2009年12月6日


師走に入り最初の日曜日、年末年始の準備にお忙しい方もいらっしゃるかと思います。この時期になるといつも口にしてしまうのが「一年は早い」ですが、読者の皆様にとっての今年はいかがでしたか?本日の友達の輪には元看護師長の榎本孝代さんからご紹介いただきました鈴木義男さんに登場いただきます。鈴木さんは高齢者への体操指導をされている方です。

さざんか体操クラブ
サポーター 鈴木 義男さん
本誌取材 木 康夫

【木】こんにちは。榎本さんから体操クラブのサポーターでお世話になっている方とご紹介いただきました。体操クラブとはどんなクラブですか?

【鈴木(敬称略)】こんにちは。よろしくお願いいたします。私は現在、六十五歳以上の方を対象にした「さざんか体操クラブ」に所属して指導者を務めてます。幸手市では現在六十五歳以上の高齢者はおよそ一万一千人ですが、名称は異なりますが高齢者を対象とした体操教室が市内に二十二存在します。

【木】体操教室が生まれたきっかけはなんですか?
鈴木義男さん

元気アップ教室

鈴木高齢者の健康増進を図って幸手市が企画しました。体操のプログラムは「つくばウェルネスリサーチ」という筑波大学発のベンチャー企業の代表である久野先生が開発したものを用いました。「元気アップ教室」と呼んで参加者一万四千人を目指して始まりました。教室は三年間、久野先生のプログラムのもと開かれてきました。私はそこで久野先生のプログラムを学び、サポーターとして指導を行ってきました。サポーターとしての講習も行われて、私も講習を受けました。高齢者が対象ですから参加の前には、医師の判断が必要で参加者はみんな診断を受けてから参加していました。

【木】高齢者の体操で無理は禁物ですよね。

高齢者にあわせて

鈴木そうですね。「元気アップ教室」では最初に体力測定を行って、それぞれの人たちに合わせたプログラムを組み、同じ種目を半年くらい続けて頑張ります。そして、また半年後に体力測定を行って、体力年齢がいくつになったかを診断し、それに合わせたプログラムを作りました。久野先生はかなり細かくプログラムを作って指導していました。プログラムにはエアロバイクやダンベル、チューブなどがあり、主に筋力アップを目的としていました。この活動は三年間で終了しました。五年間のうち最初の三年間は「元気アップ教室」で、後の二年間は「コロバン教室」という内容に変わりました。転ばないようにという意味が込められた教室名ですね。

【木】その後、地域型に発展したということですね。

鈴木義男さん

八十歳の方も参加

鈴木五年間終了と同時に市内各地域で体操教室を作ろうということになって、サポーターと呼ばれる指導者仲間と共同で作りました。久野先生のやり方を継いでプログラムを作っています。参加者も幅広く八十歳を超える方も参加しています。「さざんか体操クラブ」には八十四歳の方もいます。参加者は女性の方が八割です。「さざんか体操クラブ」は現在二十三名のメンバーで男性は四名です。男性女性の種目内容は同じです。別々の指導ができないので一緒にやることになります。ただ、できる男性は回数を多めにしたりしています。こういった運動の内容はほとんど自作です。ですから、よりよい内容の体操教室を目指して、埼玉県のレクリエーション協会の高齢者の体操教室のための講義を受け「高齢者レクワーカー」という資格もとりました。それと、なにより無理しないようにということです。参加される方たちの身体の状態もさまざまです。横に寝ころべない人や、手が上まで上がらない人もいます。だからといって一人ひとりを指導するわけにもいかないのですよ。参加者からの感想は「運動をする前よりも元気になった」という声が一番多いです。体操をやっている方は本当に目に見えて元気になります。始める前は早く歩けなかった方が体操を何回かすることによって早く歩けるようになるのです。一年で全然違います。参加者の体力年齢が平均七歳くらい若返りました。運動教室を交流の場として参加する人たちも大勢います。参加することで仲間ができて、またそれが楽しいみたいです。

【木】目標などありますか?

これからの目標

鈴木実はウェルネス幸手にトレーニング室があります。そこに「元気アップ教室」のときに購入したダンベルなどの機器と一緒にエアロバイクも三十台くらいあります。「元気アップ教室」終了後の二年間は有効活用されておらず、もったいないので「さざんか体操クラブ」でも使用させて欲しいと思っています。しかし、一般開放されておらず、現在は使えない状態です。行政の方にお願いしていますので、使えるようになったら、それぞれの人に合わせたプログラムを作って、きめ細かい指導をしたいと思っています。そのときは、私だけでは足りませんが、他にも同じ目標を持った仲間がおりますので力を合わせていきたいと思います。また、私はボランティアでこの体操教室をやってきましたが、時間のあいている方で興味を持たれた方は、私たちの体操教室に来ていただきたいと思います。そして市民に広がって欲しいですね。もし体操教室に興味を持たれた方は区長さんにご相談いただくか、その地域ごとの体操教室があると思いますのでお問い合わせください。

【木】趣味も豊富のようですが?

二百五十坪の家庭菜園

鈴木趣味は、農家の友達がたくさんいるものですから畑を二つかりて野菜を栽培し、今年の四月から火木土日に近所の直売所に収穫した野菜を出しています。農地は二百五十坪あり、今の季節はブロッコリー、大根、人参、小松菜、ホウレンソウなどが収穫できます。収入が目的ではありませんが、野菜作りは楽しいですね。そのほか、ペーパークラフトや手芸なども趣味です。

【木】
幅広いですね。では、お友達をご紹介下さい。

鈴木家庭菜園の指導をしていただいている船川豊さんをご紹介します。

【木】ありがとうございました。益々のご活躍をお祈りいたします。
(鈴木さん宅にはタバコのパッケージを使った傘やキャラクターなどのペーパークラフトや手芸作品がたくさん飾られていました。お姉さんが手芸好きで、見まねで六十歳からはじめたそうです。今やお姉さんを抜く腕だそうです。なんでも器用にこなす元気はつらつな方でした。)




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