1997年6月15日発行


今日は父の日、あじさいの花が綺麗に咲き揃い、それぞれのご家庭ではお父さんを大切にされていることと思います。今回の友達の輪には幸手市中3丁目の遠藤医院さん院長遠藤幹夫さんからご紹介いただきました株式会社小栗・代表取締役小栗隆義さんにご登場いただきます。

株式会社小栗
代表取締役 小栗 隆義さん
本紙取材 高木康夫

【高木】こんにちは。遠藤先生とは幼い頃からのお友達と伺ってまいりましたが。

【小栗(敬称略)】遠藤さんとは小学校の1年から6年生まで一緒のクラスでした。子供が多い時代でしたから、6年間同じクラスという人はあまりいませんでしたね。私はどちらかというと、ガキ大将タイプで、遠藤さんは当時クラスメイトから博士と言われるように、とても優秀な人でした。

【高木】博士は医学博士になられたのですね。

小学校時代の先生に
影響を受けた2人

【小栗】そうですね。2人とも物を作ったりすることが好きな竹馬の友です。小学校の5年、6年生のとき、サラリーマンをやっていた人が先生として担任になったのですが、この先生が当時としてはとてもユニークな先生で、私たちは良い意味で影響を受けたようです。科学の先生だったのですが、自由というものを大切に、物を創造したり、人を大事にしたりと指導してくれました。遠藤さんもお医者さんですが絵を描いたり、陶芸をしたり、建築に興味があったりするように、私も、物を創造していくという事に、深い関心を抱いたのはこの先生の影響と思っています。

【高木】小栗さんはもともと家具屋さんですね。

【小栗】私で七代目ですが、もともとは建具屋でした。父の代から家具屋を始め、現在は家具、建具、インテリアと3部門があります。よく、幸手には家具屋さんが多いと言われますが、建物が大きいので目立つのでしょうが、いい意味でライバル意識を持ち競争し、成長してきたのでしょう。私たちは商人ですから常に競争力を持ち、前向きに進んでいかないと成長できないのです。

昔は市外客で賑わった街
環境が大きく変わった今!

【高木】幸手市商業協同組合の理事長としてもご活躍ですが?

【小栗】通称「あすかるさんカード」と呼んでおりますが、2年前から幸手市生活総合カードといって、いわゆる電子マネーに近いカードを発行して、幸手市商業の活性化を図っています。幸手という地域は昔は市外からのお客様がたくさん訪れる場所だったのです。ところが、大型店舗の影響や、近隣商業圏の変化などで幸手市の商業は成長が鈍ってしまいました。他の地域を視察したり、学んだりしましたが、先に進まないことが多く、今、なにかをやらないと次の世代にはなにも残らないという危機感から、「あすかるさんカード」事業に着手しました。現在7000名の会員と76店の加盟店がありますが、一万人の会員を目指すと共に、印鑑証明や住民票の交付など、幸手市のIDカードとしても行政に働き掛けています。

単独よりも団体
集まりは創造

【高木】新しい発想ですね。

【小栗】単独よりも団体が好きなんですね。何かを起こそうとするときには、自分1人の考えでは知れたものになってしまいます。かといってそれを実行していくところが無いと先へ進みません。このスタイルのカード事業も日本で始めて着手したものですが勉強会を開催していく中で形が見えてきました。物を創っていくには人と人とのコミュニケーションが大切で、だから、そんな集まりの会を作る、自慢ではありませんが、いろいろな会の発足に随分関わりました。古いものですと幸手にボーイスカウトが出来たときや初めての青少年相談員、商工会青年部など20近くあるのではないかと思います。

【高木】忙しくありませんか?

【小栗】子供が小さい時、作文に「いつもお父さんは商工会に行きます」と書かれましたし、(笑い)家族には「商工会から給料貰えば」(笑い)と言われるほど職場には理解と協力をして貰っています。商売は人と人とのつながりですから、自分達の商売を含めて「友達がいるのならそこで買おうよ」というスタンスがあります。ですから、自分でもたくさんの人との出会いの場こそ商売の原点であると信じ、いろいろな場に参加しているつもりです。先週の事でしたが、ロータリークラブで、野球部に籍を置いているのですが、全国ロータリクラブ野球大会で埼玉県の代表として甲子園での2戦目を戦って参りました。全国から35チームが予選を勝ち抜き甲子園に集まるのですが、6月8日に甲子園でのベスト8をかけた2戦目が行われ、みごとでした。

子供のときの夢
ミニチュアパークを幸手に!

【高木】それはすごいですね。何か夢など?

【小栗】昔からの夢なんですが、幸手にミニチュアパークを創りたいと思っています。創るのが好きということがきっとこの夢を育んでいたのだと思いますが、ミニチュアでなく本物の街並みや景観が幸手に欲しいと言うのが本当の夢かも知れません。それを、ミニチュアで見せてあげられたらもっと街自体が活性化していくのではないかなと思っています。ロータリークラブを通じて交換留学生をホームステイで預かるのですが、それぞれのお国柄があっても、幸手の街を好きになってくれます。商人としても、一人の市民としても幸手っていいところだなあと思う気持ちは大切にしていきたいと思いますね。

【高木】そうですね。ご家族構成は?

【小栗】妻と3人の子供がいます。次男が大学生で、長女もピアノを専攻していたのですが、現在は会社勤めをし、長男は家具メーカーで修行中です。週休2日制らしいのですが、朝七時半から夜の十時まで仕事をしているようです。当社に帰って来るものとしても、「他人の釜の飯を食べる」ことは商人にとっては、人生経験を積んだ分だけ決断力が養われますので、とても良いことだと思います。

【高木】そうですね。ではお友達をご紹介頂きたいのですが。

【小栗】友達というと失礼になってしまいますが、私が尊敬する方で東京クロージング社長の鈴木啓介さんをご紹介させて頂きます。鈴木さんは現在のお仕事を育て上げるのに大変な情熱を傾け、苦労も相当された方です。

【高木】ありがとうございました。ミニチュアパークが叶うか、本物の街づくりが叶うか、楽しみにさせて頂きます。これからも、各方面でのご活躍お祈り致します。

(小学生が何かを作る時の輝いた目をお持ちの方でした。たくさん作られた会も今でも面倒を見ているというとても思いやりのある方でした。)