2009年9月6日


さて、本日の友達の輪にはピアニストの菊池美涼さんから紹介いただいた千葉大学三年生の中村 清良さんの登場です。中村さんは幸手初の「飛び級」での大学合格者です。

千葉大学
三年生 中村 清良さん
本誌取材 木 康夫

【木】こんにちは。

【中村(敬称略)】菊池さんとは、中学校二年のときの同級生でそれから親しくさせていただいています。今年三月には、菊池さんのピアノのコンクールがスペインで行われて、私もスペインへ一緒にいってきました。私がもともとスペインに行きたかったので、良い機会だと思って、同行させてもらいました。航空券は格安チケットを探して行ってきました。菊地さんの出場するコンクールはバルセロナで開かれました。スペインには建築関係の世界遺産が多数あり、観光もしつつ三週間ぐらい滞在しました。観光ではいろいろな所へ行きましたよ。コンサートの会場だったカタルーニャ音楽堂というのも世界遺産です。世界的に有名な建築家ガウディーの作品の中で、「グエル邸」「グエル公園」、「カサ・ミラ」がユネスコの世界遺産に指定されています。あと「サグラダ・ファミリア」はとても有名だと思います。そういった世界遺産に触れることができて、とても有意義な旅になりました。

【木】菊池さんから伺いましたが、飛び級で大学に合格されたそうですね。中村清良さん

飛び級で大学受験

中村そうなんです。今大学三年生で、千葉大学の工学部デザイン工学科建築系に在学しております。私の年だと本来は大学二年生ですが、実は高校三年生の年に大学に入学したのです。「飛び級」という制度が千葉大学にはあって、それを聞いた高校二年生のときに飛び級で試験を受けようと思いました。飛び級に合格できなかったら、三年生で一般の試験を受けようとは思っていましたので、受かったら「ラッキー」かなぁというような当初は割と軽い気持ちで受けた記憶があります。それで、高校二年生の十二月二十三日に受験しました。筆記試験と面接で初日の試験科目は物理と数学でした。物理の試験は朝九時から始まって夕方四時までという長い時間でした(笑)。試験の内容は物理に対する考え方を記述して、それを採点されるという内容でした。手ごたえは、まぁまぁだったので「もしかしたら・・?」と思っていましたら筆記試験合格してしまいました。それで、翌日が教授陣との面接でした。大学教授が十人ぐらい並んでいて、圧倒されて始めはびっくりしましたが、笑顔で受け答えをするように気を付けました。最終的に二十四人中六人が合格ということで、私は飛び級で千葉大学に入学できることになりました。

【木】日本では身近であまり聞かないですね。優秀ですね。卒業式は二年生で行ったのですか?

十七才の大学生

中村飛び級制度が出来て十年くらいになるそうですが、母校の浦和一女でも飛び級合格ははじめてだったようです。でも、飛び級の制度を利用すると、高校は二年生で中退という扱いになります。二年間の授業では高校卒業のための単位が足りていないので、卒業ということにならなかったのです。地元でも飛び級の制度を利用した人というのは、私以外にはいないらしく、めずらしいかもしれませんね。ですから、高校三年生になるはずの四月から大学の入学式へ向かいました。十七才で同級生よりも年下だったのですが、余り気になりませんでした。しばらくして、飛び級の学籍番号が違うので周りのみんなに聞かれ、「えっ、十七才なんだ」と驚かれました。でも、飛び級で受験勉強しなくてラッキーと思ったのと、一年間のゆとりが出来たことは大きな収穫です。おまけに、大学に入ったら飛び級合格者だけ、高校の英語授業が少ないという事で、アメリカのサンノゼ大学に行き一ヶ月間寮に入り語学研修がありました。旅費も大学負担でしたからすごく得した気分でした。

【木】将来は何かを目指しているのですか?趣味とかは?

中村清良さん

絵を描くこと

中村実はまだ将来何をやりたいのかよくわかりません。色々と迷って選んでいるところです。建築関係にも色々あって今は三年なので専門的なことから教養の分野まで幅広く学んでいます。四年生になったら、専門的な分野に進んでいきます。どういう分野かはまだはっきりしませんが、何かを作っていく仕事をやっていきたいと思っています。私はいつも「どうにかなるさ」という気持ちなんです。何事もポジティブに前向きに生活をしていれば、道は開けるということをモットーに日々を過ごしています。心配するよりも、色々やってみて前向きに考えるようにしています。趣味は絵ですね。姉がもともとイラストを良く描いていて私もそれを真似して小さいころから絵はよく描いていました。油絵を始めたのは高校一年生のときだったのですが、実は始めたばかりのころはあまり油絵が好きではなくて思うように塗れなかったので苦労していました。高校二年生になったときに、油絵の楽しさを知り、油絵に対して愛着が湧きました、それ以来絵を描き続けています。この「おじいちゃん」の絵は高校二年生のときに、全日本学生美術展に出すために描きました。この美術展で入賞すると東京都美術館に飾ってもらうことができます。作品は二点出品し、この作品は特選に選ばれました。人物画を描いたのは特に意味はなかったのですが、なんとなく描きたいなと思ったものを描きました。この間はとても大きな百八十センチ四方の絵を描きました。それは、千葉市美術館に飾っていただいています。そのほかの趣味は旅行です。もともと叔母が旅行に行くのが好きで、影響を受けました。母も旅好きで「若い今のうちに行ける所に行ったほうがいいよ。」と言われ、アルバイトをして貯金を貯めて旅行へ行っています。今までいった国で一番良かったのは、イタリアでしたね。また行きたいです。

【木】素敵な人生ですね。では、お友達をご紹介下さい。

中村中学、高校と同級生で同じ美術部だった増山友紀さんを紹介します。

【木】ありがとうございます。これからも益々のご活躍を期待いたします。(中村さんは世界の国々を旅することが趣味の一つで、今年もスペインから始まり、後半だけでもカナダやブータンなど多くの旅行が予定されているようです。なんでも前向きに挑戦されるアクティブな方でした。)




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