連合会の会長をされていて民謡や尺八の指導をされている方です。

幸手民謡連合会
会長 野口 政二さん
本誌取材 木 康夫

【木】こんにちは。以前は奥様にもこの「友達の輪」に登場いただきました。その節はありがとうございました。今回はご主人への取材ですが、ご夫婦そろって友達の輪に登場されるのはとても珍しいことです。よろしくお願いいたします。早速ですが野口さんが民謡を始めたのはいつごろですか?

夫婦とも早坂流

【野口(敬称略)】よろしくお願いいたします。民謡をはじめたのは三十五歳くらいのときでしたね。きっかけは、私の兄が民謡をやっていまして、実家に行くと民謡の話がでるので興味を持っていました。また、そのころは民謡ブームがあって、私たちのまわりでも民謡が盛んでした。民謡は日本古来のもので唄や言葉が日本人の心を感動させる力があります。上手な方の唄歌を聴くとジーンと涙が出てくることもあります。民謡の歌詞から昔の情景が思いだされて、言葉が心に入ってくるところが民謡のいいところだと思います。それで、自分もやってみようと思い始めたのですが、民謡の魅力にどっぷりはまってしまいましたね。以来、三十五年間民謡を習っています。私たち夫婦が指導を受けておりますのは早坂流と言いまして、私は早坂如風という名を頂いております。友達の輪でもご紹介いただきましたが妻も早坂光謡として民謡を長くやっております。唄は妻のほうが私よりも上手です。私はどちらかというと尺八に惹かれて、民謡以上に一生懸命やるようになりました。今では尺八で伴奏に徹するようにしています。

【木】尺八についてお話いただけますか?野口政二さん

魅力溢れる尺八

野口良い尺八は七〜十年物の真竹で作られ、肉厚のものはなかなか手に入らなくなりました。尺八と呼ばれるように一尺八寸の長さがありますが、出したい音域によって尺八の長さも違い一尺四寸から二尺三寸まで一寸きざみの尺八があります。私も十本の尺八を持っております。音階はドレミではなくロツレチリヒで表します。尺八にある前の穴四つと後ろの一つで音階を出します。尺八という楽器は、半音をうまく出すのが難しいですし、息の使い方も練習しないと習得出来ない楽器です。微妙な半音や首振りといいますが擦れるような独特な音も尺八の魅力です。最近ではジャズに尺八を取り入れているプロのアーティストなどは更に穴を二ケ加えた尺八をオーダーする方もいます。また、いい尺八は響きも違います。いろいろと特徴をもつ楽器ですが高いものは五十万以上百万円するものもあります。

【木】民謡をやっていて良かったなと思ったことなどありますか?

魅力を伝えたい

野口一番の思い出は、息子の結婚式に夫婦で民謡を披露することができたことですね。その他にも、人が大勢集まる時には、演奏をする機会が多いです。家族やみんなで旅行する時などは、私が尺八を二、三本持っていきます。宴会場で食事の時などにお許しを頂いて尺八の演奏を披露すると、たまたま居合わせた他のお客様にも喜ばれますね。たくさんの方たちに魅力を伝えて生きたいです。現在私は尺八の指導をしたり演奏することがメインですが、民謡を唄われる人がだんだんと減っています。幸手には民謡のクラブがありまして、登録者は約百名です。年齢層は六十〜七十歳の間だと思います。二十年くらい前の多い時は、二百名くらいいましたから、半分になってしまいました。民謡は、どなたでも唄えるものですし、四十歳五十歳になってからでもまだまだ始められるものです。幸手には民謡の先生がたくさんいますから、ぜひ声をかけていただければと思います。

【木】どこで民謡が習えますか? 難しそうですね。

どなたでもお気軽に

野口自宅でしたら随時行っております。また、西公民館の金曜日夜七時からと上高野第一会館にて日曜日の午後1時からも開催しています。どなたで野口政二さんもすぐにできますからお気軽にお越し下さい。また、幸手民謡連合会にはたくさんの指導者がおりますのでお電話をいただければご紹介します。民謡はすぐに上手にはなりませんが、長く唄うことで身についていきます。私たちが民謡を指導するときに欠かせないのは、唄の節のようなものを歌声で表現するということです。これは対面で伝えていくもので民謡では「ゴロ」といいます。お腹の力で唄を発するということが必要です。一年、二年では簡単にはできるものではありませんが、それを会得したときはとても感激されますよ。お知らせになりますがお花見でにぎわう四月四日、五日には権現堂のステージで演奏しますので、ぜひ見に来てください。

【木】これからやってみたいことは?また、他にもご趣味があるようですが?

野口やってみたいことは、民謡の本場の地へ行って、そこで本物の唄を聴いてみたいです。実際の唄を聴いたり、稽古しているところを見たり、土地の人にお話を伺ったりしてみたいと思っています。他の趣味はランの栽培をやったり、盆栽もやります。また、最近は家庭菜園も楽しんでいますよ。自分で野菜を作るのは楽しいですね。あとは夜になると、パソコンで囲碁を楽しみます。囲碁は高校生のころに初めてやりましたが、なかなか難しいですよね。幸手の囲碁の会があるのですが、そこにも参加しています。多趣味ですから、忙しく、充実した日々を送っています。

【木】では、お友だちをご紹介下さい。

野口同級生で種苗や肥料の販売をしている張替勝太郎さんをご紹介します。

【木】本日はお忙しい中ありがとうございました。益々のご活躍をお祈りいたします。
(野口さんはボランティアで老人福祉施設に出向いて、民謡を披露することも定期的に行っているそうです。施設の方たちがなるべく知っている民謡を選曲して、一緒に楽しんで唄えるように披露されているそうです。)




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