2009年11月22日


十一月二十二日は「いい夫婦の日」だそうです。有名人の中から毎年ベストパートナーを選ぶ「パートナー・オブ・ザ・イヤー二千九」などのイベントも開催され、「いい夫婦の日」も定着してきたようです。さて、本日の友達の輪には秋葉博さんからご紹介いただきました榎本孝代さんに登場いただきます。榎本さんは看護師歴四十年という方です。

元看護師長
榎本 孝代さん
本誌取材 木 康夫

【木】こんにちは。秋葉さんから中学生時代の同級生とご紹介いただきました。今日はよろしくお願いいたします。

【榎本(敬称略)】秋葉さんは楽しい方ですね。今、十二月公演に向けて劇団で頑張ってますね。秋葉さんから「友達の輪に紹介しましたから」とご連絡いただきましたが、私でよろしいのですか?

【木】榎本さんは看護師として長くご活躍されたそうですが、看護師になろうといつ頃思われたのですか? 榎本孝代さん

看護師を志す

榎本先日開かれた小学校の同窓会で「あなたは、小学生のころから、将来は看護師になりたいと言ってたよね」と同級生から聞かされ、小さいころから憧れはあったのかもしれませんね。具体的になったのは高校卒業時の進路選択でした。私の母親の年代の方のなかには戦争未亡人になられた方がいました。女手ひとつで子育てなど大変苦労されたと思いました。それで、女性が自立して生活できる職業として看護学校への入学を選びました。また親への経済的負担をかけないように考え、奨学金の出る看護学校を選びました。学生時代は自立して奨学金で質素に暮らしました。本当は看護学生への待遇がとても良かった自衛隊の看護学校に入りたかったのですが、ものすごい倍率で合格しませんでした。今でも残念に思っています。卒業と同時に看護師国家試験を受験し合格いたしました。論文もありましたね。

【木】自衛隊に看護学校があるのですね。その後は?

四十年の思い出

榎本正看護師の免許取得後は大蔵省印刷局東京病院へ勤務しました。夜勤のある病棟勤務や外来勤務など忙しくも充実した日々でした。休日は同僚看護師さん方と観劇や旅行など楽しみました。当時の看護師さんたちとは今でも交流しています。そして、昭和44年転居に伴い市内医療法人に勤務するようになりました。当時は交通外傷の患者が大変多くまた大きな怪我をしているのですが、回復力も良く社会復帰もはやかったように記憶しております。そのころ生まれた赤ちゃんが結婚したとか子どもさんが生まれたなどのお話を聞くと私も長く仕事をしたなと思います。在職中にかかわった方が元気にしている姿をみるとほっとした気持ちになります。平成元年からは老人保健施設で仕事をしました。約40年間、関係の皆さんに大変お世話になりました。

【木】社会人になってから大学生活も経験されたそうですね?

榎本孝代さん

花の女子大生

榎本介護保険制度が始まる少し前から、看護師の資格だけでは将来に不安を感じていたので、「社会福祉士」の資格を取ろうと思いました。平成九年に通信制大学の福祉学科に入学し四年間勉強し卒業しました。京都佛教大学社会学部福祉学科といって、大学は京都にあったのですが、通信とはいえ、スクーリングも多かったので、しょっちゅう京都に行っていました。病院勤務しながらの通学でしたから、休みの前日の勤務後に夜行バスで京都へ向かい、翌朝の九時から六時まで講義を受けて、幸手に帰ってくると真夜中という生活でした。振り返ってみると大変な生活をしていたんだなと思います。でも、50歳過ぎて念願の「花の女子大生」でした。(笑)同級生は若い子たちばかりですし楽しかったですよ。卒業式もいままで履いたことがない袴がどうしても履きたくて、主人には反対されましたが履いちゃいました。

【木】国家試験はどうでしたか?社会福祉士とは?

社会福祉士合格

榎本なかなか難しいんです。社会福祉士の国家試験合格率は二十%台です。それで、受験のための色々なサークルが大学内にあり、同じエリアの人たちで「私鉄沿線東武組」なんていうサークル名を付けて、越谷に集まって勉強したものです。試験の結果は合格率二十九%で、サークル仲間七〜八人の中合格できたのは私ともう一人でした。そんな厳しい環境の中でも仲間がいたからこそ頑張れたのかもしれません。社会福祉士ですが、ひとことで言えば、介護保険の制度を利用する方に向けての相談員です。現役の看護師がそういう資格を持っているというのは珍しかったと思います。また、ケアマネジャーの資格も第一回の合格でしたから、埼玉県主催のケアマネジャー協会の設立にもかかわりました。ずっと病院勤務ではありましたが、社会福祉士という最先端の資格を持っていたことで、幸手市役所の福祉課に出向したり、いろいろ経験させていただきました。

【木】現在は何かされているのですか?

友達に囲まれ

榎本退職してから、趣味をいろいろと楽しんでいます。体操、カラオケ、旅行、三味線、ウォーキングなどです。先日は春日部で行われたカラオケ大会に出場してきました。厚生年金受給者団体連合会という団体が行っている大会です。この会は年金受給者を対象に、サークル、クラブ活動、旅行会等を開催をしています。私はカラオケとウォーキングに参加しています。ウォーキングには皇居や水戸梅園など仲間たちと出かけましたが、人と会ったりすることが自分の健康や精神面に良いことかなと思います。会った人たちからいろんな話を聞くことが大事なことですね。今はそういう方々との時間をとても大事にして楽しんで生活しています。これからも、色々な場所へ出かけたくさんの人に出会えたらいいなと思います。

【木】
素敵ですね。では、お友達をご紹介下さい。

榎本いきいき体操クラブでサポーターとして活躍されている鈴木義男さんをご紹介します。

【木】ありがとうございました。益々のご活躍をお祈りいたします。
(榎本さんは県知事表彰も受賞されているそうです。看護師として長い実績が評価されたものと思いますが、とても明るくて病気がどこかに飛んでいってしまうような元気な方でした。)




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